「ワイルド・スピード」監督が映画版「ヘルダイバー」を担当
2025年12月3日 09:30

「ワイルド・スピード」シリーズで知られるジャスティン・リン監督が、プレイステーションの人気ゲーム「ヘルダイバー」の映画化作品でメガホンを取ることが決定したと、米ハリウッド・レポーターが報じた。ソニー・ピクチャーズとPlayStation Productionsが共同で製作する本作は、虫型エイリアンとの壮絶な戦いを描くSFアクション大作となる。
リン監督は自身のパーフェクト・ストーム・エンタテインメントを通じてプロデューサーも兼任。脚本は「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」や「アナベル」シリーズで知られるゲイリー・ドーベルマンが担当する。
「ヘルダイバー」は2015年にPS4向けに発売された協力型トップビューシューティングゲームだ。舞台は西暦2084年。プレイヤーは人類の脅威を排除するために戦う精鋭特殊部隊「ヘルダイバー」の一員となり、ムシ、サイボーグ、イルミネイトと呼ばれる3種族のエイリアンと激闘を繰り広げる。架空の惑星間帝国「スーパー・アース」を守るエリート突撃部隊が、無数の虫型エイリアンや機械化された敵と戦う設定は、ポール・バーホーベン監督の「スターシップ・トゥルーパーズ」を彷彿とさせる。
2024年に発売された続編「ヘルダイバー2」は、発売から4カ月で1200万本以上をPS5とPCで売り上げる大ヒットを記録。最近ではXboxにも展開され、チームワーク、仲間意識、ユーモア、そしてアクションが融合した独特の魅力で世界中のゲーマーを虜にしている。
興味深いのは、リン監督のアプローチだ。関係者によれば、リン監督はゲーマーではないことを逆に強みとしてプロジェクトを売り込んだという。リン監督は、キャラクターの人間性を見出し、現代的なテーマを物語に織り込みながら、壮大な世界観を構築することを目指している。
台湾・台北出身のリン監督は、「ワイルド・スピード」フランチャイズを数十億ドル規模のグローバル現象へと成長させた立役者だ。「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」で監督デビューを果たした後、シリーズ5作品を監督。また「スター・トレック BEYOND」も手掛けた。最新作は、今年のサンダンス映画祭でプレミア上映された実話ドラマ「ラスト・デイズ」だ。
ゲーム原作の映画化が次々と成功を収めるなか、「ヘルダイバー」は新たなSFアクションフランチャイズとして注目を集めそうだ。