エフィ・ブリースト

劇場公開日:

エフィ・ブリースト

解説

「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」などで知られるニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ライナー・ベルナー・ファスビンダー監督が、19世紀ドイツの作家テオドール・フォンターネの小説を原作に、社会の抑圧のなかで破滅の道をたどる若い女性の姿を美しいモノクロ映像で描いた文芸ドラマ。

ブリースト家の娘エフィは20歳上のインシュテッテン男爵と結婚するが、男爵は年若い彼女をしつけようとする。エフィはそんな男爵に違和感を抱き、彼の友人である若く魅力的なクランパス少佐と浮気をする。数年後、エフィと友人の裏切りを知った男爵は、クランパスに決闘を申し込むが……。

「マリア・ブラウンの結婚」などで知られるファスビンダー監督作の常連俳優ハンナ・シグラが主演を務め、「プリンセス・シシー」のカール=ハインツ・ベームが共演。日本では2024年の特集上映「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024」で劇場初公開。

1974年製作/140分/G/西ドイツ
原題または英題:Fontane Effi Briest
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2024年8月30日

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映画レビュー

4.019世紀のこと。 地方貴族の娘エフィ(ハンナ・シグラ)は、17歳に...

2024年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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りゃんひさ

3.5タイトルなし

2024年9月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

所有物として扱われていた頃の女性の悲しみをハンナ・シグラが体現する。この人は、これも『マリア・ブラウンの結婚』も両方やれるのがすごい。これがあって、『哀れなるものたち』のあの場面が効いてくる。一方で、女性は所有物として手なづけるものと思い込まされていた男性の傷みも匂わせてあって、それも印象的だった。

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ouosou

5.0原作の良さが想像できる映画

2024年9月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

日本で書かれたドイツ文学史の本でも原作は画期的な社会小説だとして褒めていて、これは見なければと思って見たが、期待以上だった。おかしな言い方になるが、フォンターネの原作を読んではいないのに、この映画は原作の良さをしっかり再現しているに違いないと思わせる映画だった。映画ファンならファスビンター監督を褒めるべきだろうが、登場人物一人一人の語るよく考えられた言葉が、私のように人生も終盤に入ってきた者には刺さりまくる。主人公のように恵まれた環境に生まれても、人生は虚無で退屈で、社会の強いるルールに抵抗しても従っても虚しさ、寂しさから逃れられない。言葉が極めて重要な役割を果たす映画を白黒で撮った監督も正しい。

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Boncompagno da Tacaoca

4.0罪なき罪

2024年9月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

勢いよく漕いだブランコから、そのまま飛んでいってしまいそうな天真爛漫に育ったエフィを籠の鳥のように生きることを強いた親
またエフィの娘も同じように苦しむのではと思ったが
父親に似てるとの乳母の言葉を信じたい
両親が過ちに気付いた時
もう揺れることはない朽ちかけたブランコはそこでずっと哀しんでいたように見えた

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