世界的記録を自身で塗り替え続けるレジェンド ジェームズ・キャメロン監督の“すごさ”とは?
2023年1月27日 13:00
歴史的大ヒット作「タイタニック」の公開25周年を記念した3Dリマスター版「タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」が、2月10日から2週間限定で公開される。メガホンをとったのは、これまで映画界の歴史を度々塗り替えてきた名匠ジェームズ・キャメロン監督。公開を前に、キャメロン監督の“すごさ”を作品と共に改めて紹介する。
ジェームズ・キャメロン監督の名を世界に知らしめたのが、1984年公開の「ターミネーター」。未来からやってきた殺人マシーン“ターミネーター(T800)”と、ターミネーターに命を狙われる女性サラと彼女を守るため未来からやってきた戦士カイルの戦いを描く物語だ。映画化決定より前、「ターミネーター」の脚本を書き上げたキャメロン監督は、その脚本をエージェントに預けると、ハリウッド中の映画会社から注目を浴びることとなり、その後自ら監督を務めることとなる。
本作の最大の見どころは、SFアクションの金字塔を打ち立てたとまで言われるほどの、ダイナミックで壮大なアクションシーンの数々。640万ドルという少ない製作費の中、人間と見た目では区別できない殺人マシーンが未来から現代へとタイムスリップしてくるという斬新な設定に加え、無表情でどこまでも冷徹に、どれだけ傷つこうが破壊されようが執拗に追い詰めてくるターミネーターの恐怖感やスリルを映像化し、公開から2週間にわたって米国の興行成績のトップに君臨。最終的に7830万ドルの興行収入を記録するヒットを遂げた。1991年、その続編となる「ターミネーター2」では、前作を超える展開が好評を呼び、本作でキャメロン監督は全世界で5億6000万ドルの興行収入をあげることとなった。
低予算で生み出されたとは思えないほどハイクオリティな作品で大きな功績をあげたキャメロン監督が、2億ドル超という当時史上最高額の製作費を費やし、徹底的にこだわり抜いて誕生させたのが、1997年に公開された「タイタニック」。1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事故をベースに、新天地アメリカでの成功を夢みる画家志望の青年ジャックと、望まぬ政略結婚を求められ人生に絶望していた上流階級の令嬢ローズが、豪華客船タイタニック号で運命的な出会いを果たし、強く惹かれ合っていくさまを描き出す。
アカデミー賞では11部門を受賞し、全世界歴代興行収入1位に輝く大記録を打ち立てた。キャメロン監督は、本作ために撮影で使用するタイタニック号の右半分を原寸大で建造し、映像の細部に映る船のパーツひとつひとつにもリアリティを追求したという。そんな壮大且つリアルな豪華客船が沈没していくさまは、25年経った今観ても思わず身震いするほど迫力があり、キャメロン監督の代名詞ともいえる作品となった。
バレンタインの時期である2月10日からは、「タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」が2週間限定で劇場に復活。映像の神様とも称されるキャメロン監督の手掛けた魅力溢れる本作を大きなスクリーンで体感できる、貴重な機会となっている。
映画界で不動の地位を確立したキャメロン監督が、「タイタニック」以来12年ぶりに手掛けた超大作。地球から遠く離れた神秘の惑星パンドラを舞台に、自らの分身となる“アバター”を操り、星の先住民ナヴィ族と交流する主人公ジェイクが、人類とナヴィとの戦争に巻き込まれていく姿を壮大なスケールで描いた。
最大の見どころは、キャメロンが創造した未知の新世界の圧倒的スケール感。舞台となったパンドラを、まるで本当に実在するかのようなリアリティ溢れる世界として描き出した。誰よりも先を行く撮影技術を導入したキャメロン監督に、ほかの映画監督は「映画界に革命的な作品」だと称賛を送ったという。
アカデミー賞9部門でノミネートされ、撮影賞・美術賞・視覚効果賞の3部門を受賞、ゴールデン・グローブ賞では作品賞と監督賞を獲得。キャメロン監督は自身が「タイタニック」で打ち立てた興行収入記録を自ら更新し、全世界の歴代興行収入、そしてアメリカ国内の歴代興行収入で1位に輝いた。昨年12月には、最新作「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」が公開され、さらに進化した映像美も大きな話題に。2022年に公開された作品で全世界興行収入No.1を記録する大ヒットとなっている。
「タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」は、2月10日から3Dにて全国公開。IMAXは1週間限定公開。
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