無修正の春画描写を実現! 内野聖陽主演「春画先生」に柄本佑、白川和子、安達祐実が参戦
2023年6月19日 12:00
「さよならくちびる」「月光の囁き」の塩田明彦監督がオリジナル脚本を手掛けた本作は、春画の奥深い魅力を真面目に説く変わり者の春画研究者と、しっかり者の弟子による春画愛をコミカルに描く。内野が“春画先生”を演じ、ヒロイン役は北香那が務める。
肉筆や木版画で人間の性的な交わりを描いた春画は“笑い画”とも言われ、江戸幕府から禁止された禁制品だからこそ芸術の域に達し、庶民から大名までを虜にした。映画で扱う際は性器部分の描写は映倫審査でぼかし加工が必要だったが、本作はR15+指定で、全国公開される商業映画としては日本映画史上初めて無修正での浮世絵春画描写を実現した。
“春画先生”と呼ばれる変わり者で有名な研究者・芳賀一郎は、妻に先立たれ、世捨て人のように1人研究に没頭していた。一方、退屈な日々を過ごしていた春野弓子は、芳賀から春画鑑賞を学び、その奥深い魅力に心を奪われ、芳賀に恋心を抱いていく。やがて芳賀が執筆する「春画大全」を早く完成させようと躍起になる編集者・辻村や、芳賀の亡き妻の姉・一葉の登場で大きな波乱が巻き起こる。
柄本が演じるのは、芳賀(内野)が執筆する「春画大全」の編集者・辻村俊介役。芳賀の執筆意欲を取り戻すために、公私の境なく奔走する役どころだ。柄本は「台本上に居る辻村はイケメンではなく、まさに色男でした。頑張りました」と語り、「是非映画館で塩田監督による軽妙洒脱艶っ艶色春画噺をお楽しみ下さい」とコメントを寄せた。
白川は、芳賀家に三代にわたり仕える本郷絹代役で出演。安達は、芳賀の亡き妻・伊都の姉で、芳賀と弓子にある試練を与える藤村一葉役を担う。安達は「(内野・北・安達の)三人の場面の撮影は、濃密な共犯関係のような空気が流れ、せつなくも楽しい時間でした」と振り返った。
「春画先生」は、10月13日より全国ロードショー。柄本、白川、安達のコメント全文は以下の通り。
通称いい加減な色男・辻村俊介を演じました柄本です。
これ僕が言っているのではなく塩田監督が衣装合わせの時に辻村に与えた通称です。しかし、まさしくそれがしっくりときました。
台本上に居る辻村はイケメンではなく、まさに色男でした。頑張りました。是非映画館で塩田監督による軽妙洒脱艶っ艶色春画噺をお楽しみ下さい。(ナンノコッチャ)
脚本を読み終え、50年程前の撮影現場に引き戻され、新鮮な気持ちにさせて頂きました。
「春画」のおおらかさ、遊び心に少しでもお役にたてればとの思いで、本郷絹代役に挑戦! 75歳のおばあさんですが、北香那さん演じる春野弓子に嫉妬する女心が少しでも表現出来れば……
私の飽くなき挑戦は続きます。
性の美学「春画先生」に乞うご期待ください。
私が演じた藤村一葉は、芳賀と弓子を更なる深みへと誘い込む役です。
三人の関係はとても特異ではありますが、芳賀と弓子にとって、一葉はなくてはならない存在であり、そこに流れている愛や時間はとても尊いものだと思えて来ます。
三人の場面の撮影は、濃密な共犯関係のような空気が流れ、せつなくも楽しい時間でした。
塩田明彦監督の世界を、たっぷりと楽しんでいただけたらと思います。
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