藤井道人

大学在学中、入江悠監督や鈴木章浩監督の作品に助監督として参加する一方で、脚本家・青木研次に師事。19歳から映像ディレクターとしてCMやPVを手がける。大学卒業後はフリーランスとして活動し、オリジナルビデオ作品やインディーズ長編映画などで企画・脚本・監督を務める。
大学時代に知り合ったプロデューサーの奥山和由の提案で伊坂幸太郎の小説「オー! ファーザー」の脚色を手がけ、数年後に監督を打診され承諾、14年に公開された同作で商業映画監督デビューを果たした。19年にメガホンを取った「新聞記者」が、政治権力の闇に斬り込んだ大胆な映画として口コミで評判が広まり、観客動員数33万人、興行収入4億円を突破する大ヒットを記録。同作で第43回日本アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞した。
その後は引く手あまたとなり、「余命10年」(22)、「ヴィレッジ」「最後まで行く」(ともに23)、「青春18×2 君へと続く道」(24)など話題作・ヒット作で次々とメガホンをとる。24年には、横浜流星を主演に迎えた「正体」で第48回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した。