十階のモスキート

劇場公開日:

解説

妻に離婚され、サラ金地獄に陥った警察官が郵便局強盗を企てるまでを描く。脚本はロックシンガーながら「水のないプール」など俳優としても注目を集める内田裕也とこの作品が監督デビューとなる崔洋一の共同執筆、撮影は「あんねの日記(1983)」の森勝がそれぞれ担当。

1983年製作/108分/日本
原題:The Mosquito on the Tenth Floor
配給:ATG

ストーリー

男は万年係長のサエない警察官で、妻のTOSHIEはそんな男に愛想をつかし、娘のRIEを引き取って離婚していた。娘は原宿のロックンロール族に狂い、時々、男に金をせびりに来るが、男は娘にだけは甘い。団地の十階に住み、毎月の慰謝料や養育費もとどこおりがちな男の気晴らしは、スナック・ヒーローで酒を飲むことと、その店の女、KEIKOとのセックスだ。男はいつも落ちている昇進試験のためにサラ金から借金をしてパソコンを購入する。男は妻への支払い、サラ金への返済で出費がかさみ、競艇に手を出し、さらにサラ金から金を借りるという悪循環が続き、とうとう、返済の催促は交番にまで及んだ。追いつめられた男は、自分の部屋に駆けつけると窓からパソコンを放り投げる。男は、その足で郵便局に押し入り、金を出せと拳銃を乱射する。郵便局の外にはパトカー、TV局やヤジ馬が殺到している。やがて、群集が見守る中、男は同僚の警官にかかえられ、手錠をかけられたまま連れ出されてくるのだった。

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スタッフ・キャスト

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オソレゾーン

映画レビュー

3.5記憶に残りそうな映画だった

2022年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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ツネ

3.0陰湿で陰鬱

2020年6月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

興奮

感情の引き出しが足りない、そんな不器用な男を演じる内田裕也に哀愁が漂い、優しさまでもが見受けられる不思議な存在感。

他の役者が演じていたらドウしようもないゲス野郎にしか見えないだろう、天然記念物的な内田裕也。

無駄に脇役人が豪華過ぎて、それを見つけるだけで楽しめる要素が含まれる。

別れた奥さんの家に押し掛けるシーンは、実際に樹木希林宅を思い起こさせるリアルさ!?

崔洋一の監督デビュー作、初期衝動は炸裂させずに神代辰巳や若松孝二と比べ、手腕が足りない不満が残る。

人生ドン底、誰にでも起こる可能性はある現実の厳しさ、そんな中でも性欲は満たされる男。

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万年 東一

3.0蚊〜っぽい生き方してた警官のハナシ

2019年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

子供の頃テレビか何かで不完全。ようやく全部見た。
中村れい子が若尾文子っぽい美人(風祭は制服美人)。
大野克夫の音楽がいい。
ロックに拘泥するよりこういう演技の方が向いてた。
エッチなシーンはもう少し少なくてもよかった。

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奥河内多忙丸

4.0大傑作

2013年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

 内田裕也の暴れっぷりがすごい。また、不機嫌で気だるそうな無表情がとても魅力的だった。

 安岡力也、横山やすしといった死んでしまった荒くれ者が出ていて切ない気分になった。ビートたけしが今ほどのカリスマじゃない時期で、予想屋をやっているのもとてもよかった。キョンキョンが娘などなどキャスティングが素晴らしい。

 タイトルの10階という本来いるべき場所じゃない場所に迷い込んだ蚊という意味だと思うんだけど、その感じがとてもかっこいい。本来警官なんかになるべきじゃない人物が交番勤務をしている内田裕也の事を示しているのだろう。

 『水のないプール』も似た感じのセンスでとてもかっこいいタイトルだ。

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吉泉知彦
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