ハクソー・リッジのレビュー・感想・評価
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素直には楽しむことができない映画。切腹のシーンや白旗を挙げる日本軍のシーン。
TOHOシネマズ西宮OSで映画「ハクソー・リッジ」(Hacksaw Ridge)を見た。
人を殺してはならないという信念を持って、
衛生兵となった米国人青年の実話がベースとなった映画。
監督はメル・ギブソン。
見に行く数日前に、カミさんが「これ沖縄の話やな」と言った。
「え!そんなわけないやろ。ノルマンディーとかそのへんの話だろう」
と応えた。
見てみると実際に第2次世界大戦の沖縄戦の話だった。
自分は映画は娯楽であり楽しみで見る。
毎年50本以上を劇場で見るのだが、
この映画は素直には楽しめなかった。
米軍の戦闘の相手がわが軍(日本軍)であり、
戦場においての切腹のシーンがあったり、
また日本軍が白旗を挙げて油断した米兵に向けて手榴弾を投げるシーンなど、
このような卑怯なことをわが軍が試みることが実際にあったのだろうかと感じることもあった。
上映時間は139分。少し長さを感じる。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
TOHOシネマズ府中にて観賞
製作過程を知り、メル・ギブソンの信仰を思えば、紛うことなき今米国で流行のクリスチャン映画と言える。
宗教にのめり込めない身としては鼻白む世界観の映画群であり、その感じも無きにしも非ずだが、アンドリュー・ガーフィールド(首が長い)の演技は意図的に狂気を孕んでおり、なんとか客観性は保っている。
彼が刑務所で信念を貫き通す姿は感動的だ。天を仰ぎ「あと一人、あと一人」と救出に動き出す姿も、斜に構えた心を大きく揺さぶられる。
戦場の描写は凄惨なものでメル・ギブソンの剛腕ぶりが堪能できるが、脇の人物描写や先頭演出は案外娯楽寄りだ。
編集も撮影も『プライベート・ライアン』の衝撃には及ばない。
そして、父親像。『ブラッド・ファーザー』続いてメル自身の改悟が込められているようだ。これも感動的だ。
監督『メル・ギブソン』
メル・ギブソンが監督としての地位を確固たるものにしたと思う出来栄えの映画でした。
前半と後半のまったくテイストの違う描き方でデズモンド・ドスという男の人生に見るものを引きこむ手腕。パッション、アポカリプトとはまた違った衝撃を受けた作品でした。
またアンドリュー・ガーフィールドが演技派になっていたのに感動した。スパイダーマンでヘコタレていると思っていたが軍法会議のシーンは圧巻でした。
まぁ相変わらずのグロさが多少あったので苦手な人はいるかもしれませんが。
自分的には4.2ぐらいの感じがしました。
エンタメとしては良いのかもしれませんが…
レビューの評価が高いので、メルギブファンの一人としてかなり期待して見たのですが…
冒頭いきなり日本兵の死体から始まり、なんかイヤな予感。
前半はまだ我慢できましたが、後半のハクソーリッジの戦闘シーンでのゾンビの如き日本兵の絵描き方にもウンザリでした。
実話だからしようがないのかもしれないが、デズモンドの信仰心も中途半端で共感できない。
「殺すなかれ」と言うならまず「戦争」そのものに「反対」すべきじゃないのか?
自分は武器を持たないが、同僚が武器を使用し殺すのを見るのは平気なの?
衛生兵になりたいというのも同年代の若者に対しての自分の我儘を貫きたい、罪ほろぼし的な言い訳にしか聞こえず…。
デズモンドほどの身体能力があればもっと戦場で活躍して、早く戦いを終わらせて結果多くの仲間を救えたのでは?などなど。
結果いろんな「?」が頭の中にいっぱい湧きました。
反戦映画でもなく、信念を貫く人の実話としてもなんか説得力不足といいますか、自分には中途半端でした。
終了後のクレジットを見る限り、最近のハリウッド作品によくある中国資本の影響もあるのか。まぁ10年ぶりの監督作品だから失敗もできないし、案の定隣国でも大ヒットしたので良かったのでしょうね。
追記
映画を見て「沖縄戦」に興味を持った方は
「前田高地の戦闘」
で検索してみてはいかがでしょうか。
プライベートライアンばりの映像! 一人の衛生兵の話ですが、実話なん...
プライベートライアンばりの映像!
一人の衛生兵の話ですが、実話なんだって…
こういう映画って、見たあとなんといえなくなるけど、この映画はそんなことないかな!
やっぱり最後に、本人出てくるんだ!
メル・ギブソンって、監督でもけっこういいよね!
あと、サム・ワーシントン渋くなったわ!
戦争反対!!じゃなくて、1人の衛生兵の話。
「ハクソーリッジ」見ました。我が道を行くメルギブソン作品の遠慮を知らない豪快さが大好きなので、今作も公開日に鑑賞。結論から言いまして、傑作です。あ、あとサム・ワーシントンさん史上最高傑作です。
戦闘シーンの迫力は言うに及ばず、ドラマとしてもいたく感動しました。大体の戦争映画は、被害者か加害者の目線で作られてると思いますが、この作品はそうではないんです。ジャップという表現はあったけど、敵軍を悪く言うなどの描写はない。これには本当に驚きました。あくまで主人公にのみスポットを当てた作りになっている。戦争が良い悪いという議論と、この映画はまったく関係ないんだと感じました。
戦闘シーンも凄かった。まず、近い・早い。そして痛くて怖い。申し分がない。日本兵が不気味に描かれてる点は納得いかないですけど…。
グダグダ言ってもしょうがないので、とりあえず見てください。無駄なシーンが一切ない、素晴らしい戦争ドラマです。メルギブソンやっぱりスゴイよね。
あまり期待しないで見たら…
確かに沖縄戦が舞台になっているけど、日本が強敵だったことを映画の中で示しているし、違和感のある描写も特になかった。もう少し日本語が聞きたかったかな。
今回は重低音体感上映で見た。迫力のある音響と映像で臨場感溢れる戦争アクション映画として楽しめた。
ブレイブハートを思い出しました。
★不殺を誓い銃を持たずに戦場に赴いた男の信念。★
★何度か泣けました★
メルギブソン監督は「アポカリプト」以来かな・・
メルギブソン監督作品は安心して見れます。
多分・・感性が好きなんだと思います。
未だにマイベストムービーの中にブレイブハートを個人的10位内には入れてますし♪
さて、今作ですが。。
予告を見る限りだとハクソーリッジでの戦闘シーンばかりがクローズアップされてるので「戦争映画の決定打」みたいな位置づけですが・・
まぁ、日本でキリスト教が根底にある映画をやってもなかなか受け入れがたいといいますか・・難しい部分があるからでしょうね
メルギブソンが敬虔なクリスチャンでもあって主人公もクリスチャンである部分から信仰の土台はありきです。
日本でも、無宗教の人はいないとは思うんですけど・・
なんらかの形で宗教には関わってるはずなのですけど、そこにある「教え」を守るかどうかなんだと思います。
ただ、今作の主人公であるデズモンド・ドスさんが信仰の上で銃を持たないことを決めたかどうかは観た人の判断に任せるとして
個人的には、信仰がきっかけではあったけど、「銃を持たずに戦うことを決めた」ということが彼の人生のアイデンティティだったのではないかと思います。
神様は、いろんなところでサインをくれます。
それが、彼にとっては「銃に触れない」という事だったのかもです。
それでも、苦悩します。。
今作でも「沈黙」のように「神よ!どうしろというのですか?!」と神に問うシーンがあります。
だからこそ、アンドリューガーフィールドが演じてよかったなぁ~と思います。
もう、スパイディな雰囲気はすっかり抜けた感じがします。
素晴らしい俳優です。
クリスチャンにも観てほしい作品ですけど。。
そういうのを超えた民族も超えた部分のテーマが潜んでるように感じました。
描き方は、いろいろ脚色もありますし、アメリカ視点ならではの日本描写もありますが・・
素晴らしい作品だったと思います。
今月は「ローガン」「パトリオットデイ」「ハクソーリッジ」と良い作品に沢山巡り合えました♪
私はあわない。
ハクソーリッジ。前田高地。
主人公の行為自体は素晴らしい。
でも、話の中で日本人の民間人が1人も出てこない。
銃は持てません!人は殺せません!日本人も助ける!アメリカは正義!日本人は獣!切腹し、殺し喚く日本人!
戦争に正義も悪もないけれど、戦争に来ているのは兵士。対して沖縄で巻き込まれ亡くなったたくさんの民間人。そこの描写は必要では?という気持ちになりました。その描写がなければ、ただアメリカ人万歳映画になってしまわないかしら?もちろんドスは素晴らしい、この事に異論はないけれど。
宗教や信仰は素晴らしいけれど、キリスト教を根底から理解していない日本人の私にはあわない映画でした。
奇跡をおこす男
神と対話できる人を預言者という。
預言者は奇跡をおこすことができる。何故なら奇跡は神がおこすもので、それができるのは神と対話できる人でないといけないから。
前半で「神と話なんてできない」と言っていたデズモンドが戦闘中での戦友の助けを呼ぶ声で “神の声”の御心を感じとったデズモンドがおこす行動は奇跡そのものだ。そう彼は奇跡をおこしたのだ。そして預言者となった。
だから後半の戦友達のデズモンドに対する見方が変化したとき、つまり皆が預言者として認めたとき怒涛の強さを発揮するのは当然のことだ。預言者に導かれたもの達は強いのだから。
こうして最後に光という “神の祝福”を受けるデズモンドは宗教的な人間になった。少なくともこの映画ではそうなっている。
沖縄戦という史実を題材にしながらも監督のメル・ギブソンは実はデズモンドを「理想的な信仰者」として描いてるのがこの映画だ。
実話のようですがやはりオリジナルなとこも?!
もう少し彼女との出逢い 出征から訓練期間 戦地までの出来事が一体何年何月頃なのか詳しく日付をいれてほしかった なぜ日本軍はあのロープを取り払えなかったのか?実際重い兵士を一人で多数降ろせるものだろうか?
信仰と信念
第2次世界大戦時の沖縄で銃をもたずに参戦し75人を救い出した実在の衛生兵の話。
戦争が舞台であるけれど、戦争の何たるかをみせる作品ではなく、あくまでも主人公をみせる作品であり、主人公の信仰と信念の背景を説明する為、戦争とは関係ない幼少期からストーリーは始まり、概ね半分は出兵前の出来事。…裁判は良いとして、ここまでみせておいて同じ隊のメンバーにちょっと簡単に受け入れられ過ぎ感は否めない。
戦闘シーンの描写はかなり激しく迫力満点だし、怪我人や死体の描写はかなり生々しく凄惨。それでこそ主人公の存在や活躍が活きる訳だけども。
ただ、お祈り待ちで終わりで良かったんじゃないかという感じで、以降のシーンは蛇足だし最後のインタビューもいらなかったんじゃないかと感じた。
神のおかげとか言って宗教に傾倒している訳でもないし、白々しく反戦を謳っている訳でもないし、なかなか見応えがあり戦争映画としても良かった。
信念とは言え怖い
宗教的理由で銃を持たないという信念。自分を守る物がなく戦場に立つという恐ろしいこと、誰ができるのだろうか。
もし目の前に敵兵が現れたら・・・。そんな恐怖心の更なる上、制約の中で自分にできることを最大限にやりこなす。これは戦争のみならず、ビジネスでもスポーツでも実績を残す人はどんな状況下でもやり遂げ結果を残している。
主人公自身の変わった性格、頑固さはどうかと思う場面もあるけど、それが信念の凄さ。確実に周囲に影響を与え状況を前へと動かしている。
沖縄戦の米兵、日本兵ともに譲らない過酷な戦闘シーンを描いた戦争映画であり、同時に宗教も色濃く取り入れてあるが、この作品はそれ以上に人間の極限の高みを描いた力作だと思います。
聖人伝
戦争の話、しかも沖縄戦とあって期待したが、宗教観の強い作品で、実話かもしれないが、物語的色彩が濃い。そういうテーマであれば、アメリカ国内での描写に時間をかけていたのも納得できる。ここは、暴力脱獄的でもある。
しかし、戦争と戒律というコンフリクトを命題として掲げていたが、あまり解決していないようにも思える。どうして銃を持たなくなったかのエピソードといい、彼の英雄的な活躍といい、宗教的な話から人間臭い話に変質したようにも思え、最終的には「あんなに馬鹿にされてた奴が、一体どうよ、見直したぜ!」的な感動に行き着くに至っては、宗教的演出が装飾的にしか感じれなくなってしまった。
戦闘描写は斬新な要素も多く、手に汗握る展開になっている。少しグロさがくどい部分もあったが、「ヒィッ」と漏らしそうな仕掛けもあり、事実をどこまで再現しているかは分からないが、雰囲気はあり、概ね満足できた。
日本表現は少し雑に思えた。特に最後の日本軍指揮官の切腹シーンは疑問。ストーリー的にもここでのオリエンタル感や美意識は余計。特に軍部のまきぞいに犠牲になった島民のことを考えると、この単純な扱われ方は受け容れ難いものがあった。
もう1つ疑問だったシーンは初夜のシーン。「おいおい、これ要るか?」と苦笑いしてたら、絡みはなくてすぐ場面が変わって一安心。
宗教や信仰というが
主人公の信念を信仰によるものだと書いている人が多いですが、ちゃんと作品を見たのでしょうか。
信仰が彼の信念を下支えしていることは間違いありません。しかし、「銃を持たない」という決心は信仰から発しているのではありません。
事態は逆で、主人公は人が根源的に持っている罪の意識のようなものに従い、信仰はそれと交錯するものであるということだと思いました。子供の頃の出来事の描写からも、そう言えます。
しかし、なんとも言えない感動に心を揺さぶられる作品です。
メルギブ天才
この作品はヒーロー映画だ。主題は戦争批判でもアメリカ万歳でもない。また、パッションから続く、メルギブ監督作の宗教もの作品の続編でもある。メルギブの監督としての才能を再確認させられた作品である。後半の地獄絵図パートをゲーム的だとか批評している人もいるようだが、自分は全くそう感じなかった。ゴア描写はプライベートライアン並みであり、もっとグロを想像していたがそこまでではない。が、しかしカット、構図、見せ方が上手いためか、まだこの地獄のシーンが続くのかと戦争のリアルを体感できる。過去の戦争映画作品のなかでも群を抜くリアリティ。そして、戦争の悲惨さ、不毛さを感じさせる。人によっては映画ならではの醍醐味である観客という安全地帯からのアトラクション的疑似体験でもあり、エンタメと感じるかもしれない。
自分はラスト30分から涙がとまらなかった。今振り返ってもなぜかわからないが、感動の涙とは違うはじめての感情。
人によって印象が異なる作品。やっぱり芸術作品(映画、音楽、絵画など)ってそのほうがいい。
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