2046
劇場公開日:2022年8月19日
解説
香港の名匠ウォン・カーウァイが監督・脚本を手がけ、トニー・レオン、木村拓哉、チャン・ツィイーらアジアの人気スターが共演したSFラブストーリー。
「欲望の翼」「花様年華」に続いて1960年代を舞台にした作品で、両作品のエピソードを散りばめながら描く。1967年、激動期の香港。かつて愛した人を忘れられず、女たちと刹那的な関係を繰り返す作家チャウは、滞在先のホテルで近未来SF小説「2046」の執筆に取りかかる。小説の登場人物たちはアンドロイドが客室乗務員を務める列車に乗り込み、そこへ行けば失われた愛を見つけることができるという「2046」を目指す。チャウは小説に自らの日常を反映させ、主人公の男に自分自身を投影しながら執筆を進めていく。
2005年・第24回香港電影金像奨で最優秀主演男優賞(トニー・レオン)と最優秀主演女優賞(チャン・ツィイー)、ニューヨーク映画批評家協会賞で外国語映画賞を受賞。2022年には4Kレストア版が「WKW4K ウォン・カーウァイ4K」(22年8月19日~シネマート新宿、グランドシネマサンシャイン、シネマシティほか)で上映。
2004年製作/130分/R15+/香港
原題:2046
配給:アンプラグド
日本初公開:2004年10月23日
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2023年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
主人公(トニー・レオン)は香港の小説家で、恋愛遍歴を回想しながらSF小説を執筆する。
小説の中では、ホテルの大家の娘が愛している日本人の男(木村拓哉)の姿をしている。
主人公を取り巻く女性陣はコン・リー、フェイ・ウォン、チャン・ツィイー、マギー・チャンなど豪華な顔ぶれで、美しい映像に酔う。
2023年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD
ー 昨年末にウォン・カーウァイ監督が製作した、「恋する惑星」「天使の涙」「ブエノスアイレス」「花様年華」及び今作「2046」が4Kリマスターが公開された事は、ウォン・カーウァイ監督の作品を愛するモノであればご存じの通りであろう。
ああ、観たよ。ある一作を除いて、レイトショーで観たよ。
で、手元には当然、ー”今、ふたたびそれそれの<時>が鮮やかに動き出すーという魅力的な惹句が書かれたフライヤーがあるのである。-
◆感想
・今作のストーリーは、様々な要因故に破綻している。木村拓哉さんが演じるタクの位置づけも不明瞭であるし(決して、彼の責任ではない)近未来を描いた作品設定も巧く機能していない。
・だが、私が今作を指示するのは、主演のチャウを演じたトニー・レオンの圧倒的な存在感が屹立している点と、パイ・リンを演じたあの、「初恋の来た道」を演じた可愛らしすぎるチャン・ツィイーが哀しくも凛とした娼婦を演じている点である。
・更に言えば、今作では比較的に引いたアングルが多い、ウォン・カーウァイ監督の全作品のキャメラを担当したクリストファー・ドイルの画や、梅林茂氏の哀切なるメロディーが効いている点である。
ー 私の個人的な感想であるが、梅林茂氏の劇範が、一番効いているのは、故森田芳光監督の夏目漱石の「それから」であると思っている。
興味がある方は、ご鑑賞頂きたい。私などは、DVD購入は当たり前で、サントラも購入している・・。話が反れた・・。-
<今作は、故に難解な点もあるかもしれないが、(当然、「「ブエノスアイレス」「花様年華」に比べると分かりにくいであろう・・。)私は、今作に横溢するウォン・カーウァイ監督が一貫して描いて来た”破綻の美学及び抑制したエロティシズム”を激しく支持したいのである。>
2022年11月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD
3部作の完結編。
前作『花様年華』から明確に繋がってて、トニー・レオンが演じるチャウが再び主人公です。
キムタクも日本人役で出てます。
斬新なのはロマンスなのにSFが入ってて、アンドロイドの女性が出てきます。
『ブレードランナー』みたいな話とは違いますけどね(笑)
ただ、今回は時間軸がシャッフルされてて分かりずらい…
監督らしい洒落たカット満載、この監督の美的センス好きだな。
あいかわらず、チャイナドレスもイキでカッコイイです。
2022年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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最上位の存在でもその兆候に気を病むということなのか。。。
確か公開当初は日本での話題先行の割になかなか掛る映画館が少ない記憶があり、それこそ日本の芸能界とアジアの映画界との軋轢が取り沙汰された状況だけは朧気に記憶にある。ジャニーズが何で香港映画?ってな疑問だ。監督が指名したのか?それとも金城武のスケジュールが合わなかったのか? まぁそんなミッシングリンクを埋めるべく鑑賞したのだが、意外にも興味深い内容であった。SFの部分はあくまでイマジネーション的挿絵で、そこまで重要ではないが、但し場面展開的にはとても効果を発揮している。靴底のイルミネーションのCGなんて今でもアイデアは斬新だ。そして、そのSF小説を私小説に見立てて執筆するというプロットもアイデアの勝ちである。男と女の正に"演歌"的な情念を表現してみせた監督に今更ながら脱帽である。キムタクの出演シーンが増えてしまった点は、それ程マイナスとは捉えていないけど、確かにSFシーンのみに限定していれば、"ミニ金城"的登場で良かったとは思うのだが・・・(別に演技そのものはいつものキムタク節なのでそういうものだと認識しているのは日本に住んでいるからなのであろう)
それにしても、チャン・ツィイーの美しさは際立つことこの上ない。CMでの美表現が記憶に残る世代だが、こうして演技としての表現は目を見張るモノがある。あの駆け引きは同じアジア人として羨望の眼差しとして記憶に留めて置きたい。映像のスタイリッシュさ、鮮やかさ、室内セットの壁の質感等、鮮やかな色彩にも目を奪われる作品であり、今鑑賞して正解だったと強く感じた作品であった。