オール日本ロケを敢行！　ブレンダン・フレイザー主演、HIKARI監督作「レンタル・ファミリー」初映像披露【ティーザー予告】

長編デビュー作「37セカンズ」(19)で第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門観客賞、国際アートシアター連盟賞を受賞のほか、世界で注目を集め、「Beef　ビーフ」、「TOKYO VICE」などの話題作を手掛け、アメリカをベースに活躍する日本人監督のHIKARI。「37セカンズ」に続く長編2作目となる「レンタル・ファミリー」は、サーチライト・ピクチャーズとタッグを組み、日本を舞台にしたオリジナル作品だ。

本作は、9月4日から開幕するトロント国際映画祭でのワールドプレミアが決定しているが、この10年、トロントで観客賞を受賞した作品がその後の賞レースを席巻することでも知られている。7月31日（現地時間）には、HIKARI監督が同映画祭の2025年度Emerging Talent Awardを受賞することが発表された。今最も注目されるクリエーターに贈られる本賞の受賞で、名実ともに世界が注目する映画監督に名を連ねることになった。

(C)2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

ブレンダン・フレイザーが、オスカー受賞後、初の出演作として選んだ本作で演じるのは、東京で暮らす落ちぶれた俳優・フィリップ。かつて歯磨き粉のCMで一世を風靡し、一躍人気者となるも、世間からはすっかり忘れ去られつつあるアメリカ人中年男性という役どころだ。

俳優の仕事を細々と続けながら、東京で暮らす内にすっかり街に馴染み、狭い電車の座席に大きな体を滑り込ませ、暗いマンションの1室でひとり晩酌をする。そんな日々を送り続けていたフィリップは、ある日、ひょんなことから“レンタル・ファミリー”会社を経営する多田から仕事を依頼される。レンタル・ファミリーとは、報酬を得て、依頼人にとって大切な「家族」のような役割を“演じる”仕事だ。人の人生に深く関わるこの仕事に最初は困惑し、戸惑いを見せていたフィリップだったが、彼らと関わる中で、フィリップ自身にも少しずつ、心にある変化が訪れていくのだが……。

(C)2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

ティーザー予告は、フィリップが東京の街を背景に、“レンタル・ファミリー”の仕事を通して出会った人々と交流する姿を捉えている。レンタル・ファミリー会社で働く俳優としてフィリップを雇う、平岳大演じる多田。フィリップよりも先にレンタル・ファミリー会社の俳優として働いていた山本真理演じる愛子。そして柄本明演じる老優・喜久雄、さらにフィリップと父娘になる、美亜役の新鋭シャノン・ゴーマンなど、個性的なキャラクターたちの姿を映し出している。

また、映像内にはすべて日本で撮影されたというロケ地も随所に映し出され、すみだリバーウォークやネオン輝く新宿の街並み、渋谷のスクランブル交差点、小田急線、JR沿線などの「東京」の生活感溢れる町並み、そしてフィリップと柄本演じる喜久雄が並んで歩く印象的なシーンが撮影された天草や島原の美しい風景、さらに日本独特の結婚式、葬儀、チームラボのミュージアム、神楽坂の化け猫フェスティバルといった祝祭感溢れるシーンも登場している。撮影は2024年の3月から5月にかけて、約2カ月に渡って日本各地で行われており、撮影期間中はフレイザーもずっと日本に滞在していたという。

本作の撮影を手掛けたのは「さくらん」「るろうに剣心」シリーズなどで知られる石坂拓郎、プロダクションデザインは「みんな～やってるか!」から「アウトレイジ　最終章」まで13本の北野武監督作品を支えた名匠・磯田典宏と「Tokyo Vice」の高山雅子。前作「37セカンズ」にも参加した衣装の望月恵、ヘアメイクの百瀬広美が今回も重要な役割を担い、音楽はアイスランドのロックバンド、シガー・ロスとしての活動でも知られるヨンシーと、アレックス・サマーズがコンビで初の映画サントラを担当と、HIKARI監督の元に多彩な才能が集結している。

「レンタル・ファミリー」は2026年公開。