續姿三四郎
劇場公開日:1945年5月3日
劇場公開日:1945年5月3日
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黒澤明に通低するエンターテイメント性や人間讃歌って、一体何なんだろう。邦画の王道というか東宝的というか。王道となると他の映画でも見掛けそうなものだけど、黒澤明にしかない。特に最近の邦画から消失している。
残念ながら、今一つ成功作とは言えません
黒澤監督らしい映像もなくはないのですが、カメラも構図も演出も冴えはあまり感じられません
それでもラストシーンの吹雪が止み快晴の朝日を満面に浴びる姿三四郎役の藤田進のアップの笑顔は見事だったと思います
これが無ければ悲惨でした
これぞ会心のシーン、野球ならば9回裏の逆転ホームランでした
やはり黒澤監督と言うべきなのでしょう
前作で描かれた「勝利することの悲しさ」というテーマを更に踏み込んで描いた今作。雪山での決闘は勿論ですが、ラストシーンが非常に心に残ります。自らが柔道の戦いに勝利することで、相手には恨まれ更に敵は増えていく…悩み苦しみながらも決闘を終え、倒した相手を介抱する三四郎の優しさが心に染みる。川の水で洗った顔を上げ、朝日を見て清々しい顔をする三四郎の顔のカットで物語は幕を下ろすわけですが、このカットから何か黒澤監督の「それでも僕は君を見守ってゆくよ」とでもいうような声を聞いたような気がします。
多分三四郎はこれからも多くの敵と闘い悩み続けるのだろうと僕は思います。だからこそ一旦の闘いを終えて肩の荷が降りた気持ちの三四郎の表情と、それを監督が祝福するかのようなラストに嬉しくなってしまいました。
三四郎の師匠の「闘争とは真の統一までの道程である」という言葉にも膝を打つ思いです。見事な締めくくり。
関係ないですけど「勝利することの悲しさ」って、なんとなく『ゴジラ』を思い出します。邦画イズムなんでしょうか。自らの存在が敵を生み出しているという点では『アメイジング・スパイダーマン2』なんかそんなテーマでしたね。
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