風立ちぬのレビュー・感想・評価
全538件中、61~80件目を表示
他の人には分からない
アニメって劇場で観る事が少ないので、その印象は実写の倍はある。
この映画の内容はさらに印象が深い。
話そのものにはインパクトは少なく、クライマックスらしい所も無い。
二郎と菜穂子のロマンスも多くないが、たまに出てくるとホッとする。
多分「堀越二郎」という名は日本より世界の方が有名なのではないか。
それ故彼の半生にクローズアップし、
クリエーターとしての喜びと虚しさを引き立たせ、
更には、同様に有名な監督自身の思いもダブらせ、
日本国内プラス世界に向けた作品になっている。
あまり説明臭く無いので、評価は良さそうな感じがする。
このくらい台詞とかテロップもないと、
観る人によって評価が割れるのは当然。
しかも戦中の日本が故の男女関係は、
現代の女性には不愉快この上ないかも知れない。
結婚のシーンは濡れた。
話題の声優陣は、
何で庵野秀明を抜擢したのかという深読みを、方々で聞いたが、
結果として自分には気になって仕方なかったからダメかな。
それより瀧本美織はジャストフィットな気がする。惚れそうだった。
結婚シーンで濡れたのも、彼女の台詞あってこそ。
この「俳優声優」も多くなってきたので、みんな上手くなったのかな。
脇の声優陣はみんな良かった。特に國村隼が。
「他の人には分からない」
結論は一つじゃない。観る人それぞれの思いで良い。
映画ってそもそもそーゆーモノ。
自分には良かった作品でした。
ユーミンの「ひこうき雲」に救われた気がする
見終わってすぐにこの映画を面白いと感じられず、無の状態でエンディングの「ひこうき雲」聴いていた。歴史を全く知らない&興味がない自分はこの映画をみる資格がなかったのかもしれない。内容に関しては偉そうなことを言うつもりはないが、ヒロインと再会するのがあまりに遅すぎなのではないかと。酷評の目立つ庵野監督の声はトトロでの糸井重里ととても似た感覚で嫌いではない。宮崎駿監督が描く大人の愛をほんの少し見ることができたのが良かった。
せ、声優が!
個人的にはジブリ映画のトップ5にはいりますが、主人公二郎の声があれではテンションがあがりません!ヒロインが二郎を好きになる説得力かなくて!内容がいいだけにあの声では、女性の立場から言わせて貰うとテンション下がりっぱな
し!残念すぎます!誰か制作の時点で女性はいなかったんですかね!
呪われてたんだな・・・
ドイツも日本も破裂。飛行機を飛ばす夢を追い続けながらも、実際には機関銃を搭載した戦闘機作りという矛盾。だが純粋さゆえに戦争への嫌悪感を持ちながら戦争へ加担していた堀越二郎という設定だ。軽井沢での休養から帰ってきたら、特高から狙われてることが判明するが、戦争反対を唱えてもいないのに何故?と、当時の日本が狂いだしたことを揶揄していたのだろうか。意味深な部分でもあります。
菜緒子とのロマンス部分は堀辰雄の『風立ちぬ』から。飛行機設計のパートよりも印象に残る薄幸の女性だった。結核が不治の病であった戦前の時代だから、その儚い命には純愛を感じさせてはくれる。
どことなく兵器や戦闘シーンなどが多い宮崎作品であるが、宮崎駿自身は憲法改正反対論者で反戦主義。実話として戦争に加担した形となった堀越二郎ではあったが、ゼロ戦が一機も帰って来なかったことを自虐的に皮肉を込めて語っている。宮崎自身の作品をも投影したかのような嫌戦感を思わせる台詞だった。言ってみれば、“反戦映画”という単純なレッテルを嫌った作者が、「反戦のつもりでも戦争に加担してしまうことがあるんだよ」というメッセージを送ってるんじゃないかという気もする。その点ではちょっと不思議な作品。
宮崎駿監督、ありがとうございます。
私の心の中の、今まで意識していなかったところに触れてきて、涙をあふれさせます。
ジブリ作品は大好きでどの作品も何度も観てきました。しかし、嗚咽するほど涙を流して観たのは「風立ちぬ」がはじめてです。
なぜそんなに涙がこぼれてしまうのか。
それは、この物語が他人事ではないからです。
といっても、私はエンジニアでもなく、戦争経験者でもなく、病気でもありません。戦争のない平和な時代に生まれ、小学生のときから自分専用の携帯電話でインターネットをしている世代です。「風立ちぬ」に出てくる人々とは、自分を取り巻く環境が全くと言っていいほど異なっています。
しかし、この物語が描いていることは他人事とは思えないのです。
どの時代にも、夢をもち、何かに没頭して想いをかたちにし、大切な人を時間の許す限り愛し、涙を流し、懸命に生きる人々がいたんだと。そして自分も、そのように生きたい。
健康でも病気でも、どんな性別でも、
どんな仕事をしていても、誰を愛していても、
時間は有限で、みんな日々を懸命に生きねばならない。
そして懸命に生きても、すべて美しくおさまることもない。心血を注いで、光を当てた部分があれば、その影となる部分もある。光とも影ともとれない部分もある。ときには、そういった光りではない部分に苦しむ、しかしそれでも生きなければいけない。
そうやって生きなければならないのは、二郎だけではなく、この世界中の人すべてであり、私もしかり。他人事ではない。
このようなことを私は感じました。
私はふつうに生活しているだけでは
このようなことに気づけませんでした。
このようなことを考えさせてくれた宮崎駿監督に感謝します。
あくまで私見です。
「美しい」
「美しい」という言葉が、何度も使われていた。
それが、飛行機だったり、さばの骨だったり、初恋のひとだったり、愛するひとだったり
自分がその「美しい」ものを追い求めた結果、
何が起ころうとも
何が待っていようとも
ただ、求めるのをやめない。
それを、善でもなく悪でもない
人間の持つ「矛盾」として、宮崎監督は表現していた。
だからだろうか。
やっぱり、美しかった。
戦争のために造ったわけではないだろうに
個人的には一言で、好き嫌いって判断しづらかった。
こういう人達が居たことを忘れないための映画かなと。
空を飛びたい、でも飛行士には成れない。
ならば、設計士になろう。
すぐに時代に追い越されない飛行機を作りたい。
そういう純粋さだけでは、お金はでない。
世界を観て歩けない。
戦争があるから、資金が出て、飛行機を造れた。
本当は機関銃など積みたくはないが。
矛盾だらけの世の中でも、夢を追った人々は、
まさに夢中になってモノづくりをしてきたんだ。
戦争=死と、モノづくり=生と、相反するものだけど
表裏一体で近代化してきたのかもしれない。
庵野サンの棒読みが辛いw
ジブリの青春アニメですね。
【火垂るの墓】
【おもひでぽろぽろ】
【耳をすませば】
上記のリアリティのあるジブリ作品が好きな方にはウケるかもです。
【となりのトトロ】
【魔女の宅急便】
【もののけ姫】
【千と千尋の神隠し】
上記のファンタジー要素のあるジブリ作品が好きな人には、つまらないかも。
私は後者側なので、つまらなかったですね・・(´・ω・`)
宮崎駿監督の飛行機好きによる自己満作品って印象。
その証拠に主人公の二郎って、なんか自己中に見えます。
自分の好きな事だけ追いかけてて妹は放ったらかしだし
妻に対する愛情も薄いように感じます。
二郎は「美しいものが好き」なだけ。飛行機も妻の見た目も・・。
それに庵野サンの棒読みが気になって物語に入り込めなかった。。
メッセージ性
二郎の夢「ただ美しい飛行機を作りたい」は叶いはしたが戦争に使われ一機も戻らなかった。菜穂子は弱る前の美しい姿で二郎と結婚をしてその姿を愛する二郎に捧げることで寿命を減らし短命な人生を送る。この映画では「美しさを求めることは残酷である」ということがテーマになっていると思った。
また最後に菜穂子が二郎に「あなた生きて」と言う。これは妻に先立たれ、傑作の飛行機は戻って来ず、戦争も負けてしまい打ちひしがれている二郎に対して、「美しいだけじゃない人生を泥臭く生きろ。」というメッセージが込まれているのかな。監督はこれを見ている人に伝えたかったのかなと思うし、改めて宮崎駿の伝え方の上手さに感銘しました。
見れなくはないけどジブリにこんなリアリティは求めてないな。 もっと...
見れなくはないけどジブリにこんなリアリティは求めてないな。
もっと不思議ワールドでいいし大衆もそれを望んでる。
声優もこだわったみたいやけど大根すぎ違和感ありすぎで全然集中して見れない。
何かに魅せられた者の光と影。
私の身の回りでも賛否分かれる作品なんだけど、何かに心底魅せられた人間の光(エネルギー)、そしてそれ故に傍らに落ちる影を描く作品として観るなら私は素晴らしい作品だと思う。
夫婦愛の素晴らしさとか求めちゃいけない。
飛行機の美しさに魅せられ、美しい夢の世界でいきいきと敬愛するカプローニ博士と語らう堀越二郎。
彼の夢の世界のイメージ、光に溢れたカプローニ博士との飛行シーンなどは本当に素敵で、好きなものに対する喜びや理想に溢れていて、観ていてわくわくする。
(これらは監督・宮崎駿さん自身の空想でもあるんだろうね。)
あと菜穂子さんとの結婚式のシーンは本当にぞっとするほど美しい。
でも自分の理想の美しさを追い求める二郎は、結果的に第二次世界対戦の日本軍の特攻作戦に加担することとなり、愛する妻・菜穂子さんの最期にも会えないのだ。
自分の夢や理想を追い求めることは美しい。
でもそれは時に誰かを不幸にもし、また自分の他の大切なものは二の次にせざるをえないという、夢追う者の背負う業は確実にある。
何回か観てるとラストの菜穂子さんの言葉は違和感を感じてしまうな(あれは二郎の夢の世界の菜穂子さんなのだから、あれでは二郎があまりに自分勝手といえなくもない)。
様々な想いを胸に、今を生き抜く
通常スクリーンで鑑賞。
友人と観に行きました。
原作マンガは未読、「風立ちぬ」は既読です。
じわぁ…っと胸に染みてくる作品でした。多くを語らず、多くを見せず、行間が豊かで、想像力を刺激して来る描写に徹しており、心を揺さぶられました。
時空を越え、空間を越え、豊かなイマジネーションに彩られた物語は、史実と小説と空想が巧みに入り乱れながら、まるで一編の詩のように編まれていました。
堀越次郎が飛行機に捧げる情熱。彼と奈穂子が織り成す美しい生の賛歌。どれもが胸を打たれるものでした。夢、現実、苦難、愛、幸福、覚悟、後悔。およそ人生で経験するであろうことがぎっしりと詰まっているように思いました。
決して平坦では無い道のりでも、そこで出会う様々な事柄に影響を受け、時には挫折を味わうかもしれませんが、それでも進んで行かなくてはならない。想いの赴くままに…
混迷している時代だからこそ、己を見失わずに生きていくことが大切ではないかと訴えているように思いました。懸命に生き抜くこと以外に、大切なことがあろうか!?
[余談1]
主題歌「ひこうき雲」が見事なマッチング。本作と出会ったのは運命の仕業だと思いました。見事な余韻に痺れました。
[余談2]
宮崎駿監督の引退作として公開されましたが、その後宣言は撤回され、真の引退作となる「君たちはどう生きるか」の公開が待ち切れない今日この頃であります!
[以降の鑑賞記録]
2014/? ?/? ?:DVD
2015/02/20:金曜ロードSHOW!
2019/04/12:金曜ロードSHOW!
2021/08/27:金曜ロードショー
※修正(2023/10/19)
全538件中、61~80件目を表示