石原さとみ&三田友梨佳、SNSに接する上で気をつけていることは? 観客からの直接質問に真剣回答
2024年5月9日 20:30

俳優の石原さとみが5月9日、都内で行われた主演映画「ミッシング」の公開直前“母の日”特別試写会に出席した。幼い娘を探し続ける母親の姿を描いた物語であり、「母の日」も近いということから、女性限定の特別試写会を実施。トークゲストとし、フリーアナウンサーの三田友梨佳も登壇した。
「ヒメアノ~ル」「空白」の吉田恵輔監督(※「吉」は“つちよし”が正式表記)がメガホンをとった本作は、幼女失踪事件を軸に、失ってしまった大切なものを取り戻していく人々の姿をリアルかつ繊細に描き出した作品。2022年の出産後、1年9カ月ぶりの芝居に臨んだ石原が、出口のない迷路を彷徨い続ける母親・沙織里を演じ、中村倫也、青木崇高、森優作、小野花梨、細川岳、有田麗未、小松和重、カトウシンスケ、山本直寛、柳憂怜、美保純ら実力派キャスト陣が集結している。

本作では、幼い娘を探す夫婦を追う傍ら、その家族を取材するという、メディアの姿も克明に描かれている。
三田はアナウンサーとして、これまでもリアルな報道の現場に身を置いてきた経験から「事実を伝えるのが報道。しかし伝えることで誰かを傷つけてしまうのではという葛藤はずっと抱えながら生きてきました」と語り「悲しくなるけど現実、という報道の世界も描かれていて、それが胸に響きました」と、メディアの視点からの感想も明かした。
それを受けて石原は、「劇中に『お気持ちは分かりますが』というセリフに対して沙織里が『どれくらい分かって言っているんですか』と答えるシーンあるのですが、メディアも事実をどれくらい正しく理解した上で報道されているのかなっていうのを疑問に思う事が多々あって。もうちょっと寄り添ってくれたら優しい世の中になるのかなとも思うときもありますし、その先にも視聴者がいて、ちゃんとそこまで見ていかないとなと思います」と話し、「いろんな立場の人に観てほしい」と力強くコメントした。

三田は過去に、ある子どもの失踪事件を扱った経験があったと言い「どういう風に伝えようかというのを悩み続けていた時期があった。なるべく当事者の言葉を大切にしながらフラットに、でも本人には自分の思いが伝わるようにと言葉を選んで発信していました」と当時を振り返ると「後日、そのお子さんのお父様から、『三田さんの伝え方で少しホッとしました。ありがとうと伝えて欲しい』と人を介して聞きました。報道の伝え方に正解はないと思うが、意識したことに間違いはなかったのかなと救われたことがありました」というエピソードを披露。石原は「三田さんみたいな人がいっぱいいてくれたら……」と感動しつつ聞き入っていた。
続いて、観客からの質問に直接回答するコーナーへ。
「SNS の誹謗中傷など、今の世の中の問題点がリアルに描かれていて怖くなりました。表舞台に立つお二方はSNS に接する上で、気をつけていることなどありますか?」という質問に、石原は「基本的に見るタイプではない」「見たとしても『相当バイアスがかかっている』と思っています。アクションを起こそうとしている人はネガティブなコメントの傾向が強いかなと思うので、コメントが入ってきたとしても中央値としては見ていないです」と自身のスタンスを回答。
三田は「言葉の伝え手としては、この言葉を選ぶことで第三者はどう受け取るのだろうということは常に考えてきた。その先にいる人のことを感じながら言葉を選ぶようにしています。文字にするときは丁寧な表現を心がけています」「言う人ではなく、言われた人はずっと心に残るものですからね。覚えておかなければと思います」と答え、石原は「知り合いだったらすぐに謝れたり、行動しないようなことでも、目に見えない人や分からない人には積極的になれてしまうのが怖いなと思います。ですので、何かアクションを起こすときに、あなたの大切な人だったら? と一瞬でも踏みとどまってほしいなと思います」と熱弁していた。
最後に、石原は「大切な方がいらっしゃれば、その人のことをよりもっと大切にしたい、愛したいという、当たり前なことに対して感謝ができる作品だと思います。また人間の弱い部分や汚い部分がとても露出されている作品だと思います。普段だったら向き合えない部分に向き合える、映画館で見るからこそ没入できる中で、最後の温かさを感じられると思います」と改めて本作に込めた思いを語り、客席からの温かい拍手に包まれて、イベントは終了した。
「ミッシング」は、5月17日から全国公開。
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