ワンダフルライフ

劇場公開日:1999年4月17日

解説・あらすじ

「幻の光」の是枝裕和が、人が死んでから天国へたどりつくまでの7日間を描いたファンタジードラマ。霧に包まれた施設にたどりついた22人の死者たちは、待ち受けていた職員から、天国へ行くまでの7日間で人生で一番大切な思い出を選ぶように指示される。すぐに思い出を選ぶ者もいれば、なかなか選べない者もいた。しかし試写会の開かれる最終日は刻々と迫ってくるのだった。主演は本作が映画デビューとなるARATA。

1999年製作/118分/日本
配給:テレビマンユニオン、エンジンフィルム
劇場公開日:1999年4月17日

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映画レビュー

4.0 「是枝裕和監督特集Vol.2 2作目も死を見つめる映画。発想が大胆かつ奇抜。そこに是枝監督の優しさが込められている」

2026年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

驚く

斬新

 是枝監督の二作目は驚嘆するオリジナル脚本。死亡した人が、あの世に行く「中間地点」で面接官のインタビューを受け、期限内に「自分が今まで一番素敵な想いで」を面接官に話し、それを再現ドラマに「映像化」し、それを見て納得した死者があの世へ旅立つといった、なんとも奇妙な発想に、死を見つめる是枝監督のテーマが見えた。

 今週「中間地点」に来た人は22人。どんな根拠で選ばれるのか不明で、年齢も多岐にわたり中学生から、青年、中年、壮年、そして老人、老婆と多様だ。そして面接官。彼らも死んでいる。若い女性、青年、中年の男性、壮年の男性、そして老年の男性の5人だ。

 3人の面接官が死亡者に「素敵な想いで」をインタビューするシーンは、死亡者のショットが次々と変換していき、まるでドキュメンタリーをみているような緊迫感がある。なかなか想いだせない者、困惑してしまう者、まったく口を開かない者、雄弁に話す者、話を一つに絞れない者、まったく想いだそうとしない者、様々だ。ただインタビューを見ているうちに、この人たちは、現世であまり幸せな人生を送れなかったのではと想像してしまう。

 面接官も死亡している。つまり彼ら5人は「素敵な想いで」を想いだせなかったか、想いだしたくなかった人たちだ。それであれば、22人のなかにも、想いだせない、想いだしたくない人がいてもおかしくない。面接官の若い女性を演じる小田エリカがなんとか若いARATAに好かれようと、いろいろモーションをかける姿は微笑ましい。死んでも女性は恋心を持っている脚本は面白さを誘う。

 面接が順次終了した死亡者は、楽隊に先導され、いろいろなセットが組まれた場所に移動し再現ドラマの撮影が始まる。この撮影にかかわるスタッフや楽隊の面々も面接官と同じく、あの世へ行けない、行きたくない人たちであろう。

 是枝監督は突拍子もないことを考えたものだ。「幻の光」で死と向き合わせた是枝監督は、またも死を扱う映画を撮った。22人が無事あの世へ旅立った。「素敵な想いで」をかかえた人たちにとって、現世は「ワンダフルライフ」に変わったことだろう。どんなに辛い人生にもたった一つの「素敵な想いで」があればいい。その想いが「ワンダフルライフ」に変えてくれるから。是枝監督は不幸にまみれた死者に大きなプレゼントを贈った。死を優しく見つめる是枝監督には、こんな夢のようなファンタージの世界が頭の中にあったのだ。すごい発想と改めて実感した。

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かな

4.0 望月のワンダフルライフは死後の日々ではなかったか

2025年4月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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カモシカヤマネ

3.5 シネマライズで鑑賞

2024年8月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

自分も撮って欲しい思い出が思いつかないから、留まるのかな。

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ムーラン

3.5 さすが是枝監督。生と死の間をドキュメンタリーとフィクションの境なく...

2024年5月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

さすが是枝監督。生と死の間をドキュメンタリーとフィクションの境なく描く独自性。(素材として撮ったインタビューが良くてリアルに使ったらしい)このことが役者の演技をリアルにしてるとも感じた。

何かを残さなくても、大切と思える思い出があれば、生きた意味はあるし、未練なく死ねるんじゃないか。

藤井監督のパレードと似た題材、こんな前に是枝さんがやってたんだ😳

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