風立ちぬのレビュー・感想・評価
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宮崎駿に人間は描けない
時折見せる空想的なシーンの美しさはさすが。
しかし全盛期と比べると、物語全体を紡いでいく力は確実に衰えており、少し寂しい気持ちになった。
また、空想的なシーンの美しさに比べて人間ドラマは陳腐で、人物像も紋切型。彼は少女以外の人間を丹念に描く気も、その力もないのであろう。
投げっぱなし映画
良くも悪くも投げっぱなしで、その分説教臭くなく、「自由に感じ取ってください」というタイプの映画です。
宮崎監督のような一つのことにのめり込む生き方はいかがですか、的な見方をしなくてはいけません。
年月が経ちもう一度見たくなった
この映画はちゃんとした意味で大人になり、人生で起こる様々なことと真剣に向き合い、経験した上で見返すと、見返す度に感じるものが変わってくる映画かもしれません。
今の時代に存在するだけでどれだけの意味がある映画かと思う。
意味不明
完全に大人向けのストーリーなんだけど、堀越二郎が主人公なのに零戦を設計するストーリーが無いって、どうゆうこと?人を殺す「兵器」だから描きたくないのかもしれませんが、最後「え?コレで終わり?」って思いましたね。
良くも悪くもちょっと古い感じがした
中盤まではこれから主人公は何を成すのかとめちゃくちゃ引き込まれたが、恋愛要素入る直前からはかなり巻きで描写不足な感じがした
イマイチ何故主人公は生きねばと思ったのかわからなかった
平成に生まれた者としては感性が違いすぎて感情移入できなかった
主人公の同期の人や上司は魅力的だった
妹出す意味どこにも無かった(最序盤でフェードアウトでよかったのでは…)
人でなしの恋
なぜこんなにも腹立たしいのか?
宮崎駿の引退作「風立ちぬ」は一言でいって腹立たしい作品だ。
つまらないわけでも難しいわけでもない、腹立たしいのだ。
難しいことなど一つもない、これだけわかりやすい映画も珍しい。100パーセント宮崎駿の願望を描いた作品だからだ。「こんな僕だけど許してね、何を犠牲にしてでも作りたいもの作りたいんだよね、止められないんだよね、人でなしだよね、わかってるんだよね、けど、愛してね」そんなところだ。
二郎「機関銃さえ外せば、要求された性能を達成できるんだが」
一同、爆笑。
オレがゼロ戦パイロットだったら、こいつら全員機関銃で撃ち殺してるね。堀越二郎氏がこの映画を観たとしたら、はらわた煮えくりかえすんじゃないか?
「風立ちぬ」はけっして反戦映画なんかじゃない。
というか、はなから戦争を描く気などさらさらない。
ファンタジー描くならどうぞ好きにすればいい。
しかし、堀越二郎氏は死後40年にも満たない実在の人物だし、
ゼロ戦はまぎれもなく戦争兵器なのだ。
宮崎駿という偉大な作家、しかも最後の作品にしては、あまりに題材に対する取り組み方が甘い。甘すぎる。
そしてこの作品を、技術者、クリエイターの免罪符になどしないでもらいたい。
空想シーンは映画館で観ないと入ってこないけど
飛行機設計に美しい物を追求する主人公。そして人生に美しさを追求した妻。
二人の間にある、儚く、切なくもあり、何より強く凛とした想いにヤられました。
そして、ユーミンの歌声とあの歌詞は反則だろうと(笑)
タイトルに「の」が無いのも宮崎駿の決意を感じる!作品。
風立ちぬ
✴︎あらすじ
大正から昭和にかけての日本が舞台。航空機の設計者である堀越二郎は、イタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいという夢を抱いていた。
堀越二郎が勤め先である三菱内燃機製造に向かう汽車に乗っている際、ヒロイン・里見菜穂子に出会う。乗車中、関東大震災に見まわれ、足を骨折した菜穂子の女中を救う。名前すら明かさなかった二郎だったが、その後、休暇で訪れた長野県北佐久郡軽井沢町で菜穂子に再開し、恋に落ちる。だが、彼女は母親と同じく結核に蝕まれていた。
結核を治すべく、菜穂子は遠く離れた療養所にいた。だが、二郎とともに居たいという思いから、単身、二郎の元へと向かう。そして、その晩に二郎の上司・黒川夫妻に仲人を依頼し、結婚することとなる。菜穂子の病状は思わしくなく、日に日に悪化していった。だが、一緒に暮らしたいという思いから、二郎は結婚生活を続ける。二郎は、そんな生活の中で、零戦のプロトタイプ製造に成功する。病状に限界を感じた菜穂子は、二郎、世話になった仲人や二郎の妹に手紙を残し、再び療養所へと向かう。仲人である黒川夫人は、追おうとする二郎の妹に、「追ってはなりません。…菜穂子さんは、一番良い時間を、二郎さんと過ごしたかったのね」と、菜穂子の思いを汲んで伝えた。
終戦を迎え、二郎は何度となく見たカプローニとの夢をみていた。自分で手がけた零戦の残骸の山の中で、二郎は亡くなった妻・菜穂子の姿をみる。そして消えた彼女のことを想いながらも、「残された私は、生きねば」と思うのだった。
✴︎感想
昭和の男、かっこいい。
今の時代にはあんな好青年いないよなぁ...
病気になって弱っていく姿は見せたくない、きれいなままでいたい。 そ...
病気になって弱っていく姿は見せたくない、きれいなままでいたい。
それは分かるけれども最後の別れは切なすぎる。
劇中にクレソンをむさぼり食べるシーンがあるのですが、本当に美味しそう。ジブリはいつも食べ物が美味しそう。
20150927 「風」を描く
ジブリ作品 = 子ども向け作品、という認識には囚われない、大人のための物語。そう感じる作品でした。私は結構好き。それがたとえファンタジーでも、かつての時代に若者がどう生きようとしたか?をまさに描いていると思えたから。また、昭和ならではのステキな日本語が響く作品です。日本語の美しさに感銘を受けました。
牛がいます
全体的には登場人物の心模様が綺麗で良かった。ただ、主人公が美しい曲線の飛行機設計に夢中になるのはわかるが、それが戦争に使われている事に関して、なんとも思っていない様子が少し疑問だった。
「牛がいます」でなぜかつぼにはまってしまい、映画館でくすくすしてしまった。
妻は夫をよく理解していたからこそ、闘病の末密かに死んでしまう儚い美しさがありますが、設計以外に無頓着な主人公は、よく言えば素朴という感じだろうか。もう少し感情移入したかった。
宮崎監督引退作だけど薄味に終わった
総合:60点 ( ストーリー:60点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
堀越二郎の半生を、飛行機作りの話と恋愛の話を通して描くが、それがどっちつかずに終わっている。元々二つの話を一緒にしているのだから当然といえばそうだが、それでもうまくまとめていれば両方楽しめたと思うのだが、残念ながらそうはなっていない。どちらの話も表面的で中途半端で、宮崎監督の自己満足にすぎない薄味な話がただ流されたという印象を受けた。
堀越二郎の飛行機作りについては、飛行機のこと勉強しています、設計しています、速度が出ていますで終了。こんなことが起きました調で技師の生い立ちを見せるだけの演出は単調で深みが無い。それに部分的に夢の幻想の話で描かれても、悪い意味で浮き足立った軽い話に見えてくる。それと庵野秀明の声は実力不足で質を低下させている。
菜穂子については、どんな人なのかすらも描写されることなく、そのためどこを好きになったのかもよくわからないままに結婚してしまって、登場人物像が全般に弱い。出会いに至る過程でどう気持ちが動いていったのかが分り辛いし、結核に苦しむ場面が少なくて、やせ衰えていく姿も描写されない。全体として現実は直視されず厳しい部分はあえて描写されない。
これで宮崎駿監督も引退か。昔から監督作品に常に登場してきた空を飛ぶ夢、そんな自分の好きなことを主題にして花道を飾りたかっのかもしれないし、興行収入としては大成功だった。
しかし厳しいことを言わせて貰えば、精魂込めたであろう引退作にしては物足りない。堀越二郎という天才の情熱も業績も彼が打ち破ってきた困難も、当時の日本の低い工業技術で世界最高の戦闘機を設計した凄さもわからなかった。ただの飛行機好きの男が技師として夢見たことや生き方と愛が、まるで夢のように過ぎ去っていったというだけ。昔から堀越二郎の話についてはいくつか本を読んでいたので、余計に実際の人物像と業績への差異もあった。監督の全盛期と個人的に思っている80年代とその前後の作品が持っていた深みや心を揺さぶるものがなかったし、期待していたものではなかった。
私はこの作品に満足はしなかった。この作品だけでなく、90年代後半からの宮崎監督の作品は必ずしも素晴らしいとは思えなかった。近年は新作が出るたびに大いに期待をしたが、いつもその期待に合う作品に出会うことはなかったし、もう期待しても駄目なのかなとも思っていた。それでもかつていくつかの素晴らしい作品を残してくれた宮崎監督は偉大であったという評価は変わらない。彼は引退するが、かつてはたくさんの感動や興奮や爽快感や躍動感を与えてくれたし、それでいい。
笑ってこらえての予習のおかげで見所たくさん。飛行機設計にかける情熱...
笑ってこらえての予習のおかげで見所たくさん。飛行機設計にかける情熱。友情、家族、恋人よく描けている。結婚式シーンが鳥肌立つ程の表現力。主人公が歴代ジブリ作品の中で最もイケメン。
涙が
涙が出ました
飛行機設計の仕事に対するストーリーはなんというか普通だったのですが
菜穂子が出てきて結婚に至った時や
菜穂子の病状が悪化した後半
感動しました。瀧本美織の声ステキ!
また、
もののけ姫っぽいところ
ラピュタっぽいところ
ハウルの動く城っぽいところ…
ジブリの他の作品を思い出すシーンがいくつかありました。
地上波放送やったーって感じです
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