過去のない男

劇場公開日:2003年3月15日

解説・あらすじ

夜行列車でヘルシンキに着いた男が、暴漢に襲われて重傷を負い、極貧の一家に拾われて命は取り留めるが、記憶喪失に。日雇い労働をして暮らすようになった彼は、救世軍で働く女性イルマと出会い、心を通わせていく。アキ・カウリスマキ監督作の常連ヒロイン女優オウティネンが、本作で02年カンヌ映画祭主演女優賞を受賞。フィンランドのムード歌謡=イスケルマの名曲の数々とともに、監督がファンだと公言するクレイジーケンバンドの「ハワイの夜」が挿入歌として登場。

2002年製作/97分/フィンランド
原題または英題:Mies vailla menneisyytta
配給:ユーロスペース
劇場公開日:2003年3月15日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第75回 アカデミー賞(2003年)

ノミネート

外国語映画賞  

第55回 カンヌ国際映画祭(2002年)

受賞

コンペティション部門
グランプリ アキ・カウリスマキ
女優賞 カティ・オウティネン

出品

コンペティション部門
出品作品 アキ・カウリスマキ
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映画レビュー

3.0アキ・カウリスマキ監督作品の良さ

2025年8月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

幸せ

この監督作品の「枯れ葉」が良かったので興味が出て観る事にした2作目。
アキ・カウリスマキ監督らしい作品でした。
ドラマチックにしようとすればできるような展開でも地味に淡々と進むストーリー、出演者の方々も抑揚のない話し方、独特と思います。
でもそれが嫌ではないんです。
ヘルシンキに着いてすぐ暴漢達に襲われ記憶喪失になり、という絶望しかないような主人公。
なのに優しい一家に助けられ、そこから運命の人に出会い、ステキなストーリーでした。
普通あんな状況なら絶望しかなくこれからどうするん…ってなるところが主人公は途方に暮れるわけでもなく淡々と過ごして、無理にパワーを出してる感じでもなく、あれも前向きって事なのかなぁと思いました。
観終わった後の余韻も良く、今作もほっこりする作品でした。

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小町

5.0アキ・カウリスマキの不思議な魅力

2025年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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つとみ

5.0かつてないほど映画と多くの感情を共有した

2025年2月22日
Androidアプリから投稿

カウリスマキ作品を初めて観た
最初は画面構成のあまりの無難さに戸惑い、苦手意識すら感じた
しかし、そんな私をよそに物語は進み、ネガティブな状況が少しずつ、ほんの少しずつ、良いものに変わっていく。その好転は単なるミラクルではなく、人間の善性、よりよい人生を望む力強さに依存したものだった。
いつしか信じられないくらい物語にのめり込み、かつてないほど映画と多くの感情を共有した。
なぜここまで惹き込まれるか?
初回鑑賞時の現在は謎だが、少なくとも音の使い方の徹底振りには注意する価値があると感じた。

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悠

4.0『無表情だけど人間らしい』独特な世界観にハマった!

2025年1月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

初のカウリスマキ監督作品視聴!
出てくる人みんな無表情なのが最初はとっつきにくいなと思ったけど、ストーリーがすすんでいくにつれて
みんな人間らしく泥臭く、ハートフルな人たちなんだってことが分かってきて、愛着が湧いてきた!
目配せやちょっとした表情の変化で魅せる演技が魅力的だった!

暴漢におそわれるのからはじまり、トレーラーハウス暮らしを強いられたり、銀行強盗にまきこまれたり、警察に捕まったり…波乱万丈なんだけど、主人公がいつも飄々と堂々としているのが面白かったし、潔くてかっこよかった!常にまっすぐ前を向いていたのが印象的だった!

淡々とした印象の映画だけど、展開が結構多いし起承転結がしっかりてて見やすかったなぁ。ある程度歳を重ねた2人のしっとりとした恋愛映画としても素敵だった。
音楽もよかった!

お気に入りのシーンがちょこちょこあって、中でも、警備員のおじさんから犬を預かるシーンが好き!
「賃料を用意しなかったら犬のハンニバルが噛み殺すぞ」っておじさんが言ってるのに、ハンニバルがめちゃくちゃ可愛く「くーん」って鳴いてるのがシュールで面白かった🤣

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とも