気狂いピエロ

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劇場公開日:

気狂いピエロ

解説

ジャン=リュック・ゴダールが1965年に発表し、ヌーベルバーグの金字塔的作品として語り継がれる代表作。「ピエロ」と呼ばれるフェルディナンは、退屈な結婚生活から抜け出したいという衝動に駆られ、偶然再会した昔の恋人マリアンヌと一夜を過ごす。翌朝、見知らぬ男の死体を見つけた2人は逃避行を始めるが、やがてマリアンヌはフェルディナンに嫌気がさし、ギャングと通じてフェルディナンを裏切る。2016年にデジタルリマスター&寺尾次郎氏による新訳版が公開。2022年には2Kレストア版で公開。

1965年製作/105分/フランス・イタリア合作
原題または英題:Pierrot le Fou
配給:オンリー・ハーツ
劇場公開日:2022年4月15日

その他の公開日:1967年7月(日本初公開)、2016年7月23日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.0ジャン=ポール・ベルモンドとゴダールの衝撃

2024年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

ジャン=ポール・ベルモンド追悼。

そして初ジャン=リュック・ゴダール作品。
物語はおもしろかった、といいたい。いわせてほしい。

ゴダールの作品には、脚本と呼べるものはなく、ほとんどのシーンが即興で撮影されたらしいからすごい。

マリエンヌとフェルディナンの「ねえ、ピエロ」「フェルディナンだよ」のくだりが、被せに被せられてておもしろかった。

そしてマリエンヌがフェルディナンの咥えた煙草を取って、キスするシーンがとてもよかった。

あとフェルディナンが顔を青くして、爆死するの、気狂ってるな。爆死する間際、慌てふためいているのも滑稽。

まだまだ学び中なので、ゴダールやヌーベルバーグ、オマージュされた作品をみてから再鑑賞したい。

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まぬままおま

3.5映像は鮮度がある。心に刺さるものは無い。

2024年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1965年。監督:ジャン・リュック・ゴダール。
主演のジャン・ポール・ベルモント。
ひしゃげたような顔、細い身体。
モジリアニが男の肖像画を描くなら、こんな顔だろうか?
映画の印象は、散漫だった。
金持ちの娘と結婚して子供も2人いるフェルディナン(ベルモント)。
いる夜、パーティに夫婦で出席するために、ベビーシッターに
現れたのが、妻の姪のマリアンヌ(アンナ・カリーナ)。
フェルディナンとは昔、恋愛関係にあった。
遅くまで帰りを待っていたマリアンヌを
送りがてら一夜を過ごす。
すると翌朝、男の死体がある。
2人は全く騒がない。
視野に入らないような様子で不自然だ。
しかし、2人は逃避行をはじめる。
この死体が誰なのか?
(普通は同棲相手とか?マリアンヌの男関係者だとか?
(一切明かされず、罪の意識もなく、ただ無責任に逃走する)

こう書くとサスペンスタッチの「俺たちに明日はない」みたいな
映画かな?とか思うけれど、違う。
会話は小難しいけれど展開は終始ぬるい感じ。

映像はインテリアや車の色、テーブルなどが、トリコロールカラー。
赤、ブルー、黄色が白をベースとした画面に配置されていて、
ポップな雰囲気と明るさがある。
赤、青、黄色はフランス国旗カラー。
この3色は「自由、平等、博愛」を表すそうだが、
肝心の《責任》は伴わないのか?
ベルモントは無責任な上に怠け者、好きなことは読書。
高等遊民的な男で、生活力や目先を考えない男として描かれる。
だから、海辺で何日ブラブラしてようと飽きることがない。
しかしアクティブなマリアンヌは飽きる。
彼女はベルモントをフェルディナンと呼ばずに
【ピエロ】呼ばわりする。

そしてだらただらと進行して、マリアンヌは勝手に男と船で
出港する。
ピエロと再会した日には、あちこち撃たれていて、
マリアンヌは死んでしまう。
それで絶望したのか?
ラストは弾けるベルモントのピエロ。
顔をペンキでブルーに塗りたくり、赤いダイナマイトの束、
そして黄色いダイナマイトの束を頭に巻き付けて、
ドッカーン‼️
アバよ‼️

という映画でした。

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琥珀糖

3.0映画は絵

2024年2月24日
スマートフォンから投稿

知的

幸せ

抜群に素晴らしい映画だった。脚本やストーリーを追いたいなら小説や本を読めばいい。映画は絵画。最新映像の解像度のクリアーさもあるのか、ゴダールという人の絵が心に残りました。ずっと心地の良い映画で、見終わったら一段階心持ちが変わりました。「分からない」とか言ってる人は、「伏線回収が凄い」とか言いいながら幼稚なハリウッド映画でも観てれば。感覚のある人なら誰が観ても素晴らしい、時代を超えた抜群の映画だと思いました。

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ブロディー署長

3.5象徴的、印象的な画面

2023年12月1日
Androidアプリから投稿

「勝手にしやがれ」とストーリーが少し似ているけれど、こちらは色も入ってきて、象徴的より印象的に画面がつくられていて、語りと相まって、ひとつひとつの場面が絵のようだった。見るという点では、楽しませてくれた。
たとえば、間が抜けた感じがするところは、それは間が抜けたものを意味する場面なのだと。
どこか下品で口紅ばかり気にしている女は、それはそういう女なのだと。

彼に最後に残されたものは、孤独と、何も無い海だけだった。

この人の作品の結末は全部こんなのばかりなのかしら。

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あま・おと