セルピコ

劇場公開日:

解説

実話をもとに、名匠シドニー・ルメット監督が警察内部の腐敗と戦う青年刑事の姿を描いた社会派ドラマ。警察学校を卒業後、ニューヨーク市警の勤務に就いたセルピコ。しかし彼は地元の麻薬を取り仕切るボスからの賄賂を拒否したために左遷させられる。汚職が公然とはびこる中、セルピコはたったひとりで戦い続ける。孤立無援の彼はやがて危険地帯へ送り込まれるが……。前年の「ゴッドファーザー」でアカデミー助演男優賞にノミネートされたアル・パチーノは、本作で主演男優賞に初ノミネート。

1973年製作/130分/アメリカ
原題:Serpico

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第31回 ゴールデングローブ賞(1974年)

受賞

最優秀主演男優賞(ドラマ) アル・パチーノ

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む
オソレゾーン

映画レビュー

3.5独り悪に立ち向かう警察官の毅然とした正義の社会派映画にみるルメット監督の真面目さ

2021年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シドニー・ルメット監督らしい題材の作品で「十二人の怒れる男」の感動をもう一度と期待して見学した。昨年公開の「オリエント急行殺人事件」では、娯楽サスペンスものに手堅い演出を見せていたから、実力的にはどんなジャンルにも対応できる技量を持つ監督の印象を持ったが、やはりこのような正義について考えさせる内容が合っている。警察内部の汚職の腐敗に毅然と立ち向かう、実録社会批判の力作だった。ただ、実際の事件の経過を忠実に再現した物語の展開だったからか、映画の語りとして主人公の良心を貫徹する苦悩が盛り上がりに欠けるように感じた。それは主人公の味方であるべき恋人の理解を得られず、公私において孤立した境遇の痛々しさと虚しさが現実とする無常観の表現が弱い物足りなさである。
それにしても驚くのは、社会の悪を取り締まるべく仕事に精進すべき警察官の呆れるくらいの腐敗ぶりである。セルピコのような勇気ある善人が居ても、最後まで善人として生き抜くことが困難になっている時代の問題点もあるのではないか。正義を守り抜いた現代のヒーローを熱演したアル・パチーノと、ルメット監督の真面目な演出を観る映画。

  1976年 9月2日  池袋文芸坐

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Gustav

3.5パチーノ ルメット中間作

2021年9月15日
スマートフォンから投稿

社会派ルメット君の真面目な映画です。
ただ、事実を淡々と追っているきらいがあって、映画的なダイナミズムがあまり感じられないところが素材の割にオスカー候補にすらならなかった理由でしょう。パチーノ君も熱演ながら同じくルメット君と組んだ狼の方が輝いてます。
音楽がゴッドファーザーに似てた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
越後屋

4.0ヒッピー&潜入衣装の面白さと着こなし

2020年12月18日
iPhoneアプリから投稿

再々…見。

序盤から居るだけで世への憤りがダダ漏れるアルパチーノは一つのピーク。

暗く停滞しまくる物語も一々変わるヒッピー&潜入衣装の面白さと着こなしで退屈させない趣向の正しさ。

日本も駄目だと言うが米国も相当だ。
直ってなどいない、と見るべきだろう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
きねまっきい

3.0穏やかに暗い映画。しみじみ浸れる映画。

2020年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
Bigmouth
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る