井浦新主演、“最新技術”を用いて延命治療が推進された近未来描く「徒花 ADABANA」10月18日公開 永瀬正敏撮影のキャラクタービジュアル披露
2024年6月13日 12:00
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井浦新主演、甲斐さやか監督による日仏合作映画「徒花 ADABANA」が10月18日公開される。本作に出演する永瀬正敏が撮影した、キャラクタービジュアルが披露された。
国家により、ある“最新技術”を用いて延命治療が推進された、そう遠くない現代。一定の階級より上の人間たちが病に侵された時、全く同じ見た目の自分である“それ”が提供され、病の身代わりになってくれたら――を描く。タイトルの「徒花」(あだばな)とは、咲いても実を結ばずに散る花、「無駄な花」を意味する。
長編映画デビュー作「赤い雪 Red Snow」(19)が第14回 JAJFF(Los Angeles Japan Film Festival) 最優秀作品賞を受賞するなど、繊細かつ圧倒的に作りこまれた世界観が国内外問わず高く評価されている甲斐監督が20年以上をかけ構想し書き上げ、満を持して映画化されたオリジナル作品。公開にあたり「『徒花 ADABANA』は、忙しい日々の中で、“私が失ったものは何なのか”という現代人の疑問に共鳴するものと信じています。是非、劇場でご覧いただきたいです」とコメントを寄せる。
「ワンダフルライフ」(99)でスクリーンデビュー以来、近年「こちらあみ子」(22)、「福田村事件」(23)、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」(24)など日本映画をけん引する井浦は、プロットが出来上がる前から本作の出演を熱望。「甲斐さやか監督からこの映画の構想を初めて伺った時、身震いしたことを覚えています」と語る。共演には水原希子、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏と実力派俳優陣が集結、編集を「落下の解剖学」(23)で第96回アカデミー賞編集賞にノミネートされたロラン・セネシャルと「ドライブ・マイ・カー」(21)編集担当の山崎梓が担当した。
このほど公開された永瀬が撮影のキャラクタービジュアルは、「自分」と、すべてを身代わりになってくれる、もう一人の自分の「それ」をデカルコマニー(転写)で演出したデザインで、美しさ且つ不穏さが解き放たれているビジュアルに仕上がっている。10月18日から、テアトル新宿他全国順次公開。
■井浦 新
甲斐さやか監督からこの映画の構想を初めて伺った時、身震いしたことを覚えています。
前作【赤い雪】に続き甲斐監督の描く新たなこの物語も、やはり無自覚に否応なく心に爪痕を残し、深いところまで沁み入ってくる。言語化し難い超オリジナルな世界観が広がっていて、台本の時点で既に唯一無二の素晴らしい作品でした。
だから主人公の新次を演じるならば、今まで培ってきた経験もフルで活かし、自分がまだ開いていない扉も全開にして挑む必要がある。全ての感覚をギラリと研ぎ澄ませながら、監督スタッフキャストの皆んなと摩訶不思議で無茶苦茶で奇怪な日々を過ごしました。撮影期間は苦しくて楽しくて最高に幸せでした。
私にとって甲斐組は至高の表現の遊び場です。 皆さん【徒花】の香りに酔いしれて下さい。公開される日が待ち遠しいです。
この度、まほろ役を演じさせて頂き、井浦新さんをはじめとする俳優の皆様とお芝居を通じて、自分の未熟さを痛感しながら、たくさんの宝物を頂いた素晴らしい経験をさせて頂きました。
甲斐さやか監督が描く世界観は唯一無二で、「徒花-ADABANA-」は今の時代だからこそ、恐ろしくリアリティがあります。井浦さんのシンジは本当に圧巻です。 「徒花-ADABANA-」を楽しみにしていてください。
演出の際に選んでくださる甲斐監督の言葉がとても好きでした。観終わったあと、自分の心臓の音がより強く大きく聴こえたような気がします。今まで意識の外にあったものに、自然と目を向けたくなる、そんな感覚が残ります。必ず映画館で観ていただきたい作品です。
母という、この切なくも美しきもの
母という、この切なくも恐ろしきもの
愛という業を腕(かいな)に抱きしめ、ひっ抱え、弱さも狡さも鬼の残酷も身体の奥にひっ抱え
ただひたすらに、子のために、ただひたすらに、己の思いを遂げるために。
甲斐さやか監督のディレクターズステイトメントを拝読した時、監督の深き思いに胸打たれました。と共に、その透徹(とうてつ)した眼差しの向こうにある「この映画の完成形」に想いを馳せるというより、私はただ、追憶の物語の中に、母として無垢に存在していようと感じました。
今回、甲斐監督の世界に参加でき、心より光栄に思います。
甲斐さやか監督の独自で深いメッセージとビジョン、
明確なビジュアルイメージと人物設計、細部までこだわり抜かれた映像と音、、、
短い時間でしたが、再びその世界の中に身を置けた事、幸せでした。
そして今回は更に、演じ手と撮影(写真)二刀流で現場に呼んでいただいた事も感謝しかありません。
スピードが早すぎて、自分のことも見失いがちな現代。恐れずに自分と向き合い、どう生きるべきかを改めて考えたい……そのような思いで書いた脚本に、同じ思いを持つ最高の俳優と最高のスタッフが集結してくれました。
「徒花-ADABANA-」は、忙しい日々の中で、“私が失ったものは何なのか”という現代人の疑問に共鳴するものと信じています。是非、劇場でご覧いただきたいです。
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