スターシップ・トゥルーパーズ

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

「ロボコップ」のポール・バーホーベン監督がロバート・A・ハインラインの小説「宇宙の戦士」を実写映画化し、昆虫型宇宙生物と人類の戦いを過激描写満載で描いたSF戦争アクション。未来の地球。民主主義崩壊後、人類は地球連邦政府の支配下に置かれ、兵役を経た者だけが市民権を得ることが出来た。ブエノスアイレスの高校を卒業した青年リコは、宇宙軍のパイロットを目指す恋人カルメンに影響されて軍に入隊する。最も過酷な機動歩兵部隊に配属された彼は、猛訓練の日々を経て分隊長に任命されるが、訓練中に仲間を死なせてしまい除隊を決意する。そんな矢先、昆虫型宇宙生物アラクニド=バグスの襲撃によって故郷が壊滅したことを知った彼は、仲間たちとともに壮絶な戦いに身を投じていく。

1997年製作/128分/アメリカ
原題:Starship Troopers
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第70回 アカデミー賞(1998年)

ノミネート

視覚効果賞  
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

4.0インモラルな星間SF

2022年11月27日
PCから投稿

ヨーロッパ人がアメリカで仕事をすると、うるおいが減り陽性化し軽くなる。不合理が合理化され、隠喩が直喩になり、レイトも汎化する。「Americanized」の言葉どおりの変化がおこる。
このときどうしてもアメリカ化しきれなかった強い作家性が映画の妙味になる。

ハリウッドに進出したバーホーベンがさいしょにつくったのがロボコップ(1987)。
世界じゅうで大ヒットし一躍バーホーベンをドル箱監督に持ち上げた。が、ごらんになればわかるとおり、アメリカンなロボットエンタメ(リアルスティール/パシフィックリム/ショートサーキット/バンブルビー・・・etc)とは異なる“湿度”がロボコップにはあった。バーホーベンはなんとなく性的で淫靡なのだ。そんな描写がないにもかかわらずロボコップに出てくるナンシーアレンはなぜかとても官能的だった。

すなわちバーホーベンは、ハリウッドシステムの中でも飛び出てくるほど強い作家性の持ち主だった。
これはひとつのバロメーターだ。向こう(外国)で映画をつくったとき“個”が立ち上がる監督もいるし、誰が撮ったのかわからないような映画ができてしまう場合もある。海外進出は、監督が作家なのか、ただの現場監督なのか──を明かしてしまう。

──

ハインラインの宇宙の戦士はガンダムはじめ日本のロボットアニメやスタークラフトなどゲームにも多大な影響を与えたエポックだが、バーホーベンの映画「スターシップトゥルーパーズ」以降は、宇宙の戦士と言えばバーホーベン版の宇宙の戦士のことだった。と個人的には思う。

バーホーベンが創造した未来世界はシャワールームが男女混浴になっていることだった。そんな瑣末時──と思われるかもしれないが、現実にそれがスターシップトゥルーパーズの訴求ポイントと化した。続編が軒並みB級化したのはそのせいだ。もちろん原作には男女が一緒にシャワーをあびるシーンなんかない。しかしスターシップトゥルーパーズ公開当時、男女が一緒にシャワーを浴びるシーンを見たわたしは、その奇異にきょうがくした。「なるほど未来では男女が一緒にシャワーを浴びるのか」と、感心もした。

それがバーホーベンの作家性だった。サービスで裸を挿入したいならば、もっと暴れない方法がある。男女がなぜか一緒にシャワーを浴び、その状況にまったく物おじしないDina MeyerがCasper Van Dienの尻をペチッとひっぱたく──奇景がむしろ未来世界を表現してしまっていた。バーホーベン版といえる新しい宇宙の戦士がそこにあった。

低迷もあったがバーホーベン作品をつらぬく特長は「インモラル」である。Benedetta(2021)は未見だがオランダ時代やElle(2016)はぎらぎらと扇情的、生理的だった。つまりスターシップトゥルーパーズの面白さは克己主義なハインラインをインモラル作家のバーホーベンが描いた妙味だった。

──

世界じゅうの人々に愛される名著宇宙の戦士だが否定派もいる。
軍国主義を称美するような描写によって、宇宙の戦士はリベラルな人々から非難を浴びた。小説内の世界では従軍経験がないと市民権が与えられない。戦わなければ生きる資格がない──とまでは言わないものの、そのような全体主義(ファシズム)が描かれていた。

とりわけ戦後世代が多かった昭和期には、宇宙の戦士のファシズムに対して多数の否定派がいた。わたしが持っている文庫版の巻末には訳者とアンチの攻防みたいな逸話もあった。

ただしハインラインは克己主義者ではあるが単に器用なだけだ。
克己主義とは鍛えられていない未熟者に資格や権利はないという考え方であり、それを表看板にするとファシズムに見えてしまうが、人間が克己しなきゃならないのは社会通念や常識の範疇である。
つまりハインラインはファシズムを描きたかったのではなく「だらだらと自分勝手に生きてはだめだ」と言っていた──に過ぎない。

そもそも月は無慈悲な夜の女王では真逆な革命家/反体制組織が主人公だったし、老いるほど作風はくだけていった。宇宙の戦士がファシズムを称美しているととらえたのは戦後世代の過剰反応だったと個人的には思う。

ところで宇宙の戦士がファシズム論争から解放されたのは、バーホーベンのスターシップトゥルーパーズのおかげでもある。

なぜならスターシップトゥルーパーズは「だらだらと自分勝手に生きてはだめだ」との教訓を含有するハインラインの宇宙の戦士を「インモラル」作家のバーホーベンが描いた映画だった。からだ。
ちなみに「インモラル」は辞書に『道徳、道議に反すること。不品行であるさま。』とある。
かつて、さんざんファシズムを非難された宇宙の戦士をバーホーベンは男女が一緒にシャワーを浴びる進歩的未来の話に昇華してしまったのである。

結局(繰り返すが)スターシップトゥルーパーズの面白さは克己主義なハインラインをインモラル作家のバーホーベンが描いた妙味だった。
バグをやっつける星間SFなのに、なぜかエロ気配を内包してしまう作家性──。

逆に考えてみれば、バーホーベンのオランダ時代──生々しくセクシャルなTurks fruit(1973)やSpetters(1980)から、商業SFをかれに任せてみようという発想は出てこない。すなわちバーホーベンの成功はハリウッドの慧眼でもあった。

(ところでVをヴにするならヴァーホーヴェンです。ヴァーホーベンは片手落ちです。だからいっそのことバーホーベンでいいんじゃないかと思うのです。)

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津次郎

3.5やっとみれた!

2022年10月4日
iPhoneアプリから投稿

直球に観てはいけないSF映画

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JYARI

2.0監督で選んでも面白いとは限らない

2022年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原作が、有名なハインラインの小説で、もともとよく理解できないまま映画まで見たものの、結局よく理解できないまま。
とりあえずわかったのは、ガンダムとは何の関係もないということぐらいで、うじゃうじゃ動く敵のモンスターが、いかにも作りモノの嘘くささだったことで、すべてが台無しに思えた。
軽いエロとグロが随所に見られるが、刺激よりも退屈が勝つ。

2018.1.27

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うそつきカモメ

4.5SF戦争映画の傑作。

2021年8月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、TV地上波

単純

興奮

本来、名前からしてスターウォーズとはこの作品がふさわしい。!
この映画の世界観がナチスや日本の戦前を思わせる民衆に対して国家に忠誠を強要する社会が描かれていてこの映画の評価を落としているようだ。
まあ!映画を見ている分には私はさほど重要ではないと思う。

戦闘シーンはリアルで迫力がある。

敵の巨大昆虫バグスの大きさの気持ち悪さ、恐怖感を頂く丁度よい大きさだ。!
ガメラに出た兵隊レギオンも絶対参考にしているはず。!

好きなシーンは前線基地を大量のバグス軍団に周囲を囲まれての戦闘シーンである。!
ハラハラドキドキのシーンだ。!
西部劇「アラモ」を思い出す。!
でも、私の好きな女性兵士ディジーは死んでしまいますが。!
「最後にあなたと愛しあえて良かった。!」は涙もの!
私は「カルメン」より「ディジー」が好きだ。!
ラズチャック愚連隊。万歳。

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西海一久
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