續姿三四郎
劇場公開日:1945年5月3日
解説・あらすじ
黒澤明の記念すべき監督デビュー作品「姿三四郎」の続編。前作のラストでライバルを倒し旅に出た三四郎の帰還から、その後の格闘遍歴を描く。出演者も前作とほぼ同じで、三四郎に敗れた源之介を演じた月形龍之介が彼の弟に扮し、兄の復讐に燃える鉄心役で再登場している。クライマックスはその鉄心と三四郎が極寒の雪山で壮絶な死闘を繰り広げる。
1945年製作/82分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1945年5月3日
劇場公開日:1945年5月3日
黒澤明の記念すべき監督デビュー作品「姿三四郎」の続編。前作のラストでライバルを倒し旅に出た三四郎の帰還から、その後の格闘遍歴を描く。出演者も前作とほぼ同じで、三四郎に敗れた源之介を演じた月形龍之介が彼の弟に扮し、兄の復讐に燃える鉄心役で再登場している。クライマックスはその鉄心と三四郎が極寒の雪山で壮絶な死闘を繰り広げる。
1945年製作/82分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1945年5月3日
前作『姿三四郎』よりもテーマ・演出ともに格段に明瞭になっていた。物語は「なぜ人は戦うのか?」という問いを中心に据え、単なる勝敗や力の誇示ではなく、対話と赦し、そして相互理解へと導こうとする姿勢が描かれている。
演出は音楽の効果的な使用も含め、観客の感情を自然と作品に引き込むものとなっている。さらに、月形龍之介が演じる一人二役の演出は、のちの『影武者』を思わせ、弟・源三郎の造形は『乱』の鶴丸を彷彿とさせるなど、後年の黒澤作品への布石も随所に見られる。
三四郎は、門下の子弟を守るためやむなく戦いながらも、復讐に燃える月形(弟)を殺さずに救う。その姿に心を動かされた源三郎は、剣を収める。「赦す」ことこそが真の強さであり、対立ではなく戦うことの先にある道であることを表している。
78点
続編と見るから駄作の様にどうしても見えてしまいます。
しかし、これが敗戦を見据えた映画だとすれば、黒澤明監督のアイロニーのうまさを感ぜずには得ません。
正式な公開は1945年の5月となってますが、その3ヶ月後に日本は米英相手に負けてしまいます。このアメリカのボクシングのシーンはチャプリンの映画のようでもあります。
チャプリンに並び称されるべき人だと黒澤明監督を思います。
それだけでなく、イデオロギーを上げれば、国家によって作られたナショナリズムでなく、日本人本来のイデオロギーを持つべきだと言っています。戦後のアメリカに負けた大和民族の行く末を既に黒澤明監督は予見しています。社会学者としても芸術家としても大変に日本人ばなれした人物だと思います。三島由紀夫先生のようでもあります。
わが敬愛する黒澤明監督のデビュー作「姿三四郎」の続編‼️前作同様、痛快娯楽作品‼️製作年は昭和20年‼️敗戦の年にこんな娯楽作品撮ってるなんて、さすが黒澤監督、スゴいですね‼️今回は三四郎の成長はもちろんなんですが、敵役である檜垣兄弟の造形に力が注がれているような気がします‼️特に弟・源三郎は能楽を意識したような白塗りで、何考えてるかわからない不気味さがある‼️アメリカ兵を投げ飛ばしたり、雪の中での決戦など、見せ場満載‼️終盤、小夜の夢で微笑む三四郎の寝顔を見て、源三郎が殺意を無くすシーンや、ラストの夜明けの三四郎の笑顔など、強さの中に三四郎の優しさが際立つシーンで、ホント微笑ましい‼️第一作に比べると世評はあまり良くないですが、私はケッコー好きです‼️