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「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」あらすじ・概要・評論まとめ ~何とも言えないおかしさにあふれたオダギリジョー監督の脳内世界~【おすすめの注目映画】

2025年9月25日 11:00

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「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」
「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」
(C)2025「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会

近日公開または上映中の最新作の中から映画.com編集部が選りすぐった作品を、毎週3作品ご紹介!

本記事では、「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」(2025年9月26日公開)の概要とあらすじ、評論をお届けします。


画像2(C)2025「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会

オダギリジョーが脚本・演出・編集を務め、2021年にNHKで放送されたドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」を自らのメガホンで映画化。

狭間県警鑑識課警察犬係のハンドラー・青葉一平。一平の相棒である警察犬オリバーは、当然一平以外には犬に見えるが、なぜか一平には、酒とタバコと女好きの欲望にまみれた犬の着ぐるみ姿のおじさんに見えてしまう。ある日、隣の如月県のカリスマハンドラー・羽衣弥生が、一平とオリバーに捜査協力を求めてくる。これまで失踪者を次々と発見してきたことでスーパーボランティアとして知られるコニシさんが、行方不明になったというのだ。「コニシさんが海に消えていくのを見た」という目撃情報をもとに、一平とオリバー、羽衣はコニシさんのリヤカーが残されていた海辺のホテルへ向かうが……。

一平役の池松壮亮、オリバー役のオダギリジョー、コニシさん役の佐藤浩市らテレビ版のキャストに加え、「サバイバルファミリー」以来8年ぶりの実写映画出演となる深津絵里をはじめ、吉岡里帆鹿賀丈史ら豪華な出演陣が顔をそろえる。


●何とも言えないおかしさにあふれたオダギリジョー監督の脳内世界(執筆:和田隆
画像3(C)2025「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会

アカルイミライ」「メゾン・ド・ヒミコ」「ゆれる」などの日本映画だけではなく、「悲夢」「PLASTIC CITY プラスティック・シティ」「ウォーリアー&ウルフ」などの作品でアジア、世界にその存在感と演技力で、俳優としての才能を示してきたオダギリジョー

そんな彼が脚本・演出・編集を務め、2021年にNHKで放送されたドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」は、ドラマ発表時から話題を呼び、放送が開始されると瞬く間に視聴者の心を掴んで、22年にはシーズン2が放送されると、社会現象化する人気を獲得。「東京ドラマアウォード2022」では単発ドラマ部門作品賞グランプリ、ギャラクシー賞月間賞を受賞するなど、各方面で高い評価を受けた。

画像4(C)2025「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会

鑑識課警察犬係のハンドラー・青葉一平だけには、なぜか相棒の警察犬・オリバーが、酒と煙草と女好きの欲望にまみれた犬の着ぐるみのおじさんに見えてしまい(一平以外の人間には優秀な警察犬に見えている)、しかもその着ぐるみのオリバーをオダギリジョー自身が演じるという奇抜な設定はコントのようでありながら、妙な説得力を持ち、クリエイター、作家としての才能もいかんなく発揮してみせたのである。

その伝説のドラマを自らのメガホンで映画化したのが「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」だ。映画版は、開けてはいけないドアの先に見たこともない不思議な世界が広がる、前代未聞のダークファンタジーとなっており、笑いとシリアスやシニカル、そして不条理な展開に観る者はオダギリジョーワールドに誘われていく。

ドラマ版のキャラクターや設定は踏襲し、一平を演じる主演の池松壮亮、共演の麻生久美子本田翼岡山天音黒木華鈴木慶一嶋田久作宇野祥平香椎由宇永瀬正敏佐藤浩市が集結。さらに、映画版の新メンバーとして吉岡里帆鹿賀丈史森川葵髙嶋政宏菊地姫奈平井まさあき(男性ブランコ)、8年ぶりの映画出演となる深津絵里と、演技派、技巧派、個性派の豪華俳優陣が、オダギリ監督が作り出す不思議な世界を支えている。

画像5(C)2025「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会

しかしオダギリ監督は、自らが生み出したドラマ世界を映画版でさらに飛び越えていく。開けてはいけないドアを介して、現実世界とダークなファンタジー世界を自由に行き来し、まるでデヴィッド・リンチ監督の作品を観ているかのような錯覚に筆者は陥ったほど。もちろんリンチ監督と比較する気はないが、オダギリ監督の脳内を覗き見ているような世界とその展開、映像表現は、一度見たら病みつきになり、映画館の大きなスクリーンで何度も見返したくなることだろう。あなたにしか見えない世界があっていいのだ。

8年ぶりの映画出演を決めた理由を聞かれた深津も述べたように、近年稀れに見る、奇想天外さで、一度観ただけでは理解できないかもしれない。そのわからなさにいつの間にか引き込まれてしまうような映画で、仮についていけなくても、酒と煙草と女好きの欲望にまみれた犬の着ぐるみのオリバーだけでもずっと見ていられる、何とも言えないおかしさにあふれている。

執筆者紹介

和田隆 (わだ・たかし)

1974年生まれ。映画業界紙の記者、編集長などを経て取締役に就任。キネマ旬報などに寄稿。2014年より映画.comで国内映画ランキング、新規事業などを担当。映画もプロデュース。


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