ジャン=リュック・ゴダール監督が死去 91歳
2022年9月13日 18:01

フランスを代表する映画監督、ジャン=リュック・ゴダール監督が、9月13日(現地時間)死去したと仏リベラシオンが伝えた。91歳だった。
1930年仏パリ生まれで、フランス、スイスの国籍を持つ。ソルボンヌ大学時代、カルチェ・ラタンのシネマクラブに通いはじめ、フランソワ・トリュフォーやエリック・ロメールらと知り合う。1952年から「カイエ・デュ・シネマ」誌に映画評を書くようになり、59年に「勝手にしやがれ」で長編映画監督デビュー。同作がベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀監督賞)を受賞し、ヌーベルバーグを代表する映画作家として世界的に有名になった。
「アルファヴィル」(61)でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した後も、「気狂いピエロ」(65)など次々と話題作を送り出していたが、67年に商業映画との決別宣言文を発表。一時テレビや実験的映画の世界に活躍の場を移し、79年の「勝手に逃げろ 人生」から再び商業映画の製作に復帰した。「カルメンという名の女」(83)でベネチア国際映画祭のグランプリを受賞。その他の主な監督作に「ゴダールのマリア」(84)、「右側に気をつけろ」(87)、「ゴダールの決別」(94) などがある。
私生活では1961年から1967年までアンナ・カリーナ(2019年に死去)と、その後1967年から1970年までアンヌ・ビアゼムスキー(2017年死去)と結婚。最後のパートナーは、スイスの映画監督・プロデューサーのアンヌ=マリー・ミエビル。
ゴダール監督はここ数年は健康上の理由で、公の場に姿を見せることは少なくなっており、「イメージの本」がコンペティション部門に選出され、スペシャル・パルムドールを授与された2018年の第71回カンヌ国際映画祭では、FaceTimeを使って会見に参加。
昨年、2021年3月に行われたインドのケララ国際映画祭ではオンラインインタビューに応じ、テレビ局Arteとの共同制作作品、もう1つは「Funny Wars」という2本を開発中で、「私は映画人生、つまり映画人としての人生を2本の脚本で終えようとしている」と述べ、「その後、『さよなら、映画』と言うでしょう」と語り、引退を示唆していた。
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