井浦新のアメリカ映画初主演作&香港人気グループ「MIRROR」出演の犯罪ドラマ、大阪アジアン映画祭で上映
2024年2月2日 12:00
第19回大阪アジアン映画祭(3月1日~10日)のスペシャル・オープニング作品とクロージング作品が、このほど発表された。スペシャル・オープニング作品は、香港の人気グループ「MIRROR」のメンバーが主演の一角を担う「盗月者」。クロージング作品は、井浦新がアメリカ映画初主演を務めたヒューマンドラマ「東京カウボーイ」となった。
「盗月者」は、2024年春節にあわせてまもなく現地公開される作品。2010年の香港の窃盗団による東京の時計店襲撃事件を題材に、史実を織り交ぜたストーリーが展開するスタイリッシュな犯罪ドラマだ。東京と香港でロケを敢行し、スリリングな裏切り合戦を繰り広げながら大胆な盗みを働く窃盗団の姿が描かれる。
窃盗団のメンバーには、アンソン・ロー、イーダン・ルイ、ルイス・チョン、バイ・ジー、そして悪徳時計ディーラーとしてギョン・トウが特別出演している。
監督を務めるユエン・キムワイは、CMやミュージックビデオの監督でキャリアを積んだのち、「暗色天堂」で長編デビュー。台湾・金馬奨で最優秀主演男優賞と国際映画批評家連盟賞にノミネートされるなど高い評価を得た。続いて、貴志祐介の小説「黒い家」を映画化した「死因無可疑(原題)」(2019)は世界各地の映画祭で上映され、2022年にはMIRRORのメンバーとルイス・チョンも出演するTVドラマシリーズ「季前賽(原題)」を監督した。本作が、長編第3作となる。
3月5日、映画祭のメイン会場であるABCホールで日本初上映。上映前には、映画祭全体のゲストを迎えるスペシャル・オープニングセレモニーも開催される。
質に入った中古時計をカスタマイズし、違法販売していた修理屋(イーダン・ルイ)は、冷酷な悪徳時計ディーラー(ギョン・トウ)の指示で、ベテラン泥棒(ルイス・チョン)、爆破のプロ(バイ・ジー)、そして若き天才鍵師(アンソン・ロー)の3人と窃盗団を組まされる。ミッションは、東京の時計店にある、ピカソがかつて愛用していた3本の時計を盗むこと。だが彼はメンバーそれぞれに別の思惑があることを最初から見抜いていた。
さらに、初めて月面着陸した貴重な時計「ムーンウォッチ」に遭遇した時、メンバーのひとりが無断で持ち去ったことから、絶体絶命のピンチに陥ってしまう。果たして彼らは、ヤクザの猛追をかわし、無事香港に帰ることができるのか――!?
「東京カウボーイ」は、3月10日、ABCホールにて海外初上映。東京で働くブランドマネージャーの男性が、雄大な自然の中で真のカウボーイに成長し、恋人との関係性を見つめ直す姿をコミカルに描いたヒューマンドラマとなっている。
主人公を演じる井浦の出演作は、大阪アジアン映画祭では3作上映されている。今回の上映は、「トルソ」「白河夜船」「嵐電」に続く4作目。藤谷文子、國村隼、ロビン・ワイガート、ゴヤ・ロブレスが共演している。
長編デビュー作となったマーク・マリオット監督は、キャリア初期に山田洋次監督の弟子入りを志願し、山田組の海外現場を手伝った経歴の持ち主。本作のアイデアはこの時の経験から生まれたという。ディスカバリーチャンネルなどのテレビ番組ディレクターやプロデューサーを長年務め、1990年代から短編製作を行っており、「Snow Child」はカンヌ国際映画祭で披露された。共同脚本は、「ホワイト・オン・ライス」のデイブ・ボイル。「ジャングル・ブック」「プーと大人になった僕」「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ、「トロン:レガシー」「ナルニア国物語」などハリウッド大作を多数手掛けてきたブリガム・テイラーがプロデューサーとして参加している。
「東京カウボーイ」は、6月より全国公開。
東京で働くブランドマネージャーのヒデキ(井浦新)は、上司で長年婚約中の恋人、ケイコ(藤谷文子)と新居を探す一方、経営不振に陥っている米・モンタナ州の牧場で和牛を飼育し、収益改善を図る計画を会社に提示する。ヒデキは神戸牛づくりの名人、ワダ (國村隼) をアドバイザーにし、2人で現地入りするが、初日からワダにアクシデントが起こり、牧場での説明会や現地視察を1人で行う羽目に。
ヒデキは、いつものスーツ姿で事業計画をプレゼンするが、牧場関係者は疑心暗鬼で、祖父の代から牧場を運営するペグ(ロビン・ワイガート)にも見込みの甘さを指摘される。牧場の従業員ハビエル(ゴヤ・ロブレス)やその家族との交流をきっかけに、郷にいれば郷に従えとスーツを脱ぎ捨てたヒデキの中で芽生えたある計画とは? 様々なプレッシャーを抱え、現地でトラブル続きのヒデキが、地元の人々を説得する中で心を解きほぐし、出会った人々に感謝し、文化の違いを超えて土地や仕事を理解する大切さを学んでいく。
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