罪人たち

劇場公開日:2025年6月20日

解説・あらすじ

「ブラックパンサー」「クリード チャンプを継ぐ男」のライアン・クーグラー監督が、これまでの長編作品でも数多くタッグを組んできたマイケル・B・ジョーダンを主演に迎えて描いたサバイバルスリラー。

1930年代、信仰深い人々が暮らすアメリカ南部の田舎町。双子の兄弟スモークとスタックは、かつての故郷であるこの地で一獲千金を狙い、当時禁止されていた酒や音楽を振る舞うダンスホールを開店する。オープン初日の夜、欲望が渦巻く宴に多くの客が熱狂するが、招かれざる者たちの出現により事態は一変。ダンスホールは理不尽な絶望に飲み込まれ、人知を超えた者たちの狂乱の夜が幕を開ける。

主人公の双子をジョーダンが1人2役で演じ、「バンブルビー」のヘイリー・スタインフェルド、「フェラーリ」のジャック・オコンネル、「ザ・ファイブ・ブラッズ」のデルロイ・リンドーが共演。クーグラー監督が脚本・製作も務め、スタッフにも美術デザイナーのハンナ・ビークラー、作曲家のルドウィグ・ゴランソン、衣装デザイナーのルース・ E・カーターら「ブラックパンサー」のチームが再結集した。第98回アカデミー賞では作品賞、監督賞など主要部門を含む、アカデミー賞史上最多となる計16部門でのノミネートを果たし、主演男優賞(マイケル・B・ジョーダン)、脚本賞、撮影賞、作曲賞の4部門を受賞した。

2025年製作/137分/PG12/アメリカ
原題または英題:Sinners
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2025年6月20日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第98回 アカデミー賞(2026年)

ノミネート

作品賞  
監督賞 ライアン・クーグラー
助演男優賞 デルロイ・リンドー
助演女優賞 ウンミ・モサク
視覚効果賞  
美術賞  
衣装デザイン賞  
編集賞 マイケル・P・ショーバー
音響賞  
メイクアップ&ヘアスタイリング賞  
主題歌賞
キャスティング賞  

第83回 ゴールデングローブ賞(2026年)

受賞

最優秀作曲賞 ルドウィグ・ゴランソン
シネマティック・ボックスオフィス・アチーブメント賞  

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) マイケル・B・ジョーダン
最優秀監督賞 ライアン・クーグラー
最優秀脚本賞 ライアン・クーグラー
最優秀主題歌賞
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映画レビュー

4.0 これはただの吸血鬼ホラーではなく、白人社会やアメリカ史への告発を描いた作品だった

2026年1月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ホラージャンルということで劇場公開時は鑑賞を見送っていたが、アカデミー賞最多ノミネートという評価を受け、改めて本作を観た。

なるほど、これは確かに単なるホラー映画ではない。
ホラー表現自体は控えめで、いわゆるホラーが苦手な人でも十分に鑑賞できる作品だと感じた。

本作が際立っているのは、直接的な言葉を用いずに、吸血鬼という存在、ブルース、そしてギターというモチーフを通して、白人社会やアメリカ史への告発を描いている点だ。
同時にそれは、成功してしまった黒人クリエイターである監督自身の、極めて個人的な自己告白にもなっている。

本作は、差別されてきた黒人を単純な「被害者」として描くのではなく「なぜこの構造が生まれ、誰が罪人だったのか」を問い続ける。

本当に罪深いのは、“構造を作った誰か一人”ではない。
それを作り、利用し、黙認し、引き継いできた無数の人間たちだ。

生き延びるために、大切な人を守るために、家に招き入れざるを得なかった。
たとえ朝まで待ったとしても、世界は変わらない。
では、誰がそんな状況を作ったのか。

差別的な法律を作った政治家。
それに従った警察。
黙って利益を得た企業。
見て見ぬふりをした市民。
そして、生き残るために同じ仕組みを使わざるを得なかった被害者側の人間。

罪の重さに違いはあれど、ひとりひとりが少しずつ関与してきた、その事実が本作から強く伝わってくる。

だからこそ、この作品は誰かをヒーローにすることも、わかりやすいハッピーエンドを用意することもしなかったのだろう。

今の自分の行動が、バタフライエフェクトのように、遠い未来で誰かを苦しめるかもしれない。
監督自身もまた、この構造の中で生きてきた一人だからこそ「一緒に考えてほしい」という静かな、しかし強いメッセージを投げかけているように感じた。

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AZU

5.0 タランティーノが嫉妬する怪作にして快作

2026年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

驚く

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高森郁哉

4.0 ブルースが好きなら是非!

2026年4月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ジュークジョイントで一晩の狂気のブルースライブが繰り広げられます
主役はバディ•ガイだったと思います
バンドにちらっとクリストーン•キングフィッシュ•イングラムも映ります
エリックゲイルもクレジットにも書かれてました
映画館で爆音で見るべきでした

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Imitations guitar

5.0 テーマがてんこ盛りなのに、シンプルな思いで満たされる世にも奇妙で不思議な映画

2026年4月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

この映画の前では、ジャンルという言葉が意味を持たなくなります。
ホラー、サスペンス、音楽、差別、皮肉、悲しみ、家族、人種、民族、慈しみ、時代をまたぐ人間の業…

正直に言います。
なんだ、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』の焼き直しじゃないの、これ?
と思ってました、途中までは。

ところが、です。
あれほど強い〝彼ら〟なのに、中の人が招いてくれないと入れない、って何?
邪悪って、結局は人間たちの疑心悪鬼や身勝手な欲望や抑えの効かない感情の高まりなどが招き寄せているんだよね、ということがストーンと腹に落ちてくるのです。
それだけでなく、中盤以降は冒頭にあげたような様々なテーマが、説教臭さなど微塵も携えることなく次から次へと提示されるのです。それもエンタメ的な面白さと説得力で怒涛の如く展開される。

そして、1992年のとあるバー。
たった一夜の出来事であったとしても人生最高の体験ってあるんだよ、とあの夜のことが語られる。
映画のような一日なんて、普通の人生しか送れない自分にはあるわけない。
そんな風に考えている人は多いかもしれないけれど、自分にとって最悪の一日だと思っていた日が実は最高だったのかもしれない、と思い直すことで見え方が違ってくることだってあるはずだし、それが人生だ。

驚くほど面白くて、驚くほどテーマがてんこ盛り!
それなのに、難しいことはさておいて、自分にだって「人生最高の日」があったはずだ、とシンプルに振り返る気になれるのだから、とても幸せな映画体験ができる不思議な作品。

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グレシャムの法則