オダギリジョーらが絶賛! 香港映画の新たな躍動「星くずの片隅で」予告&ルイス・チョンのコメント動画公開
2023年6月9日 08:00
本作は、第18回大阪アジアン映画祭コンペティション部門で上映され大きな話題を呼んだ香港映画。台湾アカデミー賞3部門、香港電影評論学会大奨6部門、香港アカデミー賞10部門ノミネートとなり、香港の新人監督の単独デビュー作としては異例の注目を集めている。香港の片隅、誰にも気付かれずに生きる人々の孤独な心を、やさしい眼差しですくい取ったヒューマンドラマとなっている。
主演は映画やドラマでコメディ俳優として定評のあるルイス・チョンと、香港のトップモデル、アンジェラ・ユン。ルイス・チョンは、不器用でやさしい中年男ザク役で新境地を切り拓き、名優アンソニー・ウォンを抑え、香港電影評論学会大奨最優秀男優賞を獲得。「宵闇真珠」でオダギリと共演し、川島小鳥の写真集や銀杏BOYZのCDジャケット、Vaundyの「Tokimeki」のMVにも起用されたアンジェラ・ユンが、ずる賢くも憎めないキュートなシングルマザーのキャンディ役を好演している。
物語の舞台は、コロナ禍で静まり返った香港。予告編では、清掃会社「ピーターパンクリーニング」の経営者ザクと、誰にも頼らずに生きるシングルマザーのキャンディを主軸に、家族でもない、恋人でもない、でもお互いがきらめいている瞬間を愛おしく思える気持ちがつづられている。
また、ルイス・チョンは、コメント動画にて、以下のように語っている。
「皆さん、こんにちは。私はルイスです。『星くずの片隅で』が日本で劇場公開できて、本当に嬉しく思います。この映画は、コロナ禍の香港で低所得層の人々が、如何にサバイブしたかが描かれています。多分これは香港だけではなく、世界中で起きていたことだと思います。日本の皆さんもきっと共感してくれると思います。この映画は重要なことを教えてくれました。どんな大変な状況でも、私たちがお互いに助け合えばきっと乗り越えられるということです。なぜなら人と人の間に一番重要なのは、思いやりと愛からです。日本の観客のみなさんが、映画を気に入ってくれたら嬉しいです」
「星くずの片隅で」は、7月14日からTOHOシネマズ シャンテ、ポレポレ東中野ほか全国順次公開。著名人のコメントは、以下の通り。
これは香港であり、日本であり、地球である。そして微塵の思いやりの塊は、重力を超え宇宙に轟く。
恋人とも友人とも違う、思いを寄せあえる隣人がいる。それだけでこの空の下、一緒に生きていける。
貧困。シングルマザー。ネットの誹謗中傷。コロナ。老母。どこにでも転がっていそうな社会問題。押し潰されそうになる不安だらけの毎日に希望を持つことが、できる。きっと、できる。
僕はごみ清掃員だ。主人公は清掃業。コロナ禍で体験したことがここにあった。生きることを知りたい人は僕の代わりにこの映画が代弁してしてくれる。ラストシーンが全てを物語る。
同じ星の上のどこかにいる2人をこんなにも近しく愛おしく感じられること。今、何が大切なのか考え直すきっかけをくれた映画です。
いつか薄れていくかもしれないコロナ禍の震えと喪失の記憶を、誠実に繋ぎ止めてくれる作品に出会えました。
アンジェラ・ユン演じるキャンディの逞しさは、きっと忘れません。
ここからはじまる香港映画の新しい躍動に、目が離せなくなりそうです。
「万引き家族」(是枝裕和)や「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」(ショーン・ベイカー)のバトンをコロナ禍に受け継ぎ、さらにレベルを上げた傑作。民主化デモ以降、新世代の香港映画は凄いことになっている!
生きるために働き、失敗してはやり直し、それでもまた失敗する。この残酷な繰り返しから、ラム・サム監督は決して目を逸らさない。愚直ともいえるほどのまっすぐさで、社会を映し、その先に見える小さな光をとらえようとする。力強い信念にただただ敬服する。