“天才監督”PTAが選んだ撮影方式「SHOT ON VISTAVISION」とは? 「ワン・バトル・アフター・アナザー」こだわり抜いた映像に注目
2025年9月1日 10:00

カンヌ、ベネチア、ベルリン、世界3大映画祭で監督賞を制覇した唯一の監督、ポール・トーマス・アンダーソンの新作「ワン・バトル・アフター・アナザー」。主演のレオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペンら豪華キャストの共演はもちろん、「SHOT ON VISTAVISION」—ビスタビジョンで撮影された圧巻の映像も見どころの一つになっている。
本作は、アンダーソン監督にとって、20年以上も温めてきたプロジェクトとなる。「逃走劇のフリをした闘争劇」のキャッチの通り、次から次へと繰り出されるノンストップのアクション満載となっており、怒涛のチェイスバトルが自己史上最大のスケールの制作費を投入してノンストップで描かれていく。
アメリカの荒野を舞台に繰り広げられる大スケールの追走劇を最高のクオリティで劇場公開するために、アンダーソン監督は「SHOT ON VISTAVISION」で撮影することを選んだ。
(C) 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.「SHOT ON VISTAVISION」とは、1950年代にアメリカで開発された撮影方式「ビスタビジョン」を採用した作品を指す。通常は35ミリフィルムを縦向きに撮影するが、ビスタビジョンでは横向きに走らせる。この方式によって、スタンダードサイズの2倍以上の面積で撮像が可能となり、アクセプト比(1.66:1)での高画質で映写できる画期的な技術になっている。
開発当初、ハリウッドで人気を博したビスタビジョンだが、撮影用フィルムが2倍必要となり(撮影可能時間も短い)、カメラが大型化するなど難点も多く、1961年の「片目のジャック」以降は使用されることはなかった。
1977年、ジョージ・ルーカスが「スター・ウォーズ」の特殊撮影にビスタビジョンを採用したことで、その映像表現力が再び注目を集める。以後、「スター・ウォーズ」シリーズを筆頭に、「トロン」(1982)、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)、「エイリアン」(1986)など、視覚効果と特殊効果を最大限に引き出すために錚々たる作品でビスタビジョン撮影が採用されている。
直近ではアカデミー賞4部門を受賞した「哀れなるものたち」(2023)、同賞3部門受賞作「ブルータリスト」(2024)など、映像の質感を重視する監督たちが本編映像の一部にビスタビジョンを採用している。
アンダーソン監督は、フィルム撮影に特別なこだわりを持つ監督だ。自宅には35ミリと70ミリのプリントフィルムを映せる試写室を備えており、撮影スタッフを招いて参考作品を上映することもある。
実在人物役でショーン・ペンも出演し、サンフェルナンド・バレーで撮影された「リコリス・ピザ」(2021)では、ナチュラルな光を求めて「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(2015)に使われたパナビジョンのミレニアムXL2 35ミリフィルムカメラ2台で撮影すると、自宅に関係者を招いて映写チェックをしていたという。
“天才監督”が練りに練った脚本と唯一無二の演出、そして徹底的にこだわり抜いた映像で完成させた「ワン・バトル・アフター・アナザー」は、アスペクト比1.85 : 1のアメリカン・ビスタで上映される。どんな映像になっているのか、期待は高まるばかりだ。
「ワン・バトル・アフター・アナザー」は10月3日から全国公開。
(C)2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
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