マイライフ・アズ・ア・ドッグ

ALLTIME BEST

劇場公開日

解説

人々との出会いや別れに戸惑いながらも成長していく少年の姿を描いた、心温まるヒューマンドラマ。1950年代末のスウェーデン。海辺の小さな町に住む12歳の少年イングラムは、病気の母親の元を離れ、叔父が暮らす田舎の村へ行くことになった。個性的な村人たちに囲まれて過ごす楽しい日々。しかし、そんな彼の上にも現実は重くのしかかる……。スウェーデンの名匠ラッセ・ハルストレム監督の名を、一躍世界に知らしめた傑作。

1985年製作/102分/スウェーデン
原題:Mitt liv som hund
配給:フランス映画社

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第45回 ゴールデングローブ賞(1988年)

受賞

最優秀外国語映画賞  
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映画レビュー

4.0子供と動物を巧みに扱うハルストレムの監督術に感服!

2017年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

悲しい

楽しい

ラッセ・ハルストレム作品には、子供と動物という最高のコンビネーションが活き活きと描かれたものが多い。なぜ彼はこれほど純真無垢な表情や仕草を引き出すことができるのか。多くの証言で浮き彫りになる手法の一つに「結果を求めすぎることのない大らかな姿勢」がある。まずは気長にカメラを構えて、被写体が予定とは異なる動きをしても決してせかさず、むしろそのアドリブを楽しみながら、本編で使える場面を抽出していく。演技のうまさや反復性ではなく、ありのままの良さに重きを置くからこそ、あんなにナチュラルな空気が醸成されるのだ。

病気の母親を気遣いながらも、つい無茶をして周囲を困惑させる少年の表情は今見てもたまらなくいい。「どんなに僕が不幸でも、宇宙に消えたライカ犬よりはマシ」というナレーションが繰り返されるたび、少年と壮大な宇宙とがにわかにオーバーラップ。そうやって刻まれるコントラストも忘れがたい魅力と言えよう。

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牛津厚信

5.0生きる環境を自分で選べぬ子どもたち

2022年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

萌える

自分の意思を無視されて、一人思わぬ場所に放り出された犬(ライカ犬やシッカン)のような僕の人生。
それでも、ここで生きていくしかない。そんな子どもの物語。

 児相のような機関職員が、この家庭をフォローしていたのは、母の病気だけが理由ではあるまい。
 自分の意思に反して、チックのような奇異な行動が出現してしまうイングマル。
 母がヒステリックに喚き散らし、鬼の形相でイングマルを追いかけまわし、打擲が始まると、幼馴染は、その声が外に漏れぬように窓を閉める。またイングマルが、”どこか”にいかぬように。
 はっきりと不在の理由が示されぬ父。イングマルは「遠くで仕事をしている」とはいうものの…。
 兄はかばってくれるどころか、イングマルにとって一番のいじめっ子。

 ただ、母と笑って過ごしたいだけなのに。その為なら何だってやる気でいるのに、ことごとく裏目に出てしまう…。
 ただ、シッカンと暮らしたいだけなのに。それすらも叶わぬ夢。それもあろうことにか…。
 家族とは、一番のセーフティ基地で、温かくて良いもの。そう望んでいるだけなのに…。
 せめて、焚火の暖かさが…。けれど…。
 結婚を考えるような幼馴染はいるけれど、大人には理解されない。幼馴染も、大人の意向次第…。
 それでも、与えられたこの場で、やるしかない。選択の余地のなかったライカ犬やシッカンのように。
 まぁ、死んではいないから…。
 繰り返されるモノローグ。「〇〇よりはマシ」。

 そんなふうに、それなりに受け入れ、適応しようと努力はしていた場所から、またまたイングマルの意志とは関係なしに、叔父の元へ…。

 個性あふれた大人たちが住む村での日々。
 新しくできた友人たち。
 ちょっとした冒険談のようなものもありつつ、でもさりげないエピソードの積み重ね。

 それなりになじんで楽しかったものの、母は、母は…。
 ここにも、イングマルには選択の余地はない。
 シッカンさえも…。
 別れなければ、シッカンを失うことはなかった?母とも別れなければ、母を失うことはなかった?
 周りの思いやりと、イングマルの想いのすれ違い…。
 胸がかきむしられる。

 それでも…。

一見、起承転結がないような日々の描写。
 そんな人々の変わらない日常が過ぎていく中で、鮮やかな脱皮を見せるイングマルとサガ。

繰り返し挟まれる、ライカ犬のエピソードと、主人公と同じ名の選手のボクシングの試合
        (ライカ犬もボクシングの試合も映画のフィクションではなくて史実)。
 「恥さらし」とまで言われたボクシング選手が、すべてを挽回しようとしている逆転劇の瞬間。
 心地よい風に吹かれながら、二人は午睡…。

少年・少女の表情が繊細で豊か。
 一番目立つのはイングマルとサガだが、緑色の髪の少年、体の大きい少年、イングマルに恋をする少女。最初の街でのイングマルの幼馴染…。みんな自然な表情を見せる。兄の意地悪な、それでいて寂しそうな表情もいい。
 そして、その少年・少女をとりかこむ大人たち。
 村の大人は戸惑いながら、失敗をしながら、自分のこだわりを大切にしつつ、子どもの傍らに寄り添い、一緒に笑う。

初見では、物足りない部分もある。
 『ギルバートブレイク』と比べると、緩急の差が甘く、カタルシスが感じにくい。ボクシングに思い入れのない身には特に…。
 でも、宇宙に思いを馳せる孤独な感覚が、そよ風が額を撫でてくれるような感覚に変わる。
 ファンタジーのような大人たちの元で育つ、リアルな少年少女。

 見返す度に、愛おしくなる。

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とみいじょん

2.5ライカ犬と比べれば

2022年3月26日
PCから投稿

大好きなお母さんは重い病で、異国で働くお父さんには会えない。親戚の家に預けられる事となった少年イングマル。彼の出会いと別れを通して大人の入り口に立とうとする少年の揺れ動く心が、のどかな田舎の風景とともにゆったりと繊細に描かれています。

わかりやすい展開の映画ばかり観て楽しい~!と喜んでいた自分にとっては、淡々としていて入り込みづらい難しい映画でした。

個性豊かな村人たちとイングマルとの交流は微笑ましいですが、彼が受け止めなければならない現実の重さに胸を引きずられるような感覚でした。それでも自分の人生と、実験台的に宇宙へ飛ばされたライカ犬とを比較して、自分の方がまだマシだと夜空を見上げるイングマル君が健気で切なかったです。

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セロファン

3.0ちょっと退屈。でも悪くない

pekeさん
2021年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ちょっと退屈だった。

「勝つ」「捕まえる」「やっつける」「逃げる」「何かをつくりあげる」など、主人公にはっきりした目的のないストーリーを、退屈させずに観せていくのは難しいなとあらためて思いました。

とはいえ、この作品は不思議に心に残るものがありますね。

厳しい寒さの風景の中に映し出される、部屋の灯や、暖炉やガラス工房の火が、イングマルの境遇を象徴しているように感じました。
つまり彼は逆境の中でも、あたたかい救いの手を差し伸べてくれる人々に出会える少年なんですね。
そして、それらの灯や火のように、僕の胸の中で本作の余韻がそっと熱と輝きを放っているように感じます。

あと、画面に映し出される素敵な建築・家具・調度品・衣服なども楽しめました。やっぱり北欧のものはいいなぁ。

それにしても、このタイトル、どうなんだろう? もう少し気の利いた邦題にならなかったのですかねぇ。

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peke
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