ミゼリコルディア

劇場公開日:

ミゼリコルディア

解説・あらすじ

「湖の見知らぬ男」などで知られるフランスの映画作家アラン・ギロディが、奇妙な住民ばかりの村で起きた奇想天外な事件の顛末を描き、フランスでスマッシュヒットを記録したサスペンスドラマ。

石造りの家が立ち並ぶ村。かつて師事していたパン職人の葬儀に参列するため帰郷したジェレミーは、故人の妻マルティーヌの勧めで家に泊めてもらうことに。思いのほか滞在が長引くなか、村で謎の失踪事件が発生。マルティーヌの息子ヴァンサン、音信不通となっていた親友ワルター、奇妙な神父フィリップ、村の秘密を知る警察官ら、それぞれの思惑と欲望が交錯していく。

「グッバイ・ゴダール!」のフェリックス・キシルが主人公ジェレミー、「大統領の料理人」のカトリーヌ・フロがマルティーヌを演じた。2024年・第77回カンヌ国際映画祭プレミア部門に出品。同年のルイ・デリュック賞を受賞し、カイエ・デュ・シネマ誌のベストテン第1位に選ばれた。

2024年製作/103分/フランス
原題または英題:Misericordia
配給:サニーフィルム
劇場公開日:2025年3月22日

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(C)2024 CG Cinema / Scala Films / Arte France Cinema / Andergraun Films / Rosa Filmes

映画レビュー

4.0Murder He Wrote

2025年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

Director Alain Guiraudie once again masterfully captures the understated tension among his characters in Misericordia. While his films explore homosexual themes and insecurities with more depth and earnestness than many mainstream works, Guiraudie's distinctive style ensures that his storytelling remains accessible to a wide audience.

The inclusion of a Catholic priest adds a timely dimension to the narrative, particularly when compared to Conclave, this year's Best Picture nominee. However, Misericordia is undoubtedly the bolder and more audacious of the two.

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Dan Knighton

3.5アミガサダケ

2025年6月4日
Androidアプリから投稿

カーブが急角度そうなドライバー視点のシーンが長い 父親が亡くなって急いで実家に帰る息子かと思ったらそうではなく...序盤から変わった感じ 確かに本当の息子訝しがる程何が目的か分からず不思議な男だった クイア率高い村なの?映画原題の意味調べたら主人公はむしろ神父さんぽい 変な人達多くて??とはなりましたが、事態の収束には其処が一番もってこいの場所だよねとは思った アミガサダケって〇〇好んで生えるのかな?ちょっと不気味だった
森と強風と生々しいクイアに... 湖の_の方はレビュー割愛

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ゆう

4.0レビューに関係ないが、御嶽海が出てきてビックリ。

2025年5月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

中盤辺りまでは、観たのを後悔するくらいの「何でだよ」展開。主人公に全然感情移入できないし、何か自分で望んでもないのに、勝手に共犯者にさせられた気分で、モヤモヤしっぱなし。そんなこと今までしたことないけど、途中退席しようかと思ったくらい。

でも、しなくてよかった。
配信だったら、観るのをやめてたが、映画館だったことが功を奏した。

中盤のとあるシーンから、途端に映画が動き出す。
登場人物たちの見え方も変わるが、何よりも、観ている自分自身に見事に問いが突き刺さるので、今まで確かだったと思ったことが、途端にあやしくなって、いろんなことがわからなくなってくる。

ラストも、ある意味衝撃的ですらある。フランス映画にそれほど詳しい訳ではないけれど、フランス映画っぽいなと思ってしまった。

鑑賞後、観た人はきっと、私と同じようにタイトルの意味をあれこれ考えたことだろうと思う。

面白かった。

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sow_miya

4.0非常識で不思議な世界を楽しめる快作

2025年5月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

一度目の鑑賞で消化不良だったので、二度目にリベンジチャレンジしました。
その際心掛けたのが、常識のフィルターを外して観ること。結果 これがめちゃくちゃ面白かったです。

ロングドライブの後辿り着いた村。石畳の道路と森の紅葉、冷気を帯び澄んだ空気。ツインピークスのような複雑な人間関係が垣間みえる。そして葬儀。舞台としては最高です。

でもこの後、通常の道徳観、倫理観は出てきません。登場人物は皆、「変」。この不条理にいかに理屈抜きに浸れるかが、この作品を楽しめるカギかなと思います。

午前4時に来るのが分かってるから、少し前に起きて待ち伏せする、「3匹の子豚」のような戦術とか、さすがにあのキノコ料理は気が進まないから、ワインで流し込んで無理喰いするところ、尋問で婦人警官が上司と徹底して話を合わさないところなど、笑えるシーンもあります。

最高なのは逆告解のシーン。犯人に「知ってるよ」と仄めかすと同時に、愛の告白もしてしまう。一方で「食事と散歩が出来たらいいの」と控えめな乙女ごころも示します。

アラン・ギロディ監督が意図的に廃したとコメントしてますが、本作は監督お得意の激しい性描写が一切出てこないのも気に入りました。

今までにない感覚のダークミステリー。出色の作品です。

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sugar bread