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ー ローランド・エメリッヒ監督と言えば「GODZILLA」で、トカゲみたいなゴジラを描き、多くのゴジラを愛する日本人から“何してくれてんだ!”とムッチャ、怒られた監督である。だが、ご存じの通りこの方は、破壊王マイケル・ベイ監督の前に既に、ディザスター映画の巨匠であったのである。ー
■2009年。アメリカ大統領の科学顧問のエイドリアン(キウェテル・イジョフォー)は、インドの科学者サトナムから地殻変動により、近い将来地球が大変な事になるという情報を教えられる。
一方、売れないSF小説家ジャクソン・カーティス(ジョン・キューザック)は、離婚した妻ケイト(アマンダ・ピート)から預かった息子ノアと娘リリーと出かけていたが、ラジオDJで終末預言者のチャーリー(ウディ・ハレルソン)から地球滅亡の接近とそれを知る各国政府が選ばれた者を巨大船で脱出させようとしていると教えられる。
2011年に世界各地で天変地異が発生し、ジャクソン・カーティスは、ケイトと息子ノアと娘リリーと、ケイトの現在の恋人ゴードン(トム・マッカーシー)と共に、地球から奪取するために、先進国諸国が密かに作っていた”シャトル・アトランティス”が隠された場所を目指す。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・登場人物が、世界各国に渡っているため、超多数であり、且つ長尺にも関わらずキチンと描き込まれていないために、最初は分かりにくい。
ローランド・エメリッヒ監督は、映像は凄いのだが、脚本が下手っピイのである、(ごめんね、ローランド)
・だが、徐々に物語の軸はジャクソン・カーティスは、ケイトと息子ノアと娘リリーとの絆再生を描いて行くとともに、自分は生き残りたいと思う愚かしきロシアの大富豪ユーリ・カルポフ(ズラッコ・ブリッチ)や、アメリカ大統領トーマス・ウィルソン(ダニー・グローヴァー)が地球に残る選択をしたために、事実上トップになった大統領首席補佐官アンハイザー(オリヴァー・プラット)など、愚かしき人たちが登場してきて、面白くなる。
■”シャトル・アトランティス”は、中国で作られており、人々はそこに殺到するのだが、この辺りは、旧約聖書の創世記で描かれた”選ばれた動物のつがい”が粛々とノアの箱舟に乗る姿とは、全く違い、我こそは生き残ろう!と言う人たちが殺到し、大混乱になるのである。全くもう!!
・だが、アメリカ大統領の科学顧問のエイドリアンは”全ての人を助けるべきだ!”と演説し、各国の首脳も了承するのである。
そして、大津波が来た時に、ギリギリ現代の箱舟”シャトル・アトランティス”は出航するのである。
<そして、2001年。3艇の箱舟は大陸が隆起したアフリカ大陸で、新たなる一歩を踏み出すのである。
今作は、エンドロールもムッチャ長い、当時としては最新の映像技術を駆使した、世界各地で地殻の崩壊により大津波が起きる中、宇宙船に乗ろうとする愚民、賢民の姿を描いたマイケル・ベイも真っ青のディザスター映画なのである。
あまり、細かいところを突っ込んではイケナイ作品で、大スペクタクルな映像を愉しむ作品なのである。>