青木崇高の生涯ベスト映画、韓国滞在中に観賞した作品は?【あの人が見た名作・傑作】
2024年3月1日 10:00
映画を見に行こうと思い立ったとき、動画配信サービスで作品を鑑賞しようとしたとき、何を見れば良いのか分からなかったり、選択肢が多すぎて迷ってしまうことは誰にでもあるはずです。
映画.comで展開する新企画「あの人が見た名作・傑作」は、そんな皆さんの映画選びの一助として、映画業界、ドラマ業界で活躍する著名人がおすすめする名作、傑作をご紹介するものです。第28回は、「犯罪都市 NO WAY OUT」に出演する青木崇高さんです。
最近、好きな映画について語る機会があまりなかったので……、なんだろう。学生時代や10~20代の頃は、「セルピコ」が大好きでしたねえ。
憧れて入った警察の世界が、実は汚職まみれだった……というストーリー。自分の身が危うくなりながらも、自分なりの正義を通すアル・パチーノ扮する主人公の熱演がグッときたんです。
1973年の作品なんですが、フィルムの質感もいいし、アル・パチーノが潜入捜査のために着ている肉屋の格好とかも素敵でしたね。初めて見たのは高校生の頃だったと思うのですが、その後も何度も見てきた作品ですね。
実話をもとに、名匠シドニー・ルメット監督が警察内部の腐敗と戦う青年刑事の姿を描いた社会派ドラマ。警察学校を卒業後、ニューヨーク市警の勤務に就いたセルピコ。しかし彼は地元の麻薬を取り仕切るボスからの賄賂を拒否したために左遷させられる。汚職が公然とはびこる中、セルピコはたったひとりで戦い続ける。孤立無援の彼はやがて危険地帯へ送り込まれるが……。前年の「ゴッドファーザー」でアカデミー助演男優賞にノミネートされたアル・パチーノは、本作で主演男優賞に初ノミネート。
韓国での撮影時は、何日間かは当初余裕があったのですが、前半に雨で数日つぶれちゃって……。帰国の日取りは決まっていたので、まあまあ危ないスケジュールになってきてしまって劇場で映画を観る時間は取れなかったんです。
ただ、衣装合わせで韓国に滞在した時は、日本でまだ公開されていないタイミングだったこともあってシリーズ第2弾の「犯罪都市 THE ROUNDUP」を劇場で観ることができました。現地での封切りから少し時間が経っていましたけど、夜9時くらいからの上映にもかかわらず結構お客さんが入っていましたね。
韓国では去年、期待された作品が軒並み芳しくない興行だったみたいですね。「犯罪都市」シリーズは累計観客動員3000万人という快挙を成し遂げたようですが、これまでヒットしそうな傾向の作品が動員100万人、200万人にとどまってしまったようなんです。昨年だと今作と「ソウルの春」という作品だけが動員1000万人を超えたようです。
演じ続けることの意味
よく調べましたね(笑)。「演じる」こと。どんどんあやふやなものになっている感じがします。自分の人生において、ただの「お仕事」というだけのものではなくなっています。大きく人生を巻き込んでいますし、人生あってこその「演じる」という行為になっている。
昔は「演じることって何だろう?」と悩みもしましたが、ちょっとずつ「しっかり生きていくことが演じることに繋がっていく」ということなのかなと理解し始めています。結婚したり、家族が増えるという大きな経験を経てね。人として、まがりなりにもしっかり生きるということが、演じることを通して面白いと思ってもらえるようなものに繋がっていくと思うようになりました。
僕の性格上、ひとところに落ち着いていられないので、なるべくジタバタと動くようにしています。色々な人や場所、価値観に触れることで、己が何者なのかを知ろうとしているのでしょうね。僕は俳優という仕事を通して知り合い、人として交流が持てるのなら、無理のない範囲で文化交流を深めていきたい。知らない土地の文化を知ることが、作品に返ってくることってありますから。
トライ&エラーを続ける姿勢は素晴らしいです。韓国のエンタメは、アジアだけでなく世界中で受け入れられていますよね。技術面も含め、良いシステムがあればどんどん取り入れていく貪欲さは見習うべき点ではないかと思います。
配信プラットフォームなどが増えているなかで、国内マーケットはもちろん大切ですが、もはやマーケットを世界に向けるべき時期に差し掛かっているのは言うまでもないことです。あまり偉そうなことは言えませんが、エンタメのコンテンツとして外から見た日本というものを磨き上げていくべきではないでしょうか。日本って、外から見たら興味深い文化をたくさん持っているわけですから。もう、日本のモノ作りがより良くなって欲しいという気持ちがあります。
週1で必ず休みは入るなかで、アクションが連日続くということはありませんでした。休みをまたいでとか、役者に連日の負荷がかかるということはなかった。それは、より良い画を撮るためなんでしょうね。
やっぱり、集中する時にグッと集中するスタイルは気持ちよく出来ましたよ。もちろんアクションそのものはハードでしたが、「とても楽しく」と言ってしまって良いと思えるほどに素晴らしい時間でした。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
舘ひろし、芸能生活50年で初の冠番組がスタート! NEW
【“新・放送局”ついに開局!!】ここでしか観られない“貴重な作品”が無料放送!(提供:BS10 スターチャンネル)
室町無頼
【激推しの良作】「SHOGUN 将軍」などに続く“令和の時代劇ブーム”の“集大成”がついに来た!
提供:東映
サンセット・サンライズ
【新年初“泣き笑い”は、圧倒的にこの映画】宮藤官九郎ワールド全力全開! 面白さハンパねえ!
提供:ワーナー・ブラザース映画
意外な傑作、ゾクゾク!
年に数100本映画を鑑賞する人が、半信半疑で“タテ”で映画を観てみた結果…
提供:TikTok Japan
ライオンキング ムファサ
【脳がバグる映像美】衝撃体験にド肝を抜かれた…開始20分で“涙腺決壊”の超良作だった!
提供:ディズニー
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。