ハクソー・リッジのレビュー・感想・評価
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あまりの衝撃に、脳が痺れました!
戦争映画で手に汗握るのは初めてでした。
四方八方からピストルの弾が飛び交う中、逃げ惑う兵士たち。
足や腕が吹っ飛び、すぐそばで仲間があっけなく死んでゆく、まさに地獄絵図です。
これは戦争映画ではない「殺戮」でした。
火炎放射器、散弾銃、手榴弾、ありとあらゆる武器を使って目の前の敵とやりあう姿に瞬きさえも出来ませんでした…。
殺し合いというのは、こういうことを言うのですね。
これまで観てきた戦争映画が呆気なく感じてしまいます。
戦争映画でこんなにも心を揺さぶられたよは初めてかもしれません!
一人の兵士の強い信念と葛藤とありましたが、それ以上に戦争の悲惨なさを肌で感じました。
もちろん、主人公のドスの勇気ある行動にも涙しました!
彼は人を殺すことを嫌い、1人でも多くの命を助けるために、敵味方関係なく救いの手を差し伸べます。
「神様、あと一人助ける力をください」と祈りながら、75名もの人命を救う姿は奇跡というより、天命だったのかもしれません。
銃を持つことを禁じ、衛生兵としてこんなに献身的に尽くした男を私は知りません。
それくらい彼の人柄に心揺さぶられました。
彼は銃も持たない臆病者なんかではない、彼こそが真の強さを持つ男、まさに「英雄」だったのです!
今回、2時間20分がもあっという間に感じました。
臨場感あふれる映像と音響に何度ビビってしまったかわかりません。
残虐なシーンは沢山ありますが、戦争とは本来こんな世界だと言うことを忘れてはいけないと改めて感じました。
戦争を知らない若者世代にぜひ観て欲しい作品です。
なぜ今封切り?
今年観るべき映画リストの1つ。実話映画化した作品としては心動かされる内容。
戦争映画は好きの部類だが、日本が相手の戦争にはどうしても心が痛む。敵の日本は負けだとわかってんだからいちいちハラキリの場面いれんなよ、と思う。
しかしながら、沖縄戦終結の日に封切るかねぇ。配給会社のミーティングで議題にならなかったのかどのまで思う。
映画としては、映画技術の進歩のおかげで音響や凄まじい戦争シーンの臨場感を味わった
が。俳優監督作品の稚拙な構成が鼻についた。
Hacksaw Ridge
まさに期待どおり!
前半は主人公の内面や葛藤を描き、後半は自分の期待を軽く上回る大迫力のアクションと凄まじい残虐描写。ほのぼ〜のする場面や恋人とのあま〜いシーン、おい!いつになったら主人公は沖縄に行くんだ!と、けっこう沖縄での死闘までが長くかんじられましたが
何回か泣きそうになる場面も多々ありました笑
そのぶん、いざ沖縄に着いた瞬間のあれほどのエグさだから前半との温度差がハンパじゃない!
つい眼を背けてしまいそうになる描写が…
いや、プライベートライアンやザ.パシフィックと僕も多くの激しくリアルな残虐描写のある映画を観てきましたがこのハクソーリッジはトップレベルの凄まじさ。
そしてこの映画を見て思ったのが日本人つよすぎ!
同じ日本人として誇らしいげに思いましだが、あまりにも激しい戦闘シーンに笑いかけそうでした笑
同時にメルギブの映画が更に好きになったし、
宗教がどーのこーのとか僕にはどーでもよくて
強いてゆうなら個人的に主演のアンドリューが今時のイケメン坊ちゃんにみえるから少し感情移入しずらかったかな、
ですがラストはもう大号令!エンドロールに老いた姿のデズモンドさんなどの人達のインタビューシーンが流れその後の生涯を語り…ほんとうに起きた出来事だったた事だと感動しっぱなしでた。
映画を観る前でも後でもいいので舞台となった前田高地での闘いを調べておいてみるのもいいかなと思いました。
強い信念は本当に“いいもの”か?
メル・ギブソンが撮る戦争映画と聞いて過ったのは、同監督作品の「パッション」の評判。
イエス・キリストの末を映像化した作品として話題になり、熱心なキリスト教信者がその衝撃的なビジュアルを見て、死亡したというほど(という噂があるみたい)。
そんな作品を撮る人が戦争を、それも激戦として知られる沖縄戦を舞台にするということで、ある程度ショッキングな映像を覚悟して観に行った。
確かに脚が吹き飛んで中身丸見えだったりするグロテスクな映像が多々あるが、生きたまま電動ドリルで頭に穴空けられる(アメリカンスナイパー)ような恐怖を与えるショッキングなものは無い。
ただ、視界に広がる人体部品という絵面は誰が見ても拒否感を抱くのは言わずもがな。戦闘描写は凄まじく、絶対にこんなところに行きたくないと痛感させられる。
ただこの映画、
真剣な戦争映画として観ると、少し拍子抜けする。
それは映画としてキチンと煽りを入れ、気持ちよく解決させる装いをしているから。つまりこれ、エンタメとして凄くよく出来てる。
主人公デズモンドの苦労の末、彼の活躍で皆は辛くも「良かったね」で終わる。当然ながら日本兵の決死隊を退くことで映画は終わる。
誰もが「デズモンド、お前はよくやったよ」と思えるほど気持ちよく終わる。それぐらい観ている人を感動させようとしてる作りがひしひしを伝わる
だからこの映画を見て反戦だなんだというイメージは全体としては薄め。デズモンドの活躍に感動するための程度。
ただそれはデズモンドの描き方にも起因してると思う。
幼い頃から非暴力を唱える宗教を教えられ、痛感していたデズモンドは、ずっと非暴力を体現し、成長していく。
その青春時代のサクセスストーリーは「彼の宗教心が為したもの」と受け止められても仕方ないほど、あまりにも都合よく上手くいってしまう。というか恋に落ちるまでのデズモンドの仕草や考え方が狂人で、観ていて怖い。
それが軍に志願してから痛い目にあい続けるのだが、なんやかんやで周りから認められ、彼の不殺な思考が称賛される。イマイチ周りがデズモンドを許すようになった気持ちの変化がわからないぐらい、戦場までの間に一心同体が如く許しあう。
ここまでの時点でどこか宗教映画っぽく見てしまった。けれどもその後の戦場でデズモンドは昔語りをする。
それはデズモンドが軍に志願した理由を示したものだった。しかし戦場でデズモンドは神の教えを頼りに衛生兵を全うする。
結局デズモンドは宗教心から衛生兵という道を選んだのか、宗教でもなんでもない自らの本心で選んだのかわからない。仮にデズモンドが無宗教であったら、同じように銃を取らない道を歩んでいただろうか。
そして一番の問題は、この映画の着地点が“信念を貫く”に結実していること。
デズモンドを褒め称える映画の作りになっているのだが、デズモンドの強い信念に焦点を当てたもので、彼が行った衛生兵としての多大な活躍を感動エピソードとして描く。
じゃあ仮に、デズモンドが不殺の教えではなく、自らを守る、仲間を守るという教えを貫くものであったら?
それもまた“信念”。仲間を守るため敵を殺すというのに置き換えてもこの映画は成立する。
「デズモンドは多くの日本兵を殺し、仲間の命を救った英雄であり、それは彼が宗教をもとに得た強い信念からである」
でもいいわけだ。つまりこの映画、宗教の宣伝映画にもなりかねないのだ。
デズモンドは冒頭から宗教に染まるため、彼の自発的意思というのが極めて曖昧なのが原因だと思う。
宗教ないし戦争、映画に一種の偏見を持っているから、自分はこのような見方になってしまったかもしれない。
ただ、とってつけたような日本兵の切腹、介錯シーンは別に無くても良かった。
敵も味方も無い戦争の凄まじさを背景とする人間の尊厳の素晴らしさ
戦闘シーンの音と映像の大迫力に圧倒されるとともに、監督らに畏敬の思いを抱いた。自分は日本人ではある訳だが、主人公デズモンドら米軍に襲いかかる沖縄日本軍の奇襲攻撃で、あっという間に死体が転がり部隊が壊滅状態となり、見ているものは日本人であれ、戦争の恐ろしさを追体験することができる。この凄まじい戦火の状況下だからこそ、救出行為の崇高さ及び信念に基づいた行動に説得力が有るというもので、これだけの戦闘シーンを作り上げた方々に大きな拍手をしたい。
白旗を掲げていたのに隙を見せたら攻撃に転じた日本兵、火炎放射器で皆殺しを図る米兵、そして日本軍の狙撃の正確さや地下路を活用して姿を見せない攻撃は、その豊富な火力使用も含め、史実に忠実な様である。日本軍は一方的に、米軍の圧倒的兵器に殲滅させられたとのイメージであったが、調べてみると、沖縄戦では、米軍側も約10万人の死傷者と大きな犠牲を払っていたことを、改めてこの映画により教えられた。そして、日米のいずれか一方的になっていない視点には、大きな敬意が持たれた。
そして何よりも、デスモンドの信念に基づく行動に涙を伴う感動をさせられた。事実としては、殺すなかれとのイエスへの信仰心に支えられたものであるが、自己の気持ちに忠実であり、使命感を持っての献身的な行動は、とても普遍的なもの。自分は、そこから大きな活力とエネルギーを与えられた気がする。とても、そこまでのことはできないが、少しほんの僅かで良いから、自己の良心に忠実に、犬死せずに、戦略的に行動することは、自分にもできるかもしれない。さらに、この映画によりそういう炎が多くの方に灯れば、日本も米国も、世界も少し良い方向に動くかもしれないと、思わせる大傑作であった。
彼は、真の英雄
沖縄戦の「前田高地」での戦いに際し、その思想信条的理由から、兵器を持たずに活動して多数の兵士を救ったことにより、名誉勲章が与えられた実在の人物、デズモンド・T・ドスの体験を描いた作品である。2017年の第89回アカデミー賞において録音賞と編集賞を受賞。
この作品が、第二次大戦時に、良心に従って武器を持たずに活躍した衛生兵の話と言う事は理解していましたが、沖縄戦を舞台にした作品であることは認識していませんでした。ここ最近です、沖縄戦の話だと言う事を知ったのは。
そして、その沖縄戦の前田高地の戦いと言うものも、知りませんでした。沖縄戦って、“沖縄戦”で一つになっていて、その間、どの様な戦いが行われたのかは、正直あまり詳らかではありません。
そう言う歴史認識の私が見たのですが、凄い。日米相入り乱れての肉弾戦ですね。それと、火炎放射器が既にこのころ使用されていたのにも、驚きました。沖縄戦終盤だけじゃ無いんですね。
日本での公開前日の6/23が、日本軍の第32軍の牛島司令官と長参謀長が自決し、組織的抵抗を終了した日であるというのは、何かの偶然?あるいは、意図して狙ったのでしょうかね?全然、そう言う報道は出てきませんけどね。出てきたら、ハレーションが起きるからだと思いますが。
アメリカ視点の映画です。降伏を偽装して攻撃を仕掛ける日本軍などが描かれていて、「あぁ、そう言う事もあっただろうなぁ」とは思います。キレイごとだけ描いても仕方ないので、こう言う事を描くのもアリだとは思いますが、釈然としない気もします。
デズモンド・ドスは真の英雄だと思います。最後は味方にも理解されていましたが、はじめのうちは臆病者と謗られ、肉体的な嫌がらせも受けたのにね。あんなに激しい戦場で、武器も持たずに、あんなに活躍できるなんて。一番すごいと思ったのは、主力が退却した後も戦場に残り、夜間、一人で救出活動をしていたと言う事。あれは凄い。何が彼をそこまでさせるのか?終戦後程なく、10/12に名誉勲章を受章したのも納得です。彼に名誉勲章を与えずに、誰に与えるという感じです。
139分と、比較的長い映画ですが、最後まであっという間でした。
好戦的な人は観にいったほうがよい…。
メル・ギブソン得意の容赦の無い無残な戦場描写。
リアルな人体破壊シーンが延々と続く。
さっきまで話していた人があっという間に血まみれの死体に変貌する事実。
この映画を観て、それでも武力で問題解決すべしと軽々と言える人がいたら友達にはなれないなと思いました。
良心的兵役拒否とかそんなテーマより、子を持つ父も半グレも英雄も正義も悪もすべて平等に、ただの肉塊になる無情な場所、それが戦争ということを伝える映画でした。
戦争の正当性は?
軽い気持ちで鑑賞して、思いもよらず戦争の正当性は無い事を改めて認識しました。
日本の今の平和は、先の戦争で亡くなられた全ての戦死者の方々の犠牲で、平和のバランスが構築されたのだと思いました。
今でも世界各地で戦争が続いており、東アジアでも平和のバランスが壊れかねない状況になっていることを考えると、個人個人は戦争はやってはいけないことと理解していても、グループに成ると、その考えが組織の為など、正当化されてしまう!
人類の成長は止まっているのか?、途上中なのか? 組織の長はもっと真剣に回避の方法を構築する方法を模索する必要があると思いました。
格好良すぎる。
どんなに上司に除隊しろと言われ続けても、どんなに仲間から嫌われ、殴られても、決して銃を持たず、信念を持って戦場へ行ったドス。本当に格好良かった。
お父さんの見せ所のシーンだったり、彼女との別れのシーンだったり、たくさんうるっとくるシーンがあったが、何より心に響いたのはやはりハクソーリッジでの戦争シーン。
ついさっきまで共に厳しい訓練を乗り越えてきた仲間が目の前で、一瞬にして撃ち抜かれる。そんなシーンが何度もあったので、とても観ていられなかった。
ドスは衛生兵として、最後まで仲間を見捨てず、「もう一人、もう一人」と助け出していくシーンには感動した。自分がもしあの戦場にいたらと考えると、きっとすぐに逃げ出しているだろう。
彼の素晴らしい行動に勇気をもらった。
キリスト教信仰、そして、「十戒」
第二次世界大戦の最期の激戦地、沖縄での地上戦を舞台にしているので、とても複雑な思いで観た。
1人のアメリカ兵が、キリスト教信仰に基づき、十戒の「殺してはならない」を守るため、武器を持たず、負傷者を助ける「衛生兵」として働く。
戦闘が中止している時も、戦地に残り、「もう1人、もう1人」と、負傷兵の救出に全力を尽くす。
救出されたのは、日本兵2人を含む80人弱だったらしい。
一方で殺し合い、一方で救出する。とんでもない矛盾…
武器を持たないことのほかに求めたことは、十戒の「安息日(土曜日)には何もしてはならない」を守ることだった。
この映画が事実に基づいたものであったことに驚かされる。
壮絶!
日本人はあまり知らないエピソード。沖縄戦はタブーだからか。戦闘シーンは残酷でリアル。日本人の万歳突撃怖すぎる。しかし、主人公のような人が許されて、活躍するって日本とアメリカの文化の違いというか余裕すら感じた。良心的入隊拒否とか。また変に日本人を差別的に描いてないのはいいですね。
重みがない
信念を貫く姿勢には感動しましたが、アクションシーンがイマイチ。
煙っていてよく状況がわからないし、ちょっとワンパターン。死体を盾にしていたが、拳銃相手ならともかく、小銃に対して意味があるの?あと、サッカーみたいなのも白けました。日本兵の変な描写はありませんでしたが、肉付きがよいのが多くて昔の日本人ぽくなかったな。
観ていて、のめり込めませんでいた。戦闘の迫力なら「プライベートリライアン」の冒頭、戦場の悲惨さなら「ザ・パシフィック」のペリリュー・沖縄編の方がすごかったです。駄作ではないが、期待していただけに、ちょっとがっかり。
『この世界の片隅に』の奇跡を思い知る
75人の命を救ったことは事実だと思うが、あの攻防戦の戦略的な位置づけや必要性が描かれていないので、そもそも日米共あそこまで無駄死にしなければならなかった戦闘の虚しさやバカさ加減(勿論、兵士達のことではなく、戦略や戦術を立てたであろう、たぶんどちらかというと現場を知らない官僚的な立場の軍人たちの判断のことです)がよくわからなかった。というよりその面での判断材料は示されなかった。ということは、監督はこの映画における戦争の現場の悲惨さを、反戦的な意味合いというよりは信仰や信念の強さを強調するための演出として描いたのであろうか。
人間の自然な情感の有りようとして、むごたらしく、目を背けたくなるような場面には、演出力の巧拙に関わらず、生理的な嫌悪感や、二度と起こしてはならないという決意を抱かせる力があることは疑いようがない。
そういった観点から作品の持つ訴求力を比べた場合に、ほとんどの場面を戦争の最前線でない日常を描くだけで、あれだけ多くの人に戦争のおぞましさと我々日本人の愚かな選択がもたらした最悪の結果を容赦なく突きつけた『この世界の片隅に』の奇跡的な作品力に改めて唸らされた。
沖縄戦・・
「プライベート・ライアン」に並ぶ戦争映画という前評判だったので観てみた。前半は青春映画のような爽やかさ。後半は沖縄戦を舞台にした目を被いたくなるような残忍で過酷な戦場を駆け回る衛生兵としての主人公を描いていた。他のレビューにもあったが、日本人として沖縄戦を観たとき複雑な感情を抱くのは当然だと思う。これがヨーロッパ戦線だとまた違ったかも・・けれどもこのストーリーが実話で作り話でないから仕方がない。主人公の幼い頃からのトラウマからきた信仰心と信念は、周囲からの理解が得られなくても本物だった。それが全体としてベースとなって巧く描かれていた。
我を貫き、結果を出す男
軍隊の様な究極の団体行動が求められる中で、我を通し続ける主人公に呆れ、もう家帰って寝てりゃいいよと思って見ていたが、戦場で黙々と動き続け、己の存在意義を行動で示す姿にもはや反論できる人間はいない。
主義主張や理屈を捏ねて自分のやりたい事しかしない輩が多いが、そんなのとは全然違う芯の通った男の姿が描かれていた。
兄を勘当する晩餐のシーンで父親が口をパクパクするだけでセリフが聞こえないところがあったが、何か不適切な表現でもあったのだろうか。編集ちゃんとやれ。
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