ベリッシマ
劇場公開日:1981年8月1日
解説
娘をスターにしようと奔走する母親の姿と映画界の内幕を、風刺の効いたテイストで描いた作品。子役に起用されるにはコネが必要と聞いた母親は、早速撮影所に出入りする若者に取り入ろうとするが……。闊達な母親を見事に演じているのは、戦後のイタリア映画界を代表するアンナ・マニャーニ。原案は 、ネオリアリズムの代表作である「自転車泥棒」の脚本を手掛けたチェーザレ・ザバッティーニ。
1951年製作/115分/イタリア
原題:Bellissima
スタッフ・キャスト
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2021年2月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ビスコンティ物として
「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
に続き観賞。
イタリア映画らしい、登場人物の
ガチャガチャした会話?の連続
に閉口しつつ、
最後は娘の素朴さが採用の決め手になって
シャンシャンの筋書きかと、
半ば退屈加減的に観ていたが
見事に裏切られた。
そうか、最後は親としての目覚めか、と。
娘が笑い者の主役では、
と契約を破棄することによって
夫との関係も復活するというオチに
拍手しつつも、
全盛期のビスコンティのレベルまでは
まだまだの作品に思え、
ビスコンティ物と言うよりは、
ザ・イタリア物といった感じの映画だった。
2013年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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総合:50点
ストーリー: 55
キャスト: 60
演出: 50
ビジュアル: 60
音楽: 60
夢を見すぎて周囲を見ることが出来ない。知識も知能もなくて、過程をすっ飛ばして早急に結果だけを求めようとする。欲望むき出しで自分勝手で我儘な母親と、おこぼれにさずかろうとそれに引き寄せられる人々。厳しい世界だから焦るのはわかるけれど、どうにも好きになれないな。
すぐに感情的になって叫びだすのはイタリア人の特性だろうか。小さなことから大きなことまで、きっかけを見つけては終始続く喧嘩と怒鳴りあいを聞かされ続けてはかなりげんなりする。普通に喋っている科白よりも怒鳴っている科白のほうが多いのではないかと思えるほどで、人間がローマで闘鶏でも演じているのかと感じる。昔のイタリアの庶民って本当にこんなに煩いものなのだろうか。
必ずしも娘は笑い物にされたわけではなく、自然な反応が受けたのだと思ったのだが、少なくとも母親にとってはそうではない。それでも結果的には人の親として我に返ったわけで、物語としては良かったのだろう。やっと映画にも平穏が訪れた。