金田一耕助の冒険

劇場公開日:

解説

盗まれた石膏像の首をめぐって起こる連続殺人事件を解決する金田一耕助の活躍を描く。横溝正史の原作『瞳の中の女』の映画化で、脚本は「渚の白い家」の斎藤耕一と「修道女 濡れ縄ざんげ」の中野顕彰の共同執筆、監督は「ふりむけば愛」の大林宜彦、撮影は「ブルークリスマス」の木村大作がそれぞれ担当。

1979年製作/113分/日本
配給:東映
劇場公開日:1979年7月14日

あらすじ

すっかり有名になった金田一耕肋、最近は、等々力警部と一緒にCFに出演したりしている。その頃、街では、マリアを中心にした「ポパイ」という美術品専門の盗族団が暴れまくっていた。そのマリアが、十年前、金田一が真犯人をつきとめることができなかった「瞳の中の女」事件の鍵を握る石膏像、不二子像の首を、金田一のところへ持ち込んできた。不二子像とは、灰田勝彦が作ったもので、現在は、美術評論家の古垣和哉が保管している。さっそく、事件の渦に飛び込んだ金田一だが、その首が何者かに盗まれてしまい、それは古美術店々主明智小十郎の手に渡っていた。マリアたちの手引きで明智邸を訪れた金田一は、そこで、明智の妻文江に会う。彼女こそ不二子像のモデルであったのだ。金田一の行く先々で殺人事件が起こる。やがて金田一は、文江がしばしば老人ホームに見舞いに行っていることを調べ出した。そこには、盗まれた首と同じものを作っている森友吉という老人がいた。そして金田一は、古垣、森、それに老人ホームの経営者・今泉の三人の関係をつきとめた。三人は、灰田の弟子で、文江は灰田の妻であったが、やがて森と駆け落ちする。しかし、自分の才能に限界を感じた森は文江を捨てて逃げ去ってしまった。数十年後、すっかり老けこんでしまった森を老人ホームで発見した文江は、捨てられた復讐に、決して越えることの出来ない師匠の作った不二子像の首を作り続けさせていたのである。そして、何とか逃れようとした森が、その首を盗み、事件の発覚を恐れて次々と殺人を犯していたのだ。金田一は見事に事件を解決した。そして、今日も、等々力警部とCFの撮影に出かけるのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

3.0中身は薄いですなぁ

2025年4月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

難しい

斬新

一応メインのストーリーはあるが、ところどころにいろんな作品(CM)のオマージュだったり、パロディを仕込んでいる。
当時でさえ短期間でしか通用しないものもネタにしているため、若い世代が鑑賞したら何とも不思議な映画と思うだろう。(wikiの解説必須)
昭和世代でなんとなく意味がわかる内容。

ただ、ディスコ風のオープニングだったり古き良き時代の雰囲気は味わえる。

故松田優作夫人の熊谷美由紀嬢のカワイさ全開(笑)

コメントする 1件)
共感した! 3件)
YOU

2.5横溝ワールドのパロディ化?金田一耕助祭りなんだけど・・・

2025年4月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

笑える

楽しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
ratien

2.5大林節全開!〜徹頭徹尾、冗談映画。

2025年4月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

1979年公開、配給・東映。

【監督】:大林宣彦
【脚本】:斎藤耕一、中野顕彰
【原作】:横溝正史〜『瞳の中の女』より
【製作】:角川春樹

主な配役
【金田一耕助】:古谷一行
【等々力警部】:田中邦衛
ほかに、仲谷昇、山本麟一、吉田日出子、坂上二郎、東千代之介、樹木希林、熊谷美由紀、江木俊夫、石井めぐみ

1.角川春樹と大林宣彦

角川春樹は、『犬神家の一族』、『人間の証明』、『野生の証明』、『悪魔が来りて笛を吹く』などで時代の寵児となり、角川文庫と角川映画のタッグは、新たなメディアミクスとして大いにもてはやされた。

大林宣彦は、『HOUSE ハウス』で商業映画デビューしたが、本作は、大人気となった『ねらわれた学園』、『時をかける少女』、『転校生』などの前になる。

角川春樹37歳、大林宣彦41歳。

なんの躊躇もなく、とことん、冗談映画を作り込んだ。
ふたりの笑い声が聞こえるような感じさえする。

2.当時を知らないと笑えない箇所も

いや、当時を知っていても、散りばめられた小ネタのすべては拾えない。無理だ。

CMディレクターとして、3000本を超える作品を残した大林宣彦ならでは?(笑)の、CMネタが随所に出てくる。
インスタントコーヒー(Maxim)、クルマ(RX-7)などのくだりは、ただ入れたかっただけ、という感じだ。

3.誰も笑えない喜劇

『蘇る金狼』と同時上映された本作。
金田一耕助がローラースケートで走り回り、
富士急ハイランドでデート?したりするのを観たい人は、居なかった(と思う)。

残念ながら本作の評価は、いまも低いままだ。

だが、角川−大林ペアは、その後ヒット作を放つ。
その二人を引き合わせた企画というところには価値がある。

☆2.5

コメントする (0件)
共感した! 6件)
Haihai

2.5明るく綺麗な見た目のピーマンの中

2024年10月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

録画したものを視聴しました。
「話がピーマン」…二度台詞が有ります。当時はピーマンが空っぽというイメージがあったのでしょう。今ならピーマンの中のワタこそ栄養があり捨てるべきではないことは、知る人ぞ知る事実です。

不二子さん他、女性陣の魅力が引き出されていました。
横溝正史さんご本人の出演シーンも愉快でした。
ドタバタコメディテイストで明るい雰囲気の中に、しっかり大事なメッセージを入れているのですが、残念ながら大事な部分は不要なものであるという間違った常識によって捨てられていたピーマンのような作品…と、言っている自分でも意味がわかってません。

映像が古いだけでなく、演出的にチープさが目立つものの、金田一耕助が存在する世界観にリアリティを感じました。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
どん・Giovanni