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「男って何なんだろう? と思う映画」二村ヒトシ&映画.com編集部が「フェラーリ」トーク

2024年7月18日 18:00

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「フェラーリ」の一場面
「フェラーリ」の一場面
(C)2023 MOTO PICTURES, LLC. STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

TOKYO FMほか全国38のFM局のオーディオコンテンツプラットフォームで、スマートフォンアプリとウェブサイトで楽しめるサービス「AuDee(オーディー)」 と映画.comのコラボ新番組「映画と愛とオトナノハナシ at 半蔵門」。作家でAV監督の二村ヒトシと映画.com編集部エビタニが映画トークを繰り広げる。

今回はマイケル・マン監督作、アダム・ドライバー主演で、イタリアの自動車メーカー・フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリを主人公に、私生活と会社経営で窮地に陥った59歳のエンツォが起死回生をかけて挑んだレースの真相を描いた「フェラーリ」を取り上げる。

二村は「車の映画や男のロマン、みたいなのに興味がなかったがこれは面白かった」「アダム・ドライバーの老け役が良かった」と感想を語る。エビタニは「1957年の話ということで、レーシングカーが想像していたより初期の形だったり、開発やレースの描写に驚いた。また、起こりえる悲劇も予想できそうで、これを見終わった後に『フォードvsフェラーリ』を早速見た」と、フェラーリ社の歴史に興味を持ったという。

「街中を通るシーンもすごかった。あんなスピードで……と思ったらやっぱり事故が起きる」と、エビタニは開発過程の悲劇のシーンを挙げると、「男の情熱や速さに命を懸ける、そういうことから起こること、レースでのひどい描写をCGではっきり表現していたのが良かった。資本主義で起こりえる悲劇」と、事故を美談にしない表現に感銘を受けたと二村。

そして、マイケル・マン監督の過去作「ヒート」も引き合いに出し、比較しながら「この映画の本質は、家族、夫婦の話だと思う。(主人公の)彼は人生をかけて何をやっていたんだろうと。家父長制の父とは、男とは、の良くないところだけを描いているようでそこが僕は好き」と指摘。エビタニも「(人生で)何をとるか、というときに会社をとるというのが象徴的だった」と同調する。

ペネロペ・クルスが演じる妻ラウラの人物像や、エンツォと愛人との2重生活にも触れ、「夫を待っている奥さんじゃなくて、一緒に会社を経営している。夫婦ふたりで工場を育てていたから、愛がなくなってしまったのかな」と二村。エビタニは「奥さんの、最後まで『条件じゃない、お願い』というセリフ、究極を突き付けられてる……と思った」「あの奥さんはものすごく仕事のできる人だった。でも離婚したら、彼女もやることがなくなってしまう。またプライドとして、他に女や子供がいるのは受け入れがたかったのかも」と考察する。

そのほか、同じくアダム・ドライバー出演作でイタリアの服飾ブランド創業者一族を描いた「ハウス・オブ・グッチ」を挙げ、大会社の経営者たちが、うまくいっているよう世間に見せなければならない事情や、その複雑な裏側をふたりは推察していた。二村は、「男性にとって嫌な映画をフェラーリというエサで釣って、男って何なんだろう? と思う映画なのでは」とまとめ、男のロマンという名のもとに、仕事だけに情熱を注いだ男性の性(さが)をシビアに描いた本作の鑑賞を薦めた。

トーク全編はAuDee(https://audee.jp/voice/show/55260)で聞くことができる(無料配信中)。次回は、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価され、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みを描いた青春ドラマ「HOW TO HAVE SEX」を取り上げる。

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