RADWIMPS、新海誠監督と3度目のタッグ! 「すずめの戸締まり」音楽を作曲家・陣内一真と共作
2022年9月20日 22:00
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新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」(11月11日公開)の音楽を、新海作品3度目のタッグとなる「RADWIMPS」が担当することがわかった。世界で活躍する映画音楽作曲家・陣内一真との共作となっている。また、予告映像(https://youtu.be/F7nQ0VUAOXg)で流れている主題歌「すずめ」を歌う声の正体が、TikTokで注目を集める十明(とあか)であることも判明した。
本作は、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめの解放と成長を描く冒険物語。ヒロイン・岩戸鈴芽を原菜乃華、「閉じ師」の青年・宗像草太の声を「SixTONES」の松村北斗が務めている。
新海監督は、製作発表会見で「今作では映画館に足を運ぶ理由になるような作品作りをしたい」「映画館のスクリーンで、人間の持っている“物語に没入する能力”を最も発揮できる絵作り、音作りをやっていきたい」と、これまでとは違う新しい劇場体験を創り出すことへの並々ならぬ決意を語っていた。そこで新海監督と制作陣は、シアトルを拠点としながらハリウッド映画の音楽も手掛ける陣内に、「君の名は。」「天気の子」でタッグを組んだ「RADWIMPS」との共作をオファーした。
陣内は、ゲーム「メタルギアソリッド」シリーズの作曲担当を機に、2006年よりゲームや映画、アニメ音楽の作曲に携わっている。16年には、ゲーム「Halo 5: Guardians」で英国アカデミー賞音楽賞にノミネート。19年発売のMarvel作品のゲーム「Marvel’s Iron Man VR」などの作曲を担当し、アニメーション作品でNetflix「ULTRAMAN」、Netflix「攻殻機動隊SAC_2045」、Disney+「スター・ウォーズ・ビジョンズ:9人目のジェダイ」で、作曲家・戸田信子氏と共同作曲を行う。また「名探偵ピカチュウ」「ジュマンジ ネクスト・レベル」などハリウッド作品の作曲チームにも参加。フィルムスコアリングによるオーケストラと電子音楽を用いたハイブリッドな作風が特徴だ。
「RADWIMPS」の野田洋次郎は、陣内とのタッグについて「映画音楽、そしてゲーム音楽など多岐に渡って長年創作をされてきた陣内さんとの共同作業は一言では言えないくらいの経験値と、新たな視野を与えてくれました」とコメント。一方の陣内は「RADWIMPSさんのすばらしい音楽と共存できる空気感や躍動感を見つける工程はとてもエキサイティングで緊張感がありましたが、この作品に求められる音楽として1つの形を示せているのではないかと感じています」と語っている。
レコーディングの一部は、新海作品初となる海外で行われ、これまでザ・ビートルズをはじめ、数多くのミュージシャンがレコーディングを行っている歴史的なアビー・ロード・スタジオ(ロンドン)でも実施している。
野田の希望もあり、制作陣は主題歌「すずめ」の楽曲の世界を表現するに相応しい歌声を探していた。さまざまな声を聴き、実際にオーディションも行ったなかで、新海監督とRADWIMPSの心を掴んだのが、十明だった。
2003年生まれ、東京都出身の十明。中学時代にブラスバンドでオーボエを担当し、高校生になり部活で念願のバンドを組むも1年も経たずに解散。やむを得ずアコースティックギターを手に、ひとりで弾き語りを始める。高校卒業までと期限を決め、ミュージシャンを夢見てライブ活動をするも、断念。しかしながら心の奥底では諦めきれず、自室のクローゼットに篭り近所に気を配りながら弾き語り動画を録画し、TikTokに投稿し始める。初めて制作し投稿したオリジナル曲「人魚姫」が注目を集め、同楽曲のカバー動画がTikTok内で話題に。その歌声が制作陣の耳に留まり、「すずめの戸締まり」のボーカルオーディションに参加。その天性の才能は、野田と新海誠監督を魅了した。
野田、陣内、十明、新海監督のコメントは、以下の通り。
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最初にお話をいただいたのは2020年春ごろでした。日本がその後2年以上に渡り困惑と不自由に突入するまさにそのタイミングで脚本を頂き、想像力と空想を存分に羽ばたかせて音楽で何ができるかをひたすら考えはじめたのを覚えています。
陣内さんとは、つい先日ロンドンのアビーロードスタジオで合流し、オーケストラをはじめとしたレコーディングをさせていただきました。映画音楽、そしてゲーム音楽など多岐に渡って長年創作をされてきた陣内さんとの共同作業は一言では言えないくらいの経験値と、新たな視野を与えてくれました。この先彼ともっと仕事がしてみたい、どんなクリエイティブが共にできるか一人勝手に楽しみにしています。
女性ボーカルは、何人もの方にオーディションをさせていただきました。主題歌の『すずめ』冒頭の「ルールルルルルールー」を十明が歌い出した瞬間、彼女の声でこの歌は歌われなければいけないと感じました。瞬時に。この楽曲と十明の間に、誰も割って入ることのできない強い結びつきを感じたのです。きっと新海監督も同じように感じられたと思います。彼女が今の年齢で、今の姿だからこそ響かせられる声を、今この楽曲の中に収められたことを嬉しく思います。
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「君の名は。」と「天気の子」での新海監督とRADWIMPSさんのタッグは、とても良い親和性を既に感じていましたので、「すずめの戸締まり」でお声かけいただいた時は正直驚いたのと同時に、「なぜ自分に声がかかったのだろうか」と素直に疑問が湧いていました。顔合わせミーティングで新海監督と川村プロデューサーのお話を伺った時、自分の役割は音楽を通して新海ワールドの体験を一歩先へ後押しする役割なのだと感じました。RADWIMPSさんのすばらしい音楽と共存できる空気感や躍動感を見つける工程はとてもエキサイティングで緊張感がありましたが、この作品に求められる音楽として1つの形を示せているのではないかと感じています。
作品を俯瞰した時、2人がそれぞれ独自にメロディを次々と作っていくとテーマ性が薄れてしまいます。洋次郎さんが担当されたシーンにも、私が担当したシーンにも、それぞれ音楽的なテーマが必要でした。洋次郎さんの楽曲をアレンジさせていただく機会もありましたが、ビジュアルとメロディが自然と目的地へ連れて行ってくれるような感覚でした。こちらのアイデアにもとてもオープンに接していただき、音楽的なキャッチボールができたことは、作品の色を決める過程で重要な作業になったと感じていますし、今後の可能性も見えてくるような瞬間でした。
また、今作のレコーディングやミキシングには数々の名作映画の音を作ってきた素晴らしい音楽チームに参加していただき、「すずめの戸締まり」ならではの音楽体験になっていると思います。ぜひ劇場で体感していただけたら嬉しいです。
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主題歌を歌わせて頂けることになったと聞いた時、信じられませんでした。
驚きと喜びと不安が同時に押し寄せてきて、頭がぼーっとしてしまう日が続きました。
オーディションでは、初めてのレコーディングだったこともあり、不安と緊張で声が震え、ほとんど息の音のようになってしまったことを覚えています。この「すずめ」という楽曲を受け取った時、すんなりと自分がどう歌いたいのかイメージが湧いてきました。その感覚に頼り、本番レコーディングでは、音と言葉が一番響くようにのびのびと自分らしく歌うことが出来たように思います。
予告映像から流れる自分の歌を初めて聴いた時は、今まで味わったことない震えを感じました。RADWIMPSさんの、繊細で耳に残るメロディと新海監督の美しく心動かす世界観の一部になれたことをとても嬉しく思います。
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『すずめの戸締まり』の脚本の第1稿を書き上げた後、迷わずすぐに洋次郎さんに送りました。過去二作とははっきりと違う音楽が
必要になる映画だと思いましたし、今までよりもずっと鮮烈な音楽体験を観客に与えたかったのです。そのための方法を一緒に探してくれるのは、やはりRADWIMPSだと思いました。
二年以上の制作期間中に、十明さんの無二の歌声と出会い、どこまでも頼もしい陣内さんと出会いました。二人とも、映画の形をさらに大きく変えてくれました。音楽体験と呼ぶにふさわしいものを、劇場で体感していただけると確信しています。どうか楽しみにしていただけますように。
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