【第24回日プロ大賞】二階堂ふみ、池松壮亮、武田梨奈らにファン歓喜!
2015年5月10日 01:00
[映画.com ニュース] 映画ジャーナリスト・大高宏雄氏が主宰し、その志に賛同する映画のプロフェッショナルたちが選考委員を務める「第24回日本映画プロフェッショナル大賞」の授賞式が5月9日、東京・テアトル新宿で行われ、二階堂ふみ(主演女優賞)、池松壮亮(主演男優賞)、武田梨奈(新進女優賞)、品川徹(特別賞)、武正晴監督(監督賞)らが出席した。
1992年に設立されて以来、独自の視点でベストテンと個人賞を選出してきた同賞。24回目となる今年は、高い評価を受けながらも、ほかの国内主要映画賞では受賞がかなわなかった作品や個人を評価対象に選出。深夜の開催にもかかわらず、座席券は完売。例年にも増して盛況となった会場に各受賞者が現れると、客席は喝さいをもって歓迎した。
「百円の恋」で作品賞と監督賞の2冠に輝いた武正晴監督は、「15年ほど映画の助監督をやっていて、監督になって10年くらい。日本映画プロフェッショナルというと、当時、新宿の歌舞伎町あたりで気合の入った映画賞をやっているなと感じたのを覚えています。プロと呼ばれる人たちに仲間入りできるのか不安に思いながら、さまよっていました」と謝辞。花束を手渡した安藤サクラは、「監督、すごく一生懸命戦わせてくださいまして、ありがとうございました。おめでとうございます」と祝福した。
「私の男」「ほとりの朔子」での演技が評価された二階堂は、「自分が最もいろんな変化を思ったり感じたりした時期で、運命だなと思う瞬間や素敵な偶然もたくさんあった映画に最後までかかわることができて、すごくうれしいです」と振り返った。両作で共演した太賀がプレゼンターを務め、「『ほとりの朔子』で過ごした夏も、『私の男』で過ごした冬も、心底かっこいい女優だなと思った時間でした。ふみちゃんがこういう賞を受賞して、同じ時間を共有した仲間として誇りに思います」と言葉をかけると、二階堂は「また太賀くんと現場で一緒になれたらいいなと思っています。大好きな俳優さんです」と笑顔をのぞかせた。
「愛の渦」「紙の月」など、話題作にひっぱりだこだった池松。数々の助演男優賞を受賞したが、主演男優賞は初だといい「自分の好きなこと、決めたことをやってるので、賞なんていらねえよと思っていましたが、実際にもらうとうれしいです」と照れ笑い。「愛の渦」で共演の門脇麦も祝福に駆け付け、「誰よりも熱いものを持っているし、魂をかけてこの仕事をしている人なんだなと印象を持っています」と池松の役者魂に最敬礼だった。
武田は、「祖谷物語 おくのひと」での活躍が認められ新進女優賞を受賞。「取材の時に『進撃の巨人』の実写化にも選ばれて、映画初出演おめでとうございますと言われ、映画を中心に活躍していますが、世間的には知られていないことがすごく悔しかった。見てもらえていることを実感してうれしいです。心の支えになっています」といい、「いつか死ぬときは、映画館でしゃべりながらパタッといきたいくらいなので、自分の人生を映画に捧げたいと思います」と“映画愛”を見せつけた。
撮影当時77歳にもかかわらず、「野のなななのか」で熱演を見せた品川は、「この賞のいいところは、プロフェッショナルという言葉に参っちゃった。俺、プロなんだという誇りをもって、結構いいじいさんになりましたが、もう少し頑張ってもいいんだよという感じで、ありがたく」とニッコリ。さらに同作の大林宣彦監督と常盤貴子がプレゼンターとして登壇し、会場を盛り上げた。話題賞を受賞した「劇場版 テレクラキャノンボール2013」チームでは、代表してカンパニー松尾監督が「まさかこんな賞を頂くとは思いませんでした。これはもともとはAVです。とんでもない、スクリーンで見るのをはばかるシーンが出ますが、それが話題になりましてこういう形で受賞できました」と語り、会場を沸かせた。
受賞結果は、以下の通り。