バルカン超特急

劇場公開日:

解説・あらすじ

 列車という密室を舞台に、主人公の男女が孤立無援に陥る心理サスペンス。ロンドン行きの列車に乗り込んだアイリスは、ミス・フロイという老女と知り合う。しかし一眠りしたあと気がつくと彼女の姿がこつ然と消え、乗客のみんなが存在を否定する。魔術師や尼層、脳外科医など疑わしい連中ばかりの四面楚歌の状況下、1人の青年と共に彼女の捜索を始めるが……。イギリス時代を代表するヒッチコックの傑作で、公開当時批評家たちから絶賛を浴びた。

1938年製作/97分/イギリス
原題または英題:The Lady Vanishes
劇場公開日:1976年11月20日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0【”そして英国老婦人は特急列車の中から消えた。だが、列車の乗務員、乗客は皆が彼女は居なかったという。”良く考えたな、この設定。コミカル要素を絡めたミステリーサスペンス。】

2025年2月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

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幸せ

■東欧の国バンドリカからロンドンへ向かう国際列車で、老女ミス・フロイ(メイ・ウィッティ)が突然姿を消す。
 結婚のためにロンドンへ向かう富豪の娘アイリス(マーガレット・ロックウッド)はフロイを探すが、列車の乗客・乗務員は初めからそんな老女は見なかったと口をそろえる。
 困惑するアイリスに、宿屋で煩かったクラリネット奏者の青年ギルバート(マイケル・レッドグレーヴ)だけは協力を申し出る。

◆感想

・アイリスが泊まった宿が、バンドリカという架空の国であることで、バンドリカ語が分からないという所がまずは巧い。というか、あの言葉は何語かな?
 そして、バンドリカとイギリスの関係性。

・序盤はコミカル要素なのが、老女ミス・フロイが列車内で消え、乗客・乗務員が彼女の存在を否定するところから徐々にミステリータッチになって行く流れも良い。

・列車に乗る前に、駅のプラットフォームでミス・フロイの横に立っていたアイリスの頭に当たり、彼女が朦朧とする彼女目線のカット。見る側や”列車の乗客・乗務員”は、”頭を打ったからじゃない?”と言い、混乱するアイリスの姿。

・ミス・フロイが汽笛で煩くて、名前をアイリスが聞き返した時に、列車の窓に書いた文字を、彼女が消えた後にアイリスが見つけるシーン。

・細かい所で言えば、老女ミス・フロイが愛飲していたハーブティーのラベルが、列車の乗務員が捨てたゴミの中に入っていて、窓に張り付くシーンと、それを見たギルバートがアイリスの言う事を信じる姿。

・乗客の中で、クリケットが好きな紳士二人が、列車が遅れると見たい試合に遅れるという理由で嘘を付くところと、ロンドンについてその試合が延期になったというオチ。

<等々、今作は何を書いてもネタバレになるので、これ以上は書かないが、良く出来たサスペンスミステリーである。>

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NOBU

4.5列車を舞台としたサスペンス・アクションの原点‼️

2024年11月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

笑える

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活動写真愛好家

5.0ヒッチスタイルの完成

2024年3月8日
PCから投稿

渡米直前、英国時代の最後にして最高傑作の評判が高い作品です。

ストーリー、プロット、サスペンスすべて最高潮です。
従来のサスペンスに加えてこの作品からスリラーも加わってきたところが最大の特長でしょう。難をいえば「バルカン超特急といえば」的な極めつけのシーンがないところ。

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越後屋

4.0固定観念を覆す

2024年1月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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ouosou