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映画「アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台」 アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台
劇場公開日 2022年7月29日
解説
刑務所の囚人たちに演技を教えることになった俳優の奮闘を描いたフランス発のヒューマンドラマ。スウェーデンの俳優ヤン・ジョンソンの実体験をもとに、実在の刑務所で撮影を敢行した。売れない俳優エチエンヌは、刑務所の囚人たちを対象とした演技ワークショップの講師を依頼される。サミュエル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」を演目に選んだ彼は、一癖も二癖もある囚人たちに演技を指導していく。エチエンヌの情熱はいつしか囚人たちや刑務所管理者の心を動かし、実現は困難とされていた刑務所外での公演にこぎつける。彼らの舞台は予想以上の好評を呼んで再演を重ねることになり、ついには大劇場パリ・オデオン座から最終公演のオファーが届く。「クイーンズ・オブ・フィールド」のカド・メラッドが主演を務め、「アルゴンヌ戦の落としもの」のエマニュエル・クールコルがメガホンをとった。2020年・第73回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション。
2020年製作/105分/PG12/フランス
原題:Un triomphe
配給:リアリーライクフィルムズ
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2022年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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囚人たちのワークショップとして演劇やって《ゴドーを待ちながら》を上演しようって話なの。
最初の上演までは面白いのね。囚人たちが変わっていく感じもあって。
上演依頼が殺到して、繰り返し公演やるんだけど、そこは退屈。
同じことの繰り返しになっちゃうからね。
囚人たちは屈辱的な全身検査をされたりして「酷い」とは思うんだけど、服役中だからね。
そもそも懲役は、執行権を持ってない者がやったら監禁で犯罪だから。それを課されるってことは、ある程度の人権を奪われることだし、しょうがない部分もあるの。
特に、公演後に酒飲んで、全裸で騒いでいるのは、やりすぎ。自由になりたかったら、懲役を全うしろって話なんだよ。
それで、パリのオデオン座から公演依頼がきて、全裸で騒いで懲罰房に入れられたみんなもなんとか集めて、最終公演になんだよね。
『ラスト20分。感動で、席を立てない』って宣伝も言ってるし、ここでガーンと来るのかと思って観てると、囚人たちが全員脱走すんの。ひでえな。
それで、舞台では、演出家が彼らと《ゴドー》を演じることになった顛末を語って拍手喝采受けて、なんか良い話だなあってことになってんだけど、どうなの。
ひどい話だと思うんだよ。
でも、最後に全員脱走するって、なんかすごいなとも思うの。そこまで築き上げた信頼とか、全部、裏切って逃げるんだよね。
刑務所側も、自由にさせすぎた感はあるの。服役囚だからね。罪を償うために服役してる人たちなの。塀の外の人と全く同じ人権を適用したいなら、そもそも服役させてない。
それでも、人を信じて、裏切られて。でも、演出家と囚人のあいだに何かは残って。それを観てる人たちにも何かが残った。そこが、壮絶で、面白いなと思ったよ。人間って面白いね。
2022年8月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
受刑者(犯罪者)の社会復帰については法務省もイメージキャラクターを設定したり、啓発・広報に努めているが、運動としては今ひとつ盛り上がっていない。
社会復帰促進の「切り札」の一つが開放処遇なのだが、本作は、その在り方を問いかけているようにも思う。
いずれにしても、服役者達の舞台の成功に、自らの再起をかけるようなエチエンヌ(カド・メラッド)の姿が胸に沁みる。
2022年8月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
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昔の手法で作られた映画。黒沢明を思い出す。
レビューに酷評があるが、これは悲劇ではなく喜劇だと考えれば納得出来るところは多い。ラストの音楽も良かった。ラスト自分がやりたかった場所で自身が講演するとこなどは喜劇として見たら笑える場所になっている。見た印象としては面白かった。
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囚人たちが最後に逃げ出した心境も、
演出家の苦悩も伝わらなかったので、
何も残らない結果となったのが残念。
そもそも、演出家と囚人たちの絆もそれほど描かれていたとも思えなかったし。
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