あつもの 杢平の秋

劇場公開日:

解説

厚物と呼ばれる菊を咲かせることに情熱を燃やすふたりの老人と、彼らを相手に援助交際する女子大生が織りなす人間模様を描いたドラマ。監督は、本作が初監督作となる「優駿 ORACION」の脚本家、池端俊策。第7回芥川賞を受賞した中山義秀の『厚物咲』を、池端監督自らが脚色。撮影を「大往生」の栃沢正夫が担当している。主演は、「流星」の緒方拳と「完全なる飼育」の小島聖、「アジアの瞳」のヨシ笈田。99年度ベノデ国際映画祭グランプリ受賞。

1999年製作/122分/日本
配給:シネカノン
劇場公開日:1999年10月30日

ストーリー

消防士を定年退職し、妻夏美の精神病院入院をきっかけに北陸の田舎町から東京近郊に暮らす息子夫婦の元に身を寄せることになった馬野杢平。彼は、大菊の厚物を仕立てることでは北陸の名人と呼ばれる腕前を持っている。ある日、地元の菊同好会の集まりで、老人相手に援助交際をしている音大生のミハルを紹介された杢平は、彼女の道案内で隣町に住む黒瀬の家を訪ねた。黒瀬は全国的に名の知れた厚物作りの名人で、杢平が菊にのめりこんだのも、少年時代、北陸に疎開してきた黒瀬が作った厚物を見たことが原因だった。しかし、黒瀬という男は偏屈で欲深く、地元の同好会にもすこぶる評判が悪い。彼は杢平にもけんもほろろの対応をするのだが、ミハルには興味を抱いたようだった。杢平に「ミハルを紹介してくれたら、とっておきの肥料を教える」と迫る黒瀬。杢平はその言葉を信じ、ミハルを黒瀬にあてがうが、教えられた肥料はありきたりのものだった。黒瀬に騙されたことと、ミハルを利用した自分の情けなさに自己嫌悪に陥る杢平。だが、彼はその悔しさをバネに立派な厚物を仕立て、関東大菊花会にて黒瀬の厚物を破り優勝するのであった。そんな杢平に悔しさをぶつける黒瀬。それからしばらく後、黒瀬のことが心配になり家を訪れた杢平は、そこに投資会社を相手に儲け話を企む相変わらずしたたかな黒瀬を見る。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.52時間ドラマみたいではある

2020年3月21日
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泣ける

楽しい

菊を作る事に生涯捧げてきた男の悲哀が良い。緒形拳はこんな役ばかりではあるけど。
嘘で良いから黒瀬というキャラはもうちょっとケレンを効かせて造形してほしい気もしたな。
映画として手が無すぎる感じで、2時間ドラマなら傑作だと思うが食い足りない所がある。

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