エリザベス ゴールデン・エイジ

劇場公開日:2008年2月16日

エリザベス ゴールデン・エイジ

解説・あらすじ

若きエリザベスがイングランド女王に即位するまでを描いた「エリザベス」の続編となる歴史スペクタクル。主演のケイト・ブランシェットやシェカール・カプール監督ら前作のキャスト・スタッフが再集結。さらにクライブ・オーウェンやサマンサ・モートンといった実力派キャストも加わり、スペインとの宗教対立や宮廷内に渦巻く陰謀を乗り越えてイングランド黄金時代を築いていくエリザベス女王の苦悩や葛藤を描き出す。

2007年製作/114分/イギリス
原題または英題:Elizabeth: The Golden Age
配給:東宝東和
劇場公開日:2008年2月16日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第65回 ゴールデングローブ賞(2008年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) ケイト・ブランシェット
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1

(C)2007 Universal Studios. All Rights Reserved.

映画レビュー

4.0かつてのエリザベスが鍵になる、ゴールデンエイジまでの道のり。

2024年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
すっかん

4.0【81.9】エリザベス ゴールデン・エイジ 映画レビュー

2025年7月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

『エリザベス:ゴールデン・エイジ』は、シェカール・カプール監督が再びエリザベス1世の生涯を描いた歴史ドラマ。前作『エリザベス』から約10年後の時代、女王として確立したエリザベスが、国内のカトリック勢力や宿敵スペインとの対立に直面し、国家の危機を乗り越えていく姿を壮大に描いた作品
作品の完成度
本作の完成度は、前作『エリザベス』の持つ重厚さを継承しつつ、より視覚的な絢爛豪華さと叙事詩的なスケール感を増幅させた点にある。歴史的事実に基づく物語を主軸に置きながらも、ドラマティックな脚色を加えることで、単なる歴史劇にとどまらないエンターテインメント性を確立。特に、エリザベス1世の内面的な葛藤と、対外的な危機への対応という二つの側面を巧みに融合させ、彼女がいかにして「ヴァージン・クイーン」としてのイメージを確立していったかを描いている。
美術、衣装、セットの細部に至るまでのこだわりは目覚ましく、16世紀末のイングランド宮廷の華やかさ、そして当時のヨーロッパにおける宗教的・政治的緊張感を視覚的に表現。アルマダの海戦におけるスペクタクルな描写も、物語のクライマックスを盛り上げる上で重要な要素となっている。また、女王としての重責と一人の女性としての感情の狭間で揺れ動くエリザベスの姿を、ケイト・ブランシェットの圧倒的な演技力で深く掘り下げた点も、作品の完成度を一層高めている。
一方で、物語の焦点が多岐にわたるため、個々のエピソードの掘り下げがやや浅いという批判も存在する。ウォルター・ローリーとのロマンスやメアリー・スチュアートとの確執など、史実に基づいた要素を盛り込みつつも、感情的な深みに欠ける部分が見受けられるという指摘もあった。しかし、総体的に見れば、歴史的背景を忠実に再現しつつ、ドラマとして観客を引き込む力強さ、そして主演女優の存在感が際立つ、質の高い作品として完成されている。第80回アカデミー賞において衣装デザイン賞を受賞したことは、本作の視覚的な完成度の高さが国際的にも認められた証左と言える。
監督・演出・編集
シェカール・カプール監督は、前作に引き続き、歴史的な背景を巧みに扱いながらも、人間ドラマとしての深みを追求する手腕を発揮。エリザベス1世の孤独や苦悩、そして彼女が背負う国家の命運を、力強い演出で描いた。特に、エリザベスの内面世界を表現する象徴的なシーンや、宗教対立の緊迫感を高める描写は秀逸。映像の色彩や構図においても、絢爛豪華な宮廷の雰囲気と、戦乱の時代の厳しさを対比的に見せ、視覚的なインパクトを与えている。
編集はガイ・ヘンドリックス・ディアスが担当。物語のテンポを維持しつつ、複数のサブプロットを巧みに織り交ぜ、クライマックスであるアルマダの海戦へと向かう緊張感を高めている。特に、エリザベスの心の動きと、国家情勢の緊迫感を並行して描くことで、観客を物語に引き込むことに成功。一方で、場面転換がやや急で、それぞれのシーンの余韻が短いと感じる向きもあったかもしれない。しかし、総じて、歴史大作にふさわしい、ダイナミックで洗練された編集がなされている。
役者の演技
* ケイト・ブランシェット (エリザベス1世)
ケイト・ブランシェットは、エリザベス1世という歴史上の偉大な人物を、その内面の複雑さまで見事に演じ切った。女王としての威厳、政治家としての冷静な判断力、そして一人の女性としての人間的な弱さや孤独、恋心といった多面的な感情を、繊細かつ力強く表現。特に、国家の危機に際して兵士たちを鼓舞するシーンや、メアリー・スチュアートの処刑を決断する苦悩の表情は圧巻。表情の変化、視線の使い方、そしてセリフ回しの全てが、エリザベス1世という存在に説得力と深みを与えている。彼女の演技は、単なる歴史上の人物の再現ではなく、普遍的な人間の葛藤を浮き彫りにし、観客に強い印象を残した。この演技により、第80回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。
* クライヴ・オーウェン (ウォルター・ローリー)
クライヴ・オーウェン演じるウォルター・ローリーは、自由奔放で魅惑的な冒険家としての存在感を放つ。女王エリザベスの心を惹きつける奔放さと、深い知性を併せ持ち、物語にロマンティックな要素と同時に、エリザベスの人間的な側面を引き出す役割を担った。彼のエリザベスへの敬意と、侍女ベスへの愛情との間で揺れ動く姿は、繊細に表現され、観客に共感を呼ぶ。
* ジェフリー・ラッシュ (フランシス・ウォルシンガム)
ジェフリー・ラッシュが演じるフランシス・ウォルシンガムは、女王に忠実な宰相であり、冷静沈着な情報収集家としての存在感を示す。国家の安全保障に尽力し、陰謀や裏切りが渦巻く宮廷で、女王を支える知恵と冷徹さを併せ持つ役どころを、抑制された演技で表現。彼の存在は、エリザベスの孤独な立場を一層際立たせ、物語に緊迫感を与えている。
* サマンサ・モートン (メアリー・スチュアート)
サマンサ・モートンは、スコットランド女王メアリー・スチュアートとして、短い出演時間ながらも強烈な印象を残した。エリザベスの王位を脅かす存在として、その信仰と誇りを捨てない毅然とした態度を演じ、運命に翻弄される悲劇の女王像を際立たせた。しかし、一部では女王としての威厳に欠けるという意見も存在した。
脚本・ストーリー
脚本はウィリアム・ニコルソンとマイケル・ハーストが共同で執筆。物語は、前作の若きエリザベスの即位から時が経ち、女王としての地位を確立したエリザベスが、国内のカトリック勢力や宿敵スペインとの対立に直面する時期に焦点を当てている。特に、スコットランド女王メアリー・スチュアートの処刑と、スペイン無敵艦隊とのアルマダの海戦をクライマックスに据え、英国の黄金時代を築く女王の苦難と決断を描く。
ストーリーは歴史的事実に基づいてはいるが、ウォルター・ローリーとのロマンスや侍女ベスとの三角関係といったフィクションの要素を盛り込み、ドラマティックな展開を追求。エリザベスが一人の女性としての感情と、国家元首としての職務の狭間で葛藤する姿を丁寧に描写している。歴史大作としての重厚感を保ちつつ、個人的な感情の機微を描くことで、観客がエリザベスという人物に感情移入しやすい構成となっている。しかし、歴史の複雑な背景を限られた尺の中で描き切るため、一部の展開がやや駆け足に感じられる部分もあったかもしれない。
映像・美術衣装
映像は、壮麗な宮廷の様子から、英国の荒々しい自然、そして海戦のスペクタクルまで、多様なシーンが美しい色彩と構図で表現されている。特に、アンジェロ・バダラメンティによる撮影は、光と影の使い方が巧みで、エリザベスの内面の孤独や、時代の陰影を効果的に映し出した。
美術はガイ・ヘンドリックス・ディアスが手掛け、当時のイングランド宮廷や城塞、街並みを細部まで再現し、時代考証の確かさが伺える。重厚で豪華絢爛なセットは、物語の世界観に説得力と深みを与えている。
衣装はアレクサンドラ・バーンが担当し、その芸術性の高さは特筆に値する。エリザベスの着用するドレスは、女王としての威厳を示す華麗なものから、心境の変化を反映したシンプルなものまで多岐にわたり、それぞれが視覚的なメッセージとして機能。フリルや刺繍、宝飾品に至るまで、細部にこだわり抜かれたデザインは、当時の流行や社会的地位を正確に反映しつつ、映画的な美しさを追求。特に、クライマックスにおけるエリザベスの甲冑をまとった姿は、彼女が国家を守るために個人的な感情を犠牲にし、象徴的な存在へと昇華していく過程を視覚的に表現し、強い印象を残した。この衣装は、第80回アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞している。
音楽
クレイグ・アームストロングとA.R.ラフマーンが担当した音楽は、物語の壮大さと登場人物の感情を巧みに彩っている。荘厳でメロディックなオーケストラサウンドは、宮廷の華やかさや戦の緊迫感を効果的に盛り上げ、エリザベスの孤独や葛藤を表現するシーンでは、より叙情的で繊細な旋律が用いられている。特に、主要テーマ曲は、エリザベスの強さと気高さを象徴し、映画全体に一貫したトーンを与えている。残念ながら、本作に特定の主題歌は確認されていない。
受賞・ノミネート
『エリザベス:ゴールデン・エイジ』は、第80回アカデミー賞において、以下の部門でノミネートされ、受賞を果たしている。
* 受賞:
* 衣装デザイン賞 (アレクサンドラ・バーン)
* ノミネート:
* 主演女優賞 (ケイト・ブランシェット)
作品 Elizabeth: The Golden Age
監督 シェカール・カプール 114.5×0.715 81.9
編集
主演 ケイト・ブランシェットA9 ×3
助演 ジェフリー・ラッシュ B8
脚本・ストーリー ウィリアム・ニコルソン マイケル・ハースト B+7.5×7
撮影・映像 レミ・アデファラシン A9
美術・衣装 美術 ガイ・ヘンドリックス・ディアス 衣装 アレクサンドラ・バーン S10
音楽 クレイグ・アームストロング アル・ラーマン
B8

コメントする (0件)
共感した! 0件)
honey

3.51558年の政治と陰謀

2025年6月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 この映画のために、実物大の船を1台造って合成で処理し、ロンドンのウェストミンスター大聖堂等いくつかの大聖堂を借りて模様替えして撮影した(円盤の特典映像による)。
 豪華な建造物の内側が今作の舞台のため、エリザベス1世の力強さが感じられるようにカメラワークも工夫している。
 パンフレットによると、エリザベスがブルーのドレスを着ているのは、監督のこだわりであって、史実的には正しくないとのこと。しかし、歴史は解釈が様々なのだから、エリザベスの自由や愛へのあこがれを反映させるため、衣装デザイナーを説得したらしい。

 シェカール・カプール監督、衣装デザイナーはアレクサンドラ・バーン、脚本にマイケルハーストが参加し、撮影監督はレミ・アデファラシン、編集はジル・ビルコック、メイクアップはジェニー・シャーコア、主演はケイト・ブランシェット、フランシス・ウォルシンガム役はジェフリー・ラッシュと、前作『エリザベス』(1999年日本公開)と同じ顔ぶれである。

 映像は見応えがあった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Don-chan

4.0エリザベス女王の女性らしさ、賢さ、尊大さ。戦争という危機で得た国民を動かす力

2022年8月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 5件)
Kazu Ann

「エリザベス」シリーズ関連作品