デビッド・クローネンバーグ「ビデオドローム」4Kディレクターズカット版予告編&ビジュアル公開
2023年4月10日 11:00
不朽の名作や、密かに人気を博す隠れた名作を、東京テアトルのセレクションで贈るプログラム「テアトル・クラシックス」第3弾で上映されるデビッド・クローネンバーグ監督「ビデオドローム 4K ディレクターズカット版」。このほどメインビジュアルと予告編が公開された。
今年全米公開から40周年となる「ビデオドローム」は、1975年に「シーバース」で劇場用長編デビューを飾ってから「ザ・フライ」(86)、「戦慄の絆」(88)、「裸のランチ」(92)など、独自の美学に貫かれた戰慄的な映像と、肉体や精神の変容を追求する作風、“ボディ・ホラー”の先駆者として孤高の存在感を放つ鬼才クローネンバーグの代表作。日本初公開となる4Kデジタルリストアに加え、本編の随所に追加された合計2分間に及ぶバイオレンスシーンを含む89分のディレクターズカット版でスクリーンに蘇る。
過激なアンダーグラウンド番組を発見したことをきっかけに現実と幻覚の区別を失っていく男を描き、カルト的人気を誇る物語。主人公・マックスが見た者の脳に腫瘍を生じさせる“ビデオドローム”に支配されていく。マックスを演じるのは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(84)、「サルバドル 遥かなる日々」(86)などで知られる俳優ジェームズ・ウッズ。“ビデオドローム”に興味を抱くラジオパーソナリティ、ニッキー役にはロックバンド「ブロンディ」のボーカル、デボラ・ハリー。
予告編は、マックスら登場人物と、メイクアップアーティストのリック・ベイカーが手掛けた、生き物のように妖しくうねるブラウン管といった特殊メイクも映し出され、断片的ながらも強烈なインパクトを残す。また、「スキャナーズ」(81)や「戦慄の絆」(88)など、クローネンバーグ監督と度々タッグを組んでいる作曲家、ハワード・ショアによる音楽も不穏な世界観を彩っている。
「ビデオドローム 4K ディレクターズカット版」は、6月16日から全国順次公開。