“ホラー”は人々の心に響き続けるジャンルだ――「罪人たち」ライアン・クーグラー監督のステートメント公開
2025年5月31日 10:00

「ブラックパンサー」「クリード」シリーズなどで知られるライアン・クーグラーが監督、マイケル・B・ジョーダンが一人二役で主演を務める「罪人たち」。全米で大ヒットした本作の日本公開が控えるなか、クルーガー監督のステートメントが到着した。これまでの軌跡とともに紹介する。

4月18日に全米公開を迎えた本作は、オリジナル作品として“ここ10年で最大のオープニング成績”を樹立、全米興行ランキング2週連続No.1を獲得。全世界での累計興収は491億円(※5月28日時点)を突破し、レビューサイト“ロッテントマト”で批評家スコア98%&観客スコア97%の驚異の評価を記録している。
2013年、クーグラー監督は、長編デビュー作「フルートベール駅で」でカリフォルニアで発生した鉄道警察による銃乱射事件を描き、映画初主演のジョーダンは、母親思いの純粋な好青年オスカーを演じた。その瑞々しい演技と鮮烈な演出が高く評価されサンダンス国際映画祭でグランプリと観客賞に輝いた。
2015年、クーグラー監督は、ロッキーの永遠のライバル、アポロ・クリードの息子を主人公に「クリード チャンプを継ぐ男」の脚本を書いた。自分でも思いつかなかった独創的なアイデアに魅せられたシルベスター・スタローンは出演を快諾。製作にも名を連ね、円熟の演技を披露しゴールデングローブ賞助演男優賞を授与された。その後、「クリード」は主演のジョーダンによってシリーズ化された。

2018年、マーベルスタジオのオファーを受けたクーグラー監督は、故チャドウィック・ボーズマンさんを主演に「ブラック・パンサー」を完成させる。社会現象化した同作は、スーパーヒーロー映画初のアカデミー賞作品賞ノミネートの快挙となり、2022年には「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」が公開された。
2025年、「祖父と叔父が生きた時代を描きたい」と考えたクーグラー監督は、綿密なリサーチによって「罪人たち」のオリジナル脚本を執筆。「ブラックパンサー」制作チームを再集結させて、“人生最高の夜が、人生最後の夜へと変貌する”恐怖を追体験させるため、IMAX®70mmフィルムカメラとウルトラ・パナビジョンカメラを組み合わせて全編を撮影。圧倒的な没入感で観客を魅了する渾身の1作を作り上げた。
「罪人たち」は6月20日から公開。IMAX及び2D字幕版、Dolby Cinemaで上映される。
映画に関する私の最初の記憶は、暗い部屋に座って、見知らぬ人々でいっぱいの場所で、スクリーン上で起こっている何かに恐怖を感じていたときでした。他者と共にいるという感覚、一体感、恐怖と喜びが、私を故郷にいるような気持ちにさせてくれました。それが私にとっての始まりでした。
映画『ジュラシック・パーク』はホラー映画に分類されるものではありませんが、人々に何を覚えているか尋ねると、おそらくティラノサウルス・レックスが車に乗った人々を追いかけるシーンや、ヴェロキラプトルが(歯で)ドアを開けるシーンを挙げるでしょう。それらは恐ろしい瞬間であり、忘れられない瞬間です。スタンリー・キューブリックの『シャイニング』、ジョーダン・ピールの『ゲット・アウト』。私にとって、それがホラーです。
私の好きな映画監督は誰もが、観客の意識に消えることのない足跡を残してきました。そして多くの場合、そうした作品こそが、最終的に最も時代を超越した作品となるのです。ですから、私は物心ついた頃からホラーというジャンルが大好きで、いつか自分の作品を作るのが待ち遠しかったのです。
子供の頃に大好きだった映画を掘り下げて分析し、何が私を惹きつけたのかを探ることができました。それらの影響を頼りに、その空間で自分の物語を語る方法を見つけようとしました。ホラーは、観客、特に映画を観る一般の人々の心に響き続けるジャンルです。しかし、映画における素晴らしい芸術作品について語る際にも、このジャンルは必ず話題に上がります。それは、このジャンルが古き良き時代を感じさせるからだと思います。私たちが焚火を囲んで初めて語った物語は、おそらくホラーだったでしょう。
『罪人たち』は、映画ファンとして、特に観客と一緒に映画を観ることの好きなすべての人々へのラブレターです。それは共同体験です。そしてこの映画は、知らない人たちと一緒に観るために作られたのです。
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