キルステン・ダンスト、「マインクラフト ザ・ムービー2」出演希望の理由が意外すぎる「稼げる映画に出たいの」
2025年8月22日 11:00

ハリウッドきっての実力派女優キルステン・ダンストが、映画「マインクラフト ザ・ムービー」の続編への出演に強い意欲を示している。しかし、その理由が驚くほど率直だった。「今度こそ稼げる映画に出たいの」と、米タウン&カントリーのインタビューで語ったのだ。
43歳のダンストは「ヴァージン・スーサイズ」や「メランコリア」といった芸術性の高い作品で圧倒的な演技力を見せつけ、批評家からも絶賛される女優だ。「メランコリア」ではカンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、日本でも今年公開された「シビル・ウォー アメリカ最後の日」でその演技力を改めて印象づけた。そんな彼女が経済的メリットを露骨に求める発言をしたことは、業界関係者にとって意外な展開だった。
出演を希望する理由は経済的なものだけではない。パートナーで「ブレイキング・バッド」や「FARGO ファーゴ」シリーズで知られる実力派俳優ジェシー・プレモンズとの間の息子たち、エニスとジェームズが第1作の大ファンだということも大きな動機となっている。芸術性を重視したキャリアを歩んできた2人にとって、家族との時間を考慮した選択でもある。
「マインクラフト ザ・ムービー」が経済的に魅力的な理由は明白だ。ジェイソン・モモアとジャック・ブラックが主演を務めた同作は、2025年の世界興行収入第3位となる約10億ドルを記録し、全米では年間興行収入第1位という驚異的な成功を収めている。続編が製作されれば、同様の商業的成功が期待できるのは間違いない。
ダンストがこれほど率直に金銭面について語る背景には、過去の苦い経験がある。サム・ライミ監督の「スパイダーマン」3部作でヒロインのメリー・ジェーン・ワトソンを演じた際、主演のトビー・マグワイアとの間に大きな給与格差があったことを明かしている。「私は『チアーズ!』で成功を収めていたのに、彼はそうではなかった。それでも給与に大きな差があったのです」と振り返る。
当時17歳だった彼女は、給与交渉という概念すら知らなかったという。「まだ17歳だったの。まだ学んでいる最中でした。あの年齢では、映画の好みすらまだ学んでいる段階だった。給与について質問することなんて思いもしなかったし、それに異議を申し立てる場があることすら知らなかった」
昨年の米マリー・クレールのインタビューでも、スパイダーマン役への復帰について「たくさんお金がもらえるから興味があります。2人の子どもがいるし、母親を支えなければならないから」と語っており、一貫して現実的な視点を持っていることがうかがえる。
近年、ハリウッドでは男女間の給与格差が大きな問題となっているが、ダンストのように経験を赤裸々に語る女優は珍しい。彼女は「若い女優時代は同等の給与を求めることすら思いつかなかった」と英BBCのインタビューで語り、「私の歩む道が他の女優たちの助けになれば」と願いを込めている。
ダンストは現在、チャニング・テイタムと共演するクライムコメディ「Roofman(原題)」の撮影を控えているほか、「ANORA アノーラ」のマイキー・マディソンとの共演作、来年撮影開始予定のソフィア・コッポラ監督作品への出演も決まっている。
実力派女優としての地位を確立した今、商業的成功と芸術的価値のバランスを取りながらキャリアを築こうとするダンストの姿勢は、現代ハリウッドの現実を如実に表している。「マインクラフト ザ・ムービー2(仮題)」への出演が実現すれば、彼女にとって久々の大ヒット作となる可能性が高そうだ。
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