Love Letter

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説・あらすじ

岩井俊二監督が1995年に手がけた長編デビュー作。中山美穂と豊川悦司をキャストに迎え、天国の恋人に宛てた1通の手紙が埋もれていた2つの恋を浮かびあがらせていく様子を、岩井監督ならではの美しい映像で紡ぎだす。

神戸に住む渡辺博子は、2年前に山の遭難事故で亡くなった婚約者・藤井樹の三回忌からの帰り道に、樹の家を訪れる。そこで見た樹の中学時代の卒業アルバムから、かつて彼が住んでいた小樽の住所を見つけた博子は、樹が暮らしていた小樽の住所へ宛て1通の手紙を出す。しばらくすると、博子のもとに届くはずのない返事がなぜか返ってくる。やがて博子は、樹の中学時代の同級生で彼と同姓同名の女性・藤井樹が小樽にいることを知る。

中山美穂が博子と亡き婚約者の同級生・樹を1人2役で演じ、国内で数々の主演女優賞を受賞。1999年の韓国初公開時には140万人を超える動員を記録し、大ブームを巻き起こした。2025年4月には公開30周年を記念し、4Kリマスター版にてリバイバル公開。

1995年製作/113分/日本
配給:TOHO NEXT
劇場公開日:2025年4月4日

その他の公開日:1995年3月25日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第19回 日本アカデミー賞(1996年)

ノミネート

作品賞  
助演男優賞 豊川悦司
音楽賞 REMEDIOS
新人俳優賞 柏原崇
新人俳優賞 酒井美紀
話題賞 作品部門/俳優部門 豊川悦司
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映画レビュー

4.0美しい

2025年4月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

オープニング、図書館、エンディングと美しい映像が印象的でした。
本編とは関係ないですが、2桁ナンバーの車、ワープロ、JASなど、30年前にありましたね⋯

手紙を通じて交流する2人の中山美穂さん。最初はどっちがどっちか一瞬悩みましたが、以降は違和感なく見ていられます。

改めて「青春18×2 君へと続く道」が見たくなりました。青春18×2もとても美しいですからね。

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jo

5.0時誤りて届く恋文

2025年4月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

同姓同名の異性がクラスにいたらどんな気持ちになりますか? これに少しでも心が動くならば、この映画を観るべきです。あなたが伝えようと試みた思いは、あなたが伝えたい人に届いているでしょうか? 映画「Love Letter」は30年前に発信された手紙です。30年前のその時にだけ撮り得た作品です。多くの人に届きますように。

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定点カメラ

2.0中学生を演じた酒井美紀さんは初々しくて良かった

2025年4月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

岩井俊二監督の代表作の一つなので、いつかは観なければ、との思いでこの機会に観ました。

中山美穂さんが主役で、ダブルキャスト。
中山さんが好きな人には、このダブルキャストでの出突っ張りは嬉しいでしょうね。

後半、主人公の中学生時代のエピソードが増えて、中学生時の主人公役の酒井美紀さんの出番が増えました。
酒井美紀さんは初々しくて良かった。

この映画の何が良いのかあまりよくわからなかったです。
共演の豊川悦司さんの良さはあまり感じられなかったかな。

そもそも、中山美穂さんにこれまでもあまり魅力を感じてこなかったので、この映画でも、その延長線の感想になってしまいました。

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ねこたま

4.530年ぶりの『Love Letter』――時を超えて届いた手紙

2025年4月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

30年ぶりに、日比谷の大スクリーンで『Love Letter』を観た。
1日1回だけの限定上映。会場には還暦前後の同世代もいれば、10代・20代と思しき若い観客の姿もあった。初めてこの映画に触れる若者たちは、どんなふうにこの物語を受け取ったのだろう。上映後、余韻に打たれたまま立ち上がれずにいる人たちが座席に散見された。僕も同じ思いである。

映像も音楽も美しかった。そして何より、中山美穂と、若き日を演じた酒井美紀の存在感は圧倒的で、全く古びることなく、新作のように瑞々しかった。

本作は「伝えられない思い」についての映画だ。
言葉にできずら伝えられない思い、言葉になったときにはすでに相手がいない思い、そして時を越えて誰かの思いが届く奇跡のような瞬間。完結しないまま残るコミュニケーションの形が重層的に描かれる。

そして、今回のリマスター上映は、観る側にとってもまた一つの“手紙”だった。若き日に本作を観た自分と、今の自分との対話。当時そばにいたけれど、今はいない人たちへの、思いが込み上げてくるが、あのラストシーンの中山美穂の名演のように、「あなたはそこにいる」と信じて呼びかけるしかない。
そして、その想いを込めた名演をした中山美穂も、もういない。時間はあっという間に流れ、そこにいるのが当たり前だった人が、ある日ふいにいなくなる。それは自分自身も例外ではない。

観終えて、言葉にするのが惜しいと思える名作だった。
そして何より、久しぶりに、自分の中にまだ“心の柔らかい部分”が残っていたことに気づかせてもらった。

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