アヌーク・エーメ
仏パリ生まれ。両親がともに舞台俳優をしている家庭で育ち、ダンスを習い始めたのちに演劇講座にも通うようになる。14歳のときにアンリ・カレフ監督の目に留まり、1947年に映画「La maison sous la mer(原題)」でデビュー。詩人で脚本家のジャック・プレベールが彼女のために書いた「火の接吻」(49)で注目され、アメデオ・モディリアーニの妻ジャンヌ・エビュテルヌを演じた「モンパルナスの灯」(58)やフェデリコ・フェリーニ監督作の「甘い生活」(60)、「8 1/2」(63)など数多くの映画に出演。その美貌で世界中から人気を得た。66年には、クロード・ルルーシュ監督作の「男と女」でヒロインのアンヌを演じ、アカデミー主演女優賞にノミネート。同作はアカデミー外国語映画賞などを受賞し大ヒットした。80年には「Salto nel vuoto(原題)」でカンヌ国際映画祭の女優賞を受賞。名実ともにフランスを代表する女優の一人として、2002年にはセザール賞名誉賞、03年にはベルリン国際映画祭金熊名誉賞も受賞している。私生活では4度の結婚と離婚を経験し、3番目の夫は「男と女」の共演者でもあるピエール・バルーで、4番目の夫は英国俳優のアルバート・フィニー。