姿三四郎

劇場公開日:

解説

黒澤明の記念すべき監督デビュー作品。明治15年、柔術を志した三四郎は矢野正五郎によって柔道の素晴らしさを知り、その門下に入る。幾多の試練を乗り越え、一人前の柔道家になっていく姿を繊細かつダイナミックに描いた痛快娯楽作品。豪快な試合描写や嵐の決闘シーンが否応なしに見る者の心を高揚させる。戦後の消失により、残念なことに現存するフィルムは、公開翌年の44年に上映されたカットバージョンのみである。

1943年製作/97分/日本
配給:東宝

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映画レビュー

5.0"黒澤くん、120点満点だよ"

2023年5月28日
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泣ける

楽しい

興奮

天才はデビュー作からして天才‼️黒澤明監督に並ぶのはジョン・ヒューストン、シドニー・ルメット、ルイ・マル、ペドロ・アルモドバル、クエンティン・タランティーノ、宮崎駿くらいじゃないでしょうか。姿三四郎という作品自体は宮本武蔵の影響を受けているのは明白で、三四郎と矢野正五郎は武蔵と沢庵、三四郎と小夜は武蔵とお通、三四郎と檜垣源之助は武蔵と佐々木小次郎‼️そして三四郎が池に飛び込む(蓮の花の美しさ)は武蔵が千年杉に吊るされる、三四郎と源之助の右京が原の決闘は武蔵と小次郎の巌流島の決闘‼️この決闘における吹きすさぶ風や雲の流れや草のそよぎ、アクションシーンにおけるスローモーションの活用、下駄を使った時間処理など、その天才ぶりを遺憾なく発揮されております。神社の石段でのさわやかなラブシーンも本当に素晴らしい。そして試合のシーンも一つ一つの試合ごとに違った柔道の技、間合い、構図やカット割りなど工夫に工夫を重ねる黒澤明監督の姿が頭に浮かびます。出演者たちも藤田進さんはもちろん、闇討ちシーンのアクションが見事な矢野正五郎役の大河内伝次郎さん、まさに女神ともいうべき轟夕起子さん、源之助役月形龍之介さんの悪役ぶりも最高‼️初公開当時、この黒澤明監督のデビュー作を観た小津安二郎監督の言葉 "100点満点として黒澤くん、120点だよ"。胸が熱くなりますね‼️

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活動写真愛好家

5.0かつて「果し合い」は、あった…

2023年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

現在は「野試合」や「果し合い」は、法律で禁じられている。
つまり、果し合いを柔道で行って物事の決着をつけるというのは、
過去には確かにあったので、日本男児に「武士道」や「大和魂」が
ほぼ無くなった現在においては、この作品はファンタジーとして
語られるのであろう…
K-1、プライド等の格闘技ブーム時にリングに上がっていた男の
日本人選手は、簡単に金儲けができるのが一番の理由で
「武士道」や「大和魂」を復活させる気は、皆無だった…
だから格闘技ブームは、日本列島を元気にしてくれなかった…
「野試合」「果し合い」を過去の映画に見て、それを懐かしむ事しか
無いのであろう…

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777

3.0そのままアニメにすれば

2020年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

物語自体は大したことないですが、黒澤監督っぽい(?あまり見てないが)手法が存分に楽しめます。
一枚の絵を構図重視で、わざとらしくも大胆に魅せます。現代で言う庵野秀明のように。
だったら今のアニメーションでもいけそうですね。
もうちょっとカット割ってBGMつければ。

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ジンクス

2.5タイトルなし

2020年5月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

やはりフィルムの消失は惜しい。更に検閲も肝心要の精神、魂を語る部分を見事にカットしている。見るべきは黒澤明の才覚のみ。戦争の醜い正体見たり。夜を疑似ナイターで撮影するのは当時のセオリー?

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kazuyuki chatani
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