アカデミー賞3部門受賞「ブルータリスト」監督、16歳当時の繊細な演技 「ミステリアス・スキン」本編映像が公開
2025年4月4日 17:00

ブレイク前のジョセフ・ゴードン=レビットと、現在は監督として活躍するブラディ・コーベットが主演した青春ドラマ「ミステリアス・スキン」で、当時16歳だったコーベットの繊細な演技が垣間見られる本編映像と場面写真が公開された。
本作は、幼少期に受けた性被害により心に深い傷を負った2人の少年の行く末を描く。スコット・ハイムが自身の経験を基に執筆した小説「謎めいた肌」を原作に、「ドゥーム・ジェネレーション」のグレッグ・アラキが監督・脚本を手がけた。
アメリカ・アリゾナ州生まれのコーベットは、現在36歳。2000年に子役としてテレビシリーズ「The King of Queens」のゲストキャラクターでデビュー。03年に「サーティーン あの頃欲しかった愛のこと」でスクリーンデビューを飾る。06年には、人気テレビシリーズ「24 TWENTY FOUR」のシーズン5でジャック・バウアーの恋人デレク・ハクスリーの息子役を演じた。その後もミヒャエル・ハネケ監督の「ファニーゲーム U.S.A」、ラース・フォン・トリアー監督の「メランコリア」、リューベン・オストルンド監督の「フレンチアルプスで起きたこと」、オリビエ・アサイヤス監督の「アクトレス 女たちの舞台」など、名だたる名匠の作品に出演してきた。
(C)MMIV Mysterious Films, LLC年々、映画製作への熱意が膨れ上がり、俳優業と並行して08年に短編映画「Protect You + Me.」を監督・脚本。その後14年を転機に、俳優業から監督業へ本格的に移行し、「シークレット・オブ・モンスター」で初長編監督デビュー。これが第72回ベネチア国際映画祭のオリゾンティ部門で監督賞と初長編作品賞を受賞。長編2作目の「ポップスター」は第75回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品された。そして長編3作目となった「ブルータリスト」で、ベネチア国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞。また第97回アカデミー賞でも10部門にノミネートされ、主演男優賞ほか3部門を受賞したのは記憶に新しい。

そのコーベットのスクリーンデビュー2作目が「ミステリアス・スキン」だ。コーベット演じるブライアンが自分の失われた記憶を探るため、TVに出演して宇宙人に誘拐されたと語っていたアヴァリン(メアリー・リン・ライスカブ)に会いにやってくる。彼女のアドバイスに従い、ブライアンは自身の夢を記録した日記から過去を思い出そうとするのだが、彼の中では性被害にあった記憶は心の奥底に隠されていて、開いてはならない扉のようになっていた。
90年代に“ニュー・クィア・シネマ”のムーブメントを牽引したアラキ監督による本作は、第61回ベネチア国際映画祭でのプレミア上映を皮切りに、トロント、サンダンス、ロッテルダム映画祭などでも上映され、世界中で大きな反響を呼んだ。

キャストは、何十人もの候補から検討され、ゴードン=レビットとコーベットはチャレンジングな役柄に果敢に臨んだ。なかでもゴードン=レビットは撮影地であるカンザスへ飛んで現地の訛りを習得し、さらに他の出演者のためにテープで録音して持って帰ってくるほどの情熱で本作に挑んだという。
コーベットについて、アラキ監督は「いまや芸術映画の偉大な監督として評価されているけど、『ミステリアス・スキン』の撮影当時からとても真面目な役者でした。だからこの大きな評価は何の驚きもありませんね」と、近年のインタビューで語っている。
「ミステリアス・スキン」は、4月25日から渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開。
(C)MMIV Mysterious Films, LLC
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