戦争を民衆の目線で描き、現代の世相に問う 塚本晋也最新作「ほかげ」予告&ポスター
2023年8月9日 08:00

第80回ベネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門への出品が決定した塚本晋也監督の最新作「ほかげ」のポスタービジュアルと予告編が公開された。
本作は、戦場の極限状況で変貌する人間を描いた「野火」(14)、太平の世が揺らぎ始めた幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った「斬、」(18)の流れを汲み、戦争を民衆の目線で描き、戦争に近づく現代の世相に問う物語。
主演は、2023年後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロインにも抜擢された俳優、趣里。孤独と喪失を纏いながらも、期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す様を繊細かつ大胆に演じ、戦争に翻弄されたひとりの女を見事に表現した。片腕が動かない謎の男を映像、舞台、ダンスとジャンルにとらわれない表現活動を続ける森山未來が演じる。
そして、戦争で家族をなくし、焼け残った居酒屋で体を売って生きている女と交流を深めていく戦争孤児を「ラーゲリより愛を込めて」や大河ドラマ「青天を衝け」に出演している子役・塚尾桜雅。復員した若い兵士役に、河野宏紀。そして、映画監督、俳優としても活躍する利重剛、大森立嗣が脇を固める。
予告編では、盗んだ食べ物を持って居酒屋にやってきた子どもに「ここは、あんたの来るところじゃないんだよ」と吐き捨てる女のセリフから始まる。次第に心を寄せていくふたりの様子が窺える。人間の中に潜む暴力、分かち難く絡む死と生を描いてきた塚本監督が、終戦直後の闇市を舞台に、絶望と闇を抱えたまま混沌の中で生きる人々の姿をどのように描くのか、期待が高まる映像とポスターに仕上がった。
塚本監督は本作について「火と、その揺れに合わせて姿を変える影。その影の中に生きる人々を見つめ、耳をすませます。終戦企画と銘打って準備撮影を進めた『ほかげ』。世界の動きが怪しくなってきた今、 どうしても作らずにはおれなかった、祈りの映画になります」とコメントを寄せている。
11月25日からユーロスペースほか全国で公開。
(C)2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
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