荒野の渡世人
劇場公開日:1968年6月15日
解説
「講道館破門状」の石松愛弘がシナリオを執筆し、「続 組織暴力」の佐藤純彌が監督した和製西部劇。撮影は「獄中の顔役」の星島一郎。
1968年製作/107分/日本
原題または英題:The Drifting Avenger
配給:東映
劇場公開日:1968年6月15日
ストーリー
混血青年ケン・カトウは、両親を虐殺した五人の無法者を追って復讐の旅に出た。目指す相手は、カースン、フランコ、ダンカン、チェック、ビリー。その途中、ケンは馬を失って、牧場の一時雇いになった。そこで出逢ったのは忘れもしない一味のダンカンとチェック。ケンは素早くガンを抜いたが、それを阻止したのは孤独な老ガンマン、マービンだった。ケンに同情を寄せる彼は、ケンの腕では勝目がないと両者の間に入ったのだ。一時は激昂したものの、ケンはいつしかマービンの冷静な判断と見事なガンさばきに惹かれ、さまざまなガン・テクニックを学んだ。歳月が流れ、ケンはひなびた田舎町で一味の一人ビリーを探しあてた。ところが、このビリーはマービンが長年探し求めていた息子だったのだ。追跡するケンの前に立ちはだかって息子ビリーをかばうマービン。ケンはビリーの復讐を諦めた。が、そのケンが丸腰の時、ビリーは卑怯にも発砲した。マービンはやむなく息子を射殺するとケンと別れた。やがて、ケンの父に腕を斬られたフランコと対決した。果し合いは町の酒場。フランコは妻ローザの説得を蹴り、ダンカン、チェックを集め、一方ケンにはマービンが力を貸した。激しい銃撃戦でケンは三人を倒したものの、マービンを失った。フランコの小さな息子マイクの弾丸を足に受けたケンは、ローザの応急手当を受けると、町の保安官に渡された。ケンの目指す仇の頭カースンはこの町の有力者になりあがっていた。ローザはカースンの命令で、治療されぬまま放置されているケンを救出し、夫フランコを殺した理由の一部始終を知った。カースンが殺し屋を放ったのはその直後。折しもカースン配下の牧童たちは、マイクを牛の大群に追い込み、大怪我をさせていた。ケンは殺し屋を倒し、牧童たちを倒すと、医者を人質にするカースン邸に向った。名うてのガンマンを雇い待機するカースン。だが、ケンの必殺早射ちにかなう者はなかった。そして最後の一人カースンもケンの拳銃と日本刀に、地獄へ落ちていった。父母の仇をうったケンはやがて、医者の治療でもち直したマイクとローザを残し地平線の彼方へ消えていった。