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91歳の草笛光子“訳アリ”の役に心躍る いまでも忘れられない“耳に残っている言葉”も明かす【「アンジーのBARで逢いましょう」インタビュー】

2025年4月4日 09:00

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草笛光子
草笛光子
撮影:中西 裕人 スタイリスト:市原みちよ ヘアメイク:中田マリ子(ヘアーベル)

1950年に松竹歌劇団に入団、1953年、映画「純潔革命」で銀幕デビューを飾った草笛光子は、70年に渡り、第一線で活躍を続けている。近年では、ドラマ「鎌倉殿の十三人」「その女、ジルバ」や、映画「老後の資金がありません!」「九十歳。何がめでたい」に出演。そして、91歳での主演作となるのが「アンジーのBARで逢いましょう」だ(4月4日公開)。

本作で描かれるのは、突然町に現れ、いわくつきの物件でバーを開店した女性と町の人々との不思議な交流。草笛は、バーをオープンさせる謎多き”お尋ね者”のアンジーを演じている。このほど、映画.comは草笛へのインタビューを実施。本作への思いや、今でも残っている“映画人たちの振舞い”などをたっぷりと語ってもらった。


画像2(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
●“お尋ね者”のアンジーについて「こういう“訳アリ”の役はやってみたかったんです」
――脚本は「デンデラ」でもお仕事を共にした天願大介さんによるものです。まずは、脚本を読まれた際の率直なご感想をお聞かせください。
西部劇の様だなと思いました。最初はよくわからなかったんですが、流れ者が町にやってきてひと騒動みたいな話でしょ、今の時代にこれをやるのは面白いなと思いました。
それに「デンデラ」の天願大介さんのオリジナル脚本でしたから、ぜひやってみたいなと思いました。
――撮影現場にて「私ね、アンジーみたいな役を、ずっとやりたかったのよ!」と監督に仰ったようですが、アンジーというキャラクターのどのような点が魅力的、惹かれる点でしたか?
どこからともなくやってきて、いろんな人を巻き込んで自由気ままに生きているアンジーは好きですね。
それに監督やプロデューサーに言われた通り「そのまんま」で演じましたから、自分でもとても軽かったんです。珍しく肩に力が入らないで、自然に柔らかく演じることが出来たなと思いました。
実は詐欺師っていうのもこれまで演じたことがなかったですし、こういう“訳アリ”の役はやってみたかったんですよ。
今回アンジーの過去に何があったのかは描かれていないから、その部分を今度はやってみたいですね。
画像3(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
●“自分らしさ”をどう取り戻せばいい? 寺尾聰との共演エピソードも
――本作はアンジーの登場によって、周囲の人々が“自分らしさ”を取り戻していく物語でもあります。“自分らしさ”について迷っていたり、見失っていたり人がいた時、草笛さんだったらどのように声を書けますか?
悩んでいる方に私は偉そうにアドバイスなんてできませんが、私も、明日を迎えたくないくらい苦しいことはありましたけど、そんな時でもちゃんとのども乾くし、お腹もすくのよね。お腹いっぱい食べると眠くなるでしょ、そうしたらなんとなく薄らぐのよ。あ、一晩越えられたなって。
それと、私の場合は、人との出会いが解決の糸口になったりしたので、悩んでいる時こそ自分の門を開けてみるのも手だと思います。
画像4(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
――寺尾聰さんとの共演はいかがでしたか? プライベートでは仲良くされているとのことですが、「映画の現場」でお会いするのは、また違った感覚を抱いたのでは……と考えました。
共演するのはいつ以来なのかわからないけれど、知っている顔がいてくれるだけでうれしかったですね。
寺尾聰さんとは昭和49年のドラマ「天下のおやじ」で共演して、寺尾聰さんと水谷豊さんが私の息子でした。それ以来この2人は何かあると駆けつけてくれる芸能界の親戚なんです。まだ、あの大ヒット曲が生まれる前のころ、寺尾聰さんは毎日ギターを抱えて私の家に来ては一晩中弾いていて、私が仕事に行くときは「いってらっしゃい」と見送ってくれて、帰ってきたら「おかえりなさい」って。我が家の家政婦さんがご飯も出してくれていたし、居心地が良かったのかしら。
ある時お父様の宇野重吉さんが電話をしていらして「草笛さん、うちの息子が毎日朝昼晩とご馳走になってすみません」って。そのうち、これ聞いてと言って出来上がった曲を何曲かテープに入れて聞かせてくれました。
画像5撮影:中西 裕人 スタイリスト:市原みちよ ヘアメイク:中田マリ子(ヘアーベル)
松本動監督との仕事について「どの現場に行っても若い皆さんに支えていただいている」
――松本動監督とのお仕事はいかがでしたか? また昨今の作品では、ご自身より一回り以上も若い世代の監督陣とタッグを組むことが多いかと思いますが、長年映画界で活躍されている身として、若い監督たちに“伝えておきたい事”はありますか?
松本監督とは初めてでしたが、私の問いかけに親切に細かく答えてくれて、とにかく自由にやらせてもらいました。
何処に行っても一番年上でしょ、共演者もスタッフも皆さんお若いし、孫より若いスタッフもいます。
私から偉そうに伝えておきたいことなんてないです。どの現場に行っても若い皆さんに支えていただいていますから感謝しています。
画像6(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
――以前、別作品のコメントで「役と“距離”があるからこそ女優としては燃える」と語っていられました。今回のアンジーとの“距離”はいかがでしたか?
今回は、距離をそこまで感じませんでした。役に挑むというより、軽やかに演じた感じです。設定こそ非日常っぽいけれど、アンジーはとても温かくて人間味あふれる人でしょ、力を入れないでやらせていただきました。
――では、特に役との“距離”が遠かったキャラクターはなんでしたか?
それは距離のあるものばかりでしたよ、演じるってそういうことですからね。
画像7(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
●何十年経っても忘れない――小林桂樹の言葉
――SKD(松竹歌劇団)に5期生として入団(1950年)から75年。草笛さんが芸能生活を送ってこられるなかで、肝に銘じてきたこと、業界の先輩から言われた心に刺さった名言はありますか?また、それはどなたから言われた言葉ですか?
昔、パーソナルトレーナーから「草笛さんはお金はないけど、人には恵まれているね」と言われたことがありますが、振り返ればいくつもの人生のターニングポイントとなる時に、引っ張り上げてくれたり、背中を押してくれた方が必ずいました。
出口のない様な真っ暗なところにスッと光がさすように言葉をくれる方がいらして今があるなと思っています。
その時にいただいた言葉、たくさんあるんですよ。
例えば、小林桂樹さんから言われた一言。
「君はそんなに綺麗でもないし、そんなに上手くもない、あるのは人柄だけ」
それを言われた当時の私は、腹も立たず、妙に腑に落ちたんですね、本当その通りだわって。桂ちゃんはとても鋭い方で毒舌でしたけど、君は言っても大丈夫だと思ったから言ったっておっしゃっていました。
そういわれたものだから、じゃあ、女優として力をつけるしかないと思って、文学座、俳優座、民藝などの舞台を見まくり、あらゆるジャンルの師匠と言われる方に頭を下げ色々と教えていただきました。
何十年経っても、この言葉は忘れずに私の耳に残っています。
画像8撮影:中西 裕人 スタイリスト:市原みちよ ヘアメイク:中田マリ子(ヘアーベル)
●映画の役作りの面白さを教えてくれたのは市川崑監督 自分で見てみたい“私”について
――数え切れないほど撮影所で過ごされてきたなかで、いまも草笛さんの心を掴んで離さない、かつての映画人たちが撮影所で見せた振舞いはどのようなものでしたか?
たくさんいらっしゃいますが、やっぱり市川崑監督ですね。
それまでずっと舞台を中心に活動していた私に、映画での役作りの面白さを教えてくださいました。
犬神家の一族」の撮影初日、三國連太郎さん扮する犬神佐兵衛が亡くなって屋敷の奥座敷に横たわっているシーンでした、役者も準備万端なのに一向に始まる気配がありません。そのうち市川崑監督の声が響き渡ったの。
「今日は撮影できません、明日になればできると思うから、今日は皆さん帰って」
撮影取りやめの理由は、奥座敷のバックになる金襖の金色が本物に見えなかったから。
一切の妥協を許さない厳しさを学ばせていただきました。
画像9(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
――「次元大介」出演時には「色んな役をやって参りましたが、この年になって銃を扱うのは面白いし、そういう私を見てみたいなと思ったんです」とコメントされていました。まだ自分自身で見てみたい“私”はありますか?
そりゃあたくさんありますよ。無くなったらおしまい。
私、詐欺師の役をやってみたかったからこのアンジーで一つ叶いました。
若い頃のようにできなくて失敗もするけど、90代ならではのそのまんまの姿で舞台に立ちたいわね。

執筆者紹介

岡田寛司 (おかだ・ひろし)

映画.com編集部員。1987年生まれ、千葉県出身。舞台挨拶、現場取材、インタビューなどを担当。プライベートでは、脚本を書くこともあります


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